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令和6年能登半島地震の災害派遣について

 1月1日に発生した能登半島地震の被害を受け、境港市職員を派遣しています。被災地で支援してきた職員からの、活動報告を紹介します。

派遣職員の活動報告

【派遣期間】令和6年(2024年)1月6日(土)~10日(水)

【業務内容】避難所物資集配施設支援
(1)物資受け入れ業務
 志賀町本庁舎に届く支援物資(発注品、支援品)の受け取り及び管理を行いました。国からプッシュ型で送られてくるものや企業から提供されるもの、個人が提供するものが届き、震災直後のため、急ぎで必要な食料は庁舎内へ搬入しました。その他の物資は、公用車車庫の空きスペースに詰め込み、各避難所の需要を考慮し、需要が低い物資は庁舎から離れた保健福祉センターに搬入しました。
(2)払い出し業務
 食料品や要望のあったものを避難所へ配送しました。避難所の人数情報を集約し、搬入された物資を仕分けて、運搬車に詰め込みました。初日の段階では、要望を吸い上げることが難しいため、プッシュ型で配送を行いました。
(3)土嚢袋・ブルーシートの配布
 土嚢袋とブルーシートを取りに来た住民に配布しました。集落と氏名、必要枚数を用紙に記入していただき、土嚢袋は1世帯5枚、ブルーシートは1世帯2枚を上限に配布しました。配布の周知は、防災無線・市のホームページで行われていました。


【派遣期間】令和6年2月4日(日)~11日(日)

【業務内容】家屋被害認定調査
 志賀町職員と応援職員で3人1組になって班を編成(計23班)しました。タブレットで被害箇所を撮影し、下げ振りとコンベックスで家屋の傾きを計測してタブレットに入力すると「全壊」「大規模半壊」「半壊」等の判定結果が出ました。各班、1日あたり約20~30棟の被災家屋を調査しました。

【所感】
 富来地区は志賀町の中で最も被害を受けた地区のひとつで、耐震強度の問題により1階部分が層破壊している等、全壊や大規模半壊と判定された家屋が多数ありました。また、地盤の影響からか、液状化による被害も見られました。
 西浦地区は最大震度7を観測した地区ですが、地盤が強固ということで、富来地区よりも家屋の被害は比較的少なく感じました。しかし、大きな揺れにより家屋内の物が散乱しており、大変な状況であることに変わりはありませんでした。
発災から1か月を経過していましたが、富来地区も西浦地区も断水が続いていました。多くの支援車両が走ってはいるものの、町の中心から遠い地区ほど支援が届くのが遅く感じました。衛生面等を考えても、ライフライン、特に水の復旧は急がなければならないと思いました。
 町職員は明らかに疲れ切っている様子で、町民のために業務を行わないといけないが、町職員も同じ被災者であり、今はボランティアや応援職員等が継続して支援に入ることで、少しでも町職員が休めるようにしなければならないと思いました。



【派遣期間】令和6年2月10日(土)~16日(金)

【業務内容】保健師業務
 活動内容は主に避難所(指定・自主)における健康支援業務や、要支援者あるいは75歳以上の高齢者世帯への家庭訪問による健康調査等でした。
 志賀町の保健師から要望を受け、避難所にいらっしゃる方に健康状態を聞きながら既往歴や内服薬の確認、心の健康リスクの把握、感染症や生活不活発病などの予防についてパンフレットを用いお伝えしました。辛抱強く避難所生活を送っておられる方もあり「また地震が来るかと思うと眠れない」「通院先の病院に行けないので薬だけ送ってもらっている」などお気持ちをお聞きしたり、健康状況の確認を行う中で、経過観察が必要な方は他の保健医療活動チームの医師や薬剤師・管理栄養士、精神保健福祉士等の福祉関係職、心のケアチームと連携し、安心して避難生活が送れるように支援しました。
 また、感染症予防のため、避難所内の換気の程度やトイレの衛生環境などのチェックを行い、換気不十分な居室は換気対策を依頼したり、定期的なトイレの清掃を徹底していただいたりしました。
 家庭訪問では高浜地区・志加浦地区の2つの地区を担当として任されましたので、地区内の在宅要支援者や高齢者宅を巡回訪問し、健康状況の把握を行いました。支援は、避難所・家庭訪問ともに町職員の負担にならないように他チームへ接続が必要な方以外は、鳥取県チーム完結型で行うよう努めました。

【所感】
 派遣時は急性期から中長期的な支援に移行しつつある時期でした。避難所ではお一人お一人に話しかけると、「仮設住宅を申し込もうと思うけれど住み慣れたこの地区で暮らしたい」「私よりもっと被害が大きい人もあるから頑張らないと」「水が出れば早く家に帰りたい」など不安や辛い気持ちを話してくださり、声掛けに戸惑うこともありましたが、被災者から教わることも多く、支援の在り方についても考えさせられました。「鳥取県から来てくれたんだね。遠くからありがとう」「話をするだけでも楽になる」と言っていただいた時が気持ちに寄り添えた支援が微力ながらできたのではと感じた瞬間でした。
 活動期間中に少しずつ生活の安定に向けて進んでいる反面、40日が経ち、精神的疲労や要支援者の継続フォロー、ライフライン(特に水道)の復旧、避難所から在宅・仮設住宅への移住等生活の再建が課題だと思いました。また、自主避難所では早い時期から地域の自治会長さんが統制をとり、住民同士で避難所運営を行うなど避難所内でのコミュニティが出来ており、普段からの近所づきあいやつながりの大切さを改めて感じました。
 大規模災害は他人事ではなく、もし自分が被災したら境港市の保健師としてどう行動するのかシュミレーションと準備をしておくとともに、地域や関係機関とのつながりを大切にし、今後も日々の保健活動を丁寧に行っていきたいと思いました。


【派遣期間】令和6年3月1日(金)~6日(水)

【業務内容】避難所物資集配施設支援
(1)受入・管理業務
 志賀町本庁舎に届く支援物資(発注品、支援品)の受け取り及び管理を行いました。国からプッシュ型で送られてくるもの、企業から提供されるものなどが届きました。発災から2か月が経ち、カンパンや災害時用の非常食などは今では需要がないため、体育館に移しました。
(2)払い出し業務
 食料品や要望のあったものを避難所へ配送しました。毎朝、物資班本部に避難所の利用者数が報告され、当日分の食料等の必要数を表にしてから仕分けの作業を行いました。3月2日時点で志賀町管轄の避難所の利用者数は約450人でした。
・午前の配送:当日の昼食(ファミリーマートのおにぎり1人2個)
・午後の配送:当日の夕食(地元のお弁当屋さんのお弁当)と翌日の朝食(パン2個)
・適宜、飲料や要望があった衣類や掃除用具なども配送しました。
(3)土嚢袋・ブルーシートの配布
 土嚢袋とブルーシートを取りに来た住民に配布しました。ブルーシートは様々な大きさが用意されていました。住民に用途を聞くと、家屋の雨漏りの一時的な補修や、墓石が倒壊し補修までの間シートを被せるため等と伺いました。土嚢袋は1世帯5枚、ブルーシートは1世帯2枚が上限とされていました。
(4)窓口業務(補助)
 窓口班の補助につき、申請書のチェックなどを行いました。庁舎1階ロビーに「被災者支援窓口」が設置され、建物の解体や義援金など様々な種類の災害関係の申請が1か所でできるようになっていました。

問い合わせ先

総務部総務課
電話(0859)47-1009

FAX (0859)44-3001
E-mail soumu@city.sakaiminato.lg.jp




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