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令和7年11月定例記者会見(11月25日開催)

市長記者会見録

 本日の報告事項は、12月定例市議会の提出議案についてです。
 最初に、議案について報告案件が3件あります。これはいずれも交通事故等による損害賠償額の決定に関する報告であります。続いて、議案は、人事1件、予算5件、条例5件、その他1件、合計12議案であります。
 まず、人事案件ですが、これは固定資産評価審査委員会委員の選任についてです。
 次に、予算議案についてであります。一般会計と国民健康保険費特別会計、市場事業費特別会計、後期高齢者医療費特別会計、公共下水道事業会計の5件の補正予算案です。
 初めに一般会計ですが、28事業でそのうち2事業が新規事業となっております。補正額は3億9348万2000円を増額して、補正後の予算額を225億4604万1000円とするものであります。
 一般会計補正予算の主な内容ですが、まずは、「旧誠道小学校利活用支援補助金」であります。企業版ふるさと納税が4件ありまして、この寄附金717万円を活用して、天然芝のグラウンドの夜間照明や防球ネットの拡張、宿舎1階部分のエアコンの整備、乗用草刈り機の増設などに活用される予定としています。
 次に、「ふるさと納税PR事業」でありますけれど、納税寄附額の増額を見込んでおりまして、不足が見込まれる寄附者への返礼品購入費など5355万3千円を増額するものであります。今年度の寄附見込額は、当初予算時は5億円でありましたけれど、6億3400万円を見込んでいるところであります。
 次に、「高等学校学生寮運営事業費補助金」であります。これは令和8年度から、県外等に住む中学生が市内の高等学校へ進学を志望されており、この学生を受入れるための学生寮を整備する民間事業者等に対して、施設改修費及び備品整備費の一部を助成するための経費97万9000円を増額するものであります。改修費用に対する負担割合は、県、市、事業者がそれぞれ3分の1です。エアコンや洗濯機等の備品購入費に対する負担割合は、県と市でそれぞれ2分の1です。
 続いて、新規事業の「新しい『まちなか』創生ビジョン策定事業」であります。「ストップ!人口減少 目指せ!だれもが働きやすいまちづくりプロジェクトチーム」からいただいた提言書に基づいて実施する事業であります。JR境港駅周辺から境水道沿いの海岸線を通って水産物直売センターまでの道路や公園、緑地等の空間を若者が「まちなか」として「つかう」という視点で計画策定をするものであります。
 この前11月16日に、JR境港駅前で、「さかいみなと夕波マルシェ」という、まちなかの緑地を使って若者たちが物販等を行う実験的なイベントをしたところですけれど、若者たちが将来の境水道沿いの活用方法を策定するビジョンであります。このビジョン策定に向けた経費で610万円1千円を増額するものです。
 次に、「老人福祉センターリニューアル事業」であります。これは令和8年度に老人福祉センターを大規模改修しますけれど、その前段として、別館と倉庫を先行して造っておいて、本体が工事中には代替施設として、今回建てる建物を利用するというものです。別館と倉庫で5561万6000円を増額するものであります。
 続いて、「地域経済変動対策資金利子補助金」であります。これは為替相場の影響を受けてる事業者やアメリカによる関税政策の影響を受けた事業者に対して融資の枠を設けるものであります。この利子補助を1714万9000円増額しております。
 続いて、「空家関連事業費補助金」であります。空き家の支援について、除却の支援が今年5年目になるんですけれど、最後駆け込みで非常に増えてきまして、申請件数が当初見込みより増加したことに伴い、720万円を増額するものであります。当初は30件でしたけれど、補正後は42件を見込んでいるところであります。除却支援事業補助金は令和3年から令和6年までに123件の実績がありますけれど、今年度の見込みを含めると5年間で165件であります。空き家支援の中でも利活用でリニューアルするなどいろいろ補助していますけれど、除却の利用が一番多い状況です。一般会計は以上です。
 次に、「国民健康保険費特別会計」ですが、「国民健康保険制度改正対応事業」としてシステム改修費855万3000円を増額するものであります。補正後の予算額を32億2940万1000円とするものです。
 次に、「市場事業費特別会計」ですが、「境港水産加工汚水処理場整備基金積立金」として、令和6年度市場事業費特別会計決算剰余金を積み立てるための経費73万6000円を増額するものであります。補正後の予算額は7422万9000円です。
 続いて、「後期高齢者医療費特別会計」ですが、「後期高齢者医療制度改正対応事業」としてシステム改修費442万8000円を増額して、補正後の予算額を6億6986万円とするものであります。
 次に「公共下水道事業会計」ですが、工事の施工時期の平準化及び令和8年度内完成のため、また、公共汚水桝の設置申請に対して、3月中旬から新年度にかけて円滑な対応を行うために、それぞれ債務負担行為の追加を行うものであります。以上が補正予算の内容の説明です。
 次に、条例議案5件について、主なものをご説明いたします。
 議案第96号、97号でありますが、これは子ども・子育て支援法等の一部改正に伴うものであります。「境港市乳児等通園支援事業の設備及び運営に関する基準を定める条例」と、「境港市特定乳児等通園支援事業の運営に関する基準を定める条例」の制定であります。乳児等通園支援事業を行う事業者を認可する際の基準と、特定乳児等通園支援事業を行う事業者を給付費の支給対象として確認する際の基準をそれぞれ定めるものであります。
 最後に、その他議案1件は、工事請負契約の変更についてであります。

質疑応答

【記者】
 「高等学校学生寮運営事業費補助金」についてですが、今寮としてやっているのが、旧誠道小学校を活用しているSC鳥取さんや中野町にあるYashago Baseさんだと思うのですが、補助金の助成はこのどちらかということでしょうか。
【市長】
 いいえ。今回は新規の民間事業者が対象です。中浜地区で今後整備する予定で、女性が新しく境高校への入学を希望されているので、その寮を整備するものです。希望されているお二人はどちらもセーリングの選手です。
【記者】
 「新しい『まちなか』創生ビジョン策定事業」についてですが、提言書のどの部分に基づいて実施する事業ですか。
【総務部長】
 提言書では4項目提言をいただいていますが、その中の「人口減少下における持続可能なまちづくり」の項目です。この最後の方で、SC鳥取さんの取り組みのような民間企業の活力を活用して、民間事業者と行政との協働先行事例がありますが、このようなまちづくりを広げていくためにも、「水木しげるロード等の中心市街地においても、『若者』をターゲットの主軸においた施策を、県外資本からの投資も含めて展開する必要があると考えます」という提言がございまして、これを受けて事業化するものです。
【記者】
 策定の作業はどういう形で進める予定ですか。
【総務部長】
 今年度、基本構想を策定いたしまして、来年度、実施計画を作っていく予定としています。今年度につきましては、新プラットフォームという感じで「まちなか」を使っていただく若者のメンバーを募集して、そういった方々に海岸沿いを実際歩いてもらって、今使われていない空間をピックアップしてマップを作ったりしてもらう予定です。その上で、そういった場所でどういったイベントができるかということを考えていただいて、今年度は考えたイベントを1つか2つ実証でやってみたいと考えています。そういったことを受けて、基本構想を作り、来年度にそれを活用した実施計画を策定する予定です。
【市長】
 今年度の夏に鳥取大学の学生たちが実験的に境水道沿いでやってみたというところもあります。本格的に基本構想の実験はしましたけれど、その辺りをもう少し詰めて実施計画につなげていきたいという感じです。
【記者】
 埼玉県八潮市の陥没事故を受けて全国的に調査されていると思うのですが、境港の場合はこの公共下水道の特別会計を見る限り、特にそのような予算はないようですが、現実として今調査されて補修箇所があったのかなかったのか、その辺りを教えてください。
【市長】
 今年1月の埼玉県八潮市の道路陥没事故で受けて、緊急点検を行い、本格的に令和7年予算化をして調査費をつけて、今現在、調査を継続して行っているところです。中間報告の中で、境港市も硫化水素でコンクリート管にかなり腐食が見られる部分が1カ所あったという報告を受けております。調査が終わった後は、至急対応する方針であり、予算化は令和8年度ということになります。
【記者】
 ないことはない、ということですね。
【市長】
 そうですね。中間報告で1カ所腐食が見つかったという状況です。
【建設部長】
 全国で言われる優先実施箇所というものは境港市にはないんですけれども、重点調査を行っておりまして、現在取りまとめをしているところです。
【記者】
 中国との関係悪化による水産業への影響はありますか。
【産業部長】
 関係悪化の報道の後に、マスコミ各社からもその影響について問い合わせがあったんですけれど、漁業関係者に直接問い合わせてみても、商社に物をおろしてるので、その後の動きはなかなかわからないという回答が多く、直接影響が出ているかどうか市としてもまだ掴みきれていない状況です。
【記者】
 この予算の中でアメリカの関税政策の影響を受けた事業者に対する利子補填の処置をされているので、そういうこともあるのかなと思って、質問してみたところです。
【産業部長】
 業者から市に対して直接まだそういった声が聞こえてきていない状況です。
【市長】
 商社から、魚の流通が止まったとかそういう声があれば市としても把握できますけれど、現状ではわかっていません。境港でいえば、中国向けに輸出しているのはカワハギとかだと思いますが、あまり多くはないです。ホタテやナマコみたいに直接的に影響は受けていないですね。
【記者】
 ウナギはどうですか。
【市長】
 ウナギは境港では水揚げがあまりないですね。
【記者】
 先般、令和6年度決算の議会認定に当たっての要望事項が8つあったかと思います。その中で「水木しげる先生から学ぶ平和学習事業における教育旅行の誘致については、中海・宍道湖圏域の他コンテンツとパッケージ化することで魅力を高め、広域的な誘致活動を展開されたい」という項目があったと思います。平和学習プログラムを作って2年か3年になるかと思うのですが、現在の教育旅行の募集状況をお聞かせください。
 また、中海・宍道湖圏域の松江市や出雲市や安来市辺りと一緒にコラボをしながら、いろいろな魅力的な教育旅行商品も作られると思いますが、その辺について、市長のお考えをお聞かせください。
【市長】
 今現在は境港市単独で教育旅行の営業に各旅行会社等を周ったりしていますけれど、例えば、旅行会社から、中海・宍道湖圏域で松江市や出雲市や安来市などの観光地を周りたいというような要望があれば、それに応えていきたいとは思っています。
【産業部長】
 令和7年度に鳥取県観光連盟の予算で、平和学習プログラム自体を実際に見てもらい、そのコンテンツの磨き上げを今委託でやってもらっている最中です。1月頃にその結果が出る予定で、その結果を受けて、今の平和学習プログラムについて、直すべきところがあれば直そうと考えてるところです。
 あとは、いろいろ教育旅行の関係で営業に行くのですが、その営業先で課題解決型のフィールドワークにした方がよいのではというご意見をいただくことが多いです。例えば、小中学生が利用するにしても、事前学習、平和学習プログラム、事後学習というような形の流れにした方が教育旅行としては受け入れやすいんじゃないかというご意見を伺っているので、そのあたりのことをいろいろ検討しているところでございます。
 実際今年は、4月以降、渡小学校が6月、教育旅行団が7月、北栄町の小学生が8月、旅行代理店の対応視察が8月、松江市の城北公民館が9月、忌部地区人権推進協議会が10月に平和学習プログラムで来られました。
【記者】
 民間の調査ですが、この夏インバウンドの方が訪れた日本で最も多いエリアに境港が選ばれましたけれど、それに対する受けとめと、今後インバウンドに対してこういうことをやっていきたいなどの考えがありましたら教えてください。
【市長】
 伸び率が一番だったということみたいです。これまでもインバウンドのお客さんは来ていただいていたと思っていたんですけれど、それだけ伸びしろがあったんだなと改めて印象をもったところです。
 クルーズ客船については、今シーズン47回の寄港となりますが、大分回復して、来年は60数回の寄港が予定されています。
 ソウル便は好調であり、冬ダイヤはデイリーになるということでもあります。それと新しく台湾便も運航しました。海と空から入ってくるキャリアの関係で、これからも増えていくのかなと思っています。ソウル便がデイリーになった関係で、どこからでも、インは関西国際空港からでもいいですし、アウトは米子空港でもいいですし、もっと広域的に動かれる人が米子空港を利用してくれるのかなと期待をしているところであります。ただ、宿泊者数はまだまだ少ないです。ホテルはキャパが決まっているので、そのキャパが増えていくようなことを考える必要があると思っています。




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