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令和6年9月定例記者会見(10月3日開催)

市長記者会見録

 今日の定例記者会見は、境港市農業公社とねんりんピックを担当している長寿社会課、また本日隣には山陰パナソニックの渡部社長とまつぼっくり事業所の足立管理者がおられますが、山陰パナソニックさんで「バディアートプロジェクト」というものをされております。山陰パナソニックの渡部社長に今年の2月8日にお会いした際に、このプロジェクトについてお話しし、よいプロジェクトだなということで、境港市が手ぬぐいの新デザインを毎年作成しているので、このバディアートを活用してはという話をしました。それがきっかけで、今日、手ぬぐいとトートバッグが完成しました。
 バディアートについては、この後渡部社長からPRしていただきたいと思いますが、障がい者の方の独特な創造力を生かして作品を作っていただき、それをプロのクリエイター、デザイナーの人たちと一緒になってこのような完成品を作っていくというプロジェクトであります。そのプロジェクトによって、この二つの作品ができたところです。
 農業公社では、この「境港手拭」が今回作成したものですが、これまでに6つ作品を作っており、これが7作目になります。今までは、綿の木であったり、ベニズワイガニとかマグロ、マイワシ、弓ヶ浜であったり、それと白ネギですね。こういった境港の特産品などを使ったデザインでした。今回は、このように本当にユニークなデザインができたと思っています。
 「海底エコパラダイス」という作品を作っていただき、その中からデザインを二次使用ということで、この手ぬぐいとトートバッグ等のデザインに使っているということであります。
 手ぬぐいの方は、そこに「手ぬぐいひらひら」のポスターを貼っておりますが、11月2日、3日に例年どおりイベントを海とくらしの史料館で開催します。その時に、販売を開始するということで、作成枚数が230枚、販売予定額が2,200円で、デザイン料が掛かっている分、例年より若干価格が高いです。今回のこのデザインは、まつぼっくり事業所の利用者9人に作っていただきました。それを、プロのクリエイターがアレンジしてこのような作品になったものであります。
 続いて、ねんりんピックの方ですが、農業公社が手ぬぐいを作成したように、こちらもお客様用にお土産を入れてもらうような袋を作る予定があったので、せっかくなので「バディアート」のデザインを使ってみようということで作ったものであります。トートバッグは800枚作る予定で、クリアファイルも1,000枚作る予定にしております。
 デザインの展示等ですが、この(記者会見会場にある)キャンパスアートを「手ぬぐいひらひら」の時に展示しますし、ねんりんピックでは10月19日から21日まで、eスポーツの会場であるみなとテラスに展示することとしております。
 また、バディアートPRについては、10月20日に山陰パナソニックさんとまつぼっくり事業所の皆さんがみなとテラスで説明することとしております。
 あと、資料に今回の「海底エコパラダイス」のコンセプトと手ぬぐい・トートバッグのデザインを参考資料として掲載しております。

質疑応答

【記者】
出来上がった作品の感想を聞かせてください。
【市長】
渡部社長から今回の作品のコンセプトを「自然との共生」と聞いたとき、私が大事にしている海の環境を守るということ、私の公約でもある自然との共生と完全に一緒だったので、凄く嬉しく思っています。
それと、まつぼっくり事業所の利用者の皆さんがこのポスターを見たりすると「自分が作った」という風に大変喜んでおられる、(まつぼっくり事業所の)足立管理者からもポスターを毎日見ているという話を聞いて、作ってよかったという感想であります。
【記者】
ねんりんピック境港大会の参加予定数は何人でしょうか。
【市長】
選手はソフトバレーが500人、eスポーツが100人参加予定です。
【記者】
記念品はいつどこで渡されるのでしょうか。
【市長】
10月19日17時にみなとテラスで開催する境港大会の開始式の際にお渡しします。
【記者】
山陰パナソニックさんで鳥取県内の自治体で同様の事例があれば教えてください。また、まつぼっくり事業所さんでは、普段からこのようなアートに関する取り組みをされているのでしょうか。
【山陰パナソニック渡部社長】
鳥取県内では、奥大山の方になりますが、江府町さん、南部町さんに完成品を納品しております。ほかにも様々な自治体さんが推進中ということで、取り組みを広げさせていただいています。
【記者】
ねんりんピックに絡んでの取り組みは、ほかにありますでしょうか。
【山陰パナソニック渡部社長】
江府町さんからねんりんピックのサンドテニスの会場を華やかに設営したいというご要望がありまして、バディアートを活用させていただく予定です。
【まつぼっくり事業所足立管理者】
うちは就労継続支援B型という事業所でして、普段は作業をメインでしていますが、余暇の時間であったり、作業が終わってから日中一時支援事業などの時間を使ったりして絵を描いています。それこそ、今度のハロウィンとか、各季節の行事ごとに皆さんが絵を描かれるなど、そういう取り組みを普段の生活に取り入れています。また、その中で、自分たちの息抜きというか、楽しみというか、活動を表現する時間を設けているのが今回の事業とリンクした形になっています。
【記者】
今回のように具体的に商品、作品となって表に出るのは初めてですか。
【まつぼっくり事業所足立管理者】
初めてです。
【記者】
エイブルアートはよく聞くのですが、バディアートという言葉は初めて聞いたのですが、どこから発祥し、何年前からどの程度普及している言葉なのでしょうか。
【山陰パナソニック渡部社長】
バディアート自体は、当社で名称を付けて1年位前に商標登録をしております。構想自体は3年位前から始まったものですが、実際に動き始めたのが1年半位前です。
【記者】
全国的な取り組みですが、山陰パナソニックさんが独自でされている取り組みでしょうか。また、障がいのある人の力を発揮して地域とのつながりをつくるということでしょうか。
【山陰パナソニック渡部社長】
そうですね。
【記者】
一番の狙いはどういうところでしょうか。
【山陰パナソニック渡部社長】
当社の社是、パーパス、経営理念に「幸せの力になる」というキーワードがございます。パナソニックといいますと物を作って販売をしていく、物の供給で世の中の皆さんを幸せにしていく、そういうような会社ですが、それだけでは昨今、これだけ物がありふれていますと、様々な地域・人々の課題解決するためのツールとしては、ハードの供給だけでは解決できない状況になってきています。そういった中で、個と向き合って、一人ひとりの課題を解決していくためには、物の供給だけではなく、地域社会での活動であったり、こうした仕組みであったりとか、ソフト面での活動もやっていかなければならない、という企業の姿勢・取り組みで今やっている状況です。
【記者】
障がいがある人とのこういう連携した取り組みというのは、山陰パナソニックさんとしては初めてですか。
【山陰パナソニック渡部社長】
初めての取り組みですね。
【記者】
十数年前からあるエイブルアートとバディアートはどう違うのでしょうか。
【山陰パナソニック渡部社長】
まず、大きく違うのは世の中のエイブルアートや障がい者アートというものは、障がいがある方のうちの100人に一人若しくは1,000人に一人の異彩を放った方にスポットが当たる形になります。代表的なのは草間彌生さんといった方々になりますが、本当に一部の方の作品が出てくるものです。このバディアートはそうではなく、本当に裾野を広くたくさんの方々のイラストを全部採用し、それをプロのクリエイターが合作をして作品を作ることになります。そのため、収益をあげて障がいのある方に還元していくところまでを我々の目的にしており、幅広くたくさんの方に収益・賃金のアップ、工賃のアップということが実現可能になるというのが、一番の大きな違いだと思います。
最近は障がいのある方だけではなく、病院で闘病している子ども達であったりとか、地域のおじいちゃん、おばあちゃんであったりとか、幅広くバディを組んで作品を作っていこうという取り組みに発展しつつあります。
【記者】
今回、第1弾としてまつぼっくり事業所さんとタイアップされましたが、今後他の事業所さんの作品を活用された同じような取り組みの予定はありますでしょうか。
【市長】
担当課から来年度の予定などは聞いていませんが、「手ぬぐいひらひら」の手ぬぐいは毎年作品を変えていますので、そういったものに毎年バディアートのデザインを使用してもよいのかもしれません。また大きいイベントがあるときに山陰パナソニックさんと手を組んで、市内には6か所の事業所がありますので、利用者の皆さんのなかでアートを描きたいというところもあると思います。
足立管理者が言われたように、作業所の皆さん、利用者の皆さんが余暇の時間を使って創作活動をされています。それがこのような商品になるということが、他の作業所に広がっていけば、利用者さんの励みになると思います。また、デザイン料をパナソニックさんからいただけるので、当然少しばかりは工賃に反映されることになります。まあ、利用者さんにとっては、自分の作品が世に出ていくことの方が嬉しいと思いますが。なので、こうやって「手ぬぐいひらひら」のポスターに載っている9人が今回作品を描いた利用者さんですが、こういうポスターに自分たちが載っていることがすごく励みになっています。
【記者】
石破総裁が誕生し総理大臣になられましたが、山陰から初ということで期待も大きいと思います。また、米子から赤澤亮正さんも大臣に就任されたということで、市長のお気持ちといいますか、どういう感想を持たれたか率直に聞かせてください。
【市長】
石破総理は、総裁選挙の時から地方創生にしっかりと取り組むということでありました。それと、子育て、特に人口減少対策にしっかりと取り組むと言っておられましたので、我々地方自治体としては、非常に期待をしているところであります。我々もいつも地方創生に係る交付金であったり権限であったり、もっと地方に下さいということを要望している訳ですから、それがピタッとはまったというか、今日の新聞にも地方創生の交付金、財源を増やすことを体現するとあったので、非常に期待はしております。
今、地方自治体では防災に非常に力を入れていますが、それについても防災庁を創る準備を進めるということで、今日も赤澤大臣の記事も出ておりました。当然、我々は原子力防災の他にも大規模な自然災害が本当に頻繁に起きている状況でありますから、そういう面では、非常に期待が大きいところであります。
【記者】
次の衆議院選挙の話が出ていますが、石破首相は総裁選の際にしっかり話をしながら臨むと言われていましたが、突然の衆議院解散についてどのように受け止められていますか。
【市長】
これは石破総理が色々と思いを巡らせて熟慮されて、10月27日に選挙を決められたのでしょう。我々自治体としては、選挙に関しては淡々と準備を進めていくという感じです。
あと、変節というような記事がどんどんと出てきており、私たちもちょっと驚いたところもありますが、それはそれぞれ自民党、政府の方で考えた結果でありますので、我々はそれについては、コメントはありません。選挙をきちんとするというところです。
【記者】
選挙のスケジュールがギリギリとなったことについては、一言お願いできますか。
【市長】
今回は非常に重大な選挙であると思っています。ですから、きちんと予算を組んで準備を進めていくというところです。
【記者】
困惑ですとかそういうこともないですか。
【市長】
困惑というよりは、期間がない上で、投票所としての会場が確保しにくかったという面はありますが、境港市は公民館が使えないところは、代替として小学校の体育館を使う等で準備ができていますので、何とか対応はできました。選挙管理委員会の方は確かにバタバタしたようです。
【記者】
石破首相は安倍元首相のアンチテーゼ的な部分もありますが、ご意見などがあればお願いします。
【市長】
石破首相は、安倍元首相がライバルと言えばライバル、政策が少し違うと言えば違う、というところはありました。
石破首相は、国民に対して納得と共感という風に言っておられます。我々地方自治体も、住民の理解あってこその地方自治体の行財政運営でありますので、そういうところをしっかり大事にした政治を石破首相にはしてもらいたいという風に思います。ですから、石破首相は対国民、我々は対市民ですから、しっかりと同じような目線で政策を進めていただきたいと思っています。
【記者】
防災もですが地方創生に向けての期待について一言お願いします。
【市長】
石破首相は、政治は地方から大衆からということを言っておられます。そういう風にしっかりと国民目線に立って、政治を前に進めてほしいと思います。
地方創生は追い風だと思っています。当然、地方創生交付金なども倍増されるような予算措置がされれば、我々はそれに対し一生懸命知恵を出して、工夫して、交付金をいただいて、まちづくりに生かしていきたいと思います。
【記者】
防災に関連して、長年要望されている米子-境港間の高規格道路の早期実現について、石破総理になられたことで期待感もお持ちかと思いますが、その辺りのお気持ちを伺えますでしょうか。
【市長】
石破さんが総理になられたということで、総理が直接米子-境港間の高規格道路に着手しなさいということはないでしょうけれど、我々としては斎藤国土交通大臣が続投していただいて、大臣とはずっと話を続けてきております。理解もいただいております。ですから、石破総理の下、斎藤国土交通大臣の下、一歩ずつ一歩ずつ着実に前に進むという風に私は感じているところであります。



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