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令和5年9月定例記者会見(9月26日開催)

市長会見要旨

 本日の記者会見は3点ございます。
最初に、家族防災会議の日(10月6日)についてであります。平成12年10月6日に発生した鳥取県西部地震を忘れることなく、家族や職場、地域で防災についてお話していただきたいというものであります。2年目になりますけれど、定着しないといけないので、そういう取り組みを今回行うものです。10月6日の当日は、災害の発生した時刻1時半頃、防災(行政)無線放送で家族防災会議の日の趣旨等をお知らせした後に、シェイクアウト訓練、自分の身を守るために、机の下に隠れて頭とか身を守る行動を聖心幼稚園と美哉幼稚園、小学校では外江小学校と境小学校、余子小学校が行います。それと、防災給食の実施であります。これは、パックに入れてお湯で加熱して簡単に作れる食事を、給食として食べながら作り方を子供たちが勉強するものです。また、10月1日には、消防・防災フェアを行います。このときに、家族防災会議の日のコーナーも設置して、周知を図っていくものであります。それで家族防災会議の日に、家庭や地域、職場で話してもらう項目は、一人ひとりの役割を決めておくとか、非常用持ち出し品であったり、家の危険箇所であったり、避難時の連絡方法、避難先の確認など、しっかりとみんなで話し合ってチェックをしてもらうということをしていただきたいと思っております。
2点目は、消防・防災フェアが10月1日にございます。防災の活動拠点でもある、市民交流センターみなとテラスと隣の中央公園エリア一帯を使って消防・防災フェアを行うこととしております。主催は市と消防団と消防署、協力が自衛隊や警察や海保という危機管理団体であります。それで、最初にオープニングセレモニーとして、昔の消防車両がありますので、このポンプによる放水実演を消防団長自らが行われます。また、消防や防災関連車両の展示を弓ヶ浜広場(みなとテラス前面の広場)で行うことにしています。それと防災の食体験ということで、自衛隊の美保基地のカレー作り、それとアルファ化米の配食をすることにしています。その他イベントも多数企画をしており、消防起震車を実際に持ってきて、地震の体験をしてもらったり、災害救助犬の人命救助の実演をしていただいたり、市民ホールでは、避難所の開設訓練をします。防災講演会では、竹内町の自治会長が防災士であり、市内で一番多くの防災士を抱えている自主防災組織の講演をしていただくことにしています。あとは防災応援協定を結んでいる総社市と鳴門市の展示も行います。
最後に3点目ですが、中国琿春市との友好都市提携30周年記念事業であります。1993年の10月に友好都市提携をして丸30年になります。この記念事業を境港市で行います。5年ごとに周年の記念事業をしており、中国と日本で交互にやっている関係で30周年は境港市の方で行うこととしております。来られる代表団は、市長の都合が悪く、副市長を団長にして、5名の代表団が来られる予定であります。代表団の滞在日程は、10月8日に北京・羽田・米子の空路で境港に入ってこられます。9日に、記念式典を行い、式典後は、港湾や漁港の視察をしていただきます。次の日には、工業団地の視察、それと商工会議所の訪問等です。中国の代表団が日本に来られるときはいつも、自分のところに投資してよという投資説明をされますので、そういうお話をされるだろうなと思っております。東京に移動しても企業訪問とか、投資説明されると伺っております。それと、30周年記念写真展の方も合わせて行うようにしています。琿春市の紹介、琿春市との交流写真、それと琿春市の紹介動画も流すようにしております。あと、93年から今年までの交流経過をつけておりますが、今までは大体国際交流員を派遣していただいたり、技能実習生が来たり、サッカーの交流や写真展をやったりしています。それと別に、環日本海拠点都市会議を94年からやっておりますが、これは日本、韓国、中国、ロシアで行っております。この会議の中でいつも出るのが、観光や経済交流の促進がいつもテーマになるのですが、なかなか実現が難しく、具体的なものは出ないのですが、例えばDBSクルーズフェリーは、境、東海、ウラジオストクという、拠点都市会議のメンバーのところを結んだ定期フェリーが走ったというところがあります。それと、束草(韓国)と境港の関係で言えば、束草のカニを加工する企業にうちの企業が技術協力をしたり、向こうの束草のお菓子の製造メーカーの方がうちで研修をしたり、水産研修生も束草からうちが引き受けたりとか、そういう経済的な交流は、今までも行っているところでございます。

質疑応答

【記者】
 防災会議の日について、語り継ぐ意義を教えてください。
【市長】
 西部地震は境港市で震度6強の非常に大きな地震でありました。死者等は幸い出なくてよかったわけですけれど、災害で被災した家屋は1500棟も出て、非常に大きな被害を受けたところでもあります。そういう災害のことを忘れずに、普段から災害に備えるという意識を醸成するということでこの防災会議の日を設定したところであります。本当にこの防災会議の日が定着していくように、どんどん周知及び啓発をしていきたいと思っております。
【記者】
 これだけ災害が多い中で、去年防災会議の日を独自で設定されましたが、市長としてはまだ定着していないという考えですか。
【市長】
 例えば、市民の方々が家で最低3日間分の水や食料などを備蓄するとか、タンスが倒れないように固定するとか、まだまだそういうところの徹底はできてないと我々は思っていますので、しっかりと家庭、地域、職場でできる防災対策をどんどん広めてもらいたい、考えて行動してもらいたいということで、どんどん進めないといけないと思っております。
【記者】
 各自治体でいろんな防災の取り組みがある中で、地域や社会、職場もだと思うのですけど、家族って押し出されているところが非常に特徴的で新しいと思います。2年目を迎えるにあたって、今後長期的に続けられると思うのですが、家族という面で先ほどおっしゃられた備蓄とか、家族でできることの徹底に向けて、背中を押すようなこととか、これを定着させたいっていうものでもあれば、一歩踏み込んだ考えはありますか。
【市長】
 原子力防災の観点で、広域の住民避難等の計画がありますけど、なかなか周知ができておらず、その計画自体を知っていただくっていうことがあまりできていないということで、去年も地区別のパンフレット作りました。細かくどんどん啓発活動をしていかないと、自分の身は自分で守るというところの意識の醸成がまだまだできていないと感じております。こういう家族防災会議の日をきっかけに、小さな単位で話し合うことから、自ら考え行動できるような市民を多くしていきたいと思っています。
【記者】
 2年目ということで、もう一つ具体的な意図はありますか。特に備蓄だけでも進めたいとか。
【市長】
 今回、家族防災会議の日当日に、防災無線を流して、自分でできるシェイクアウト訓練を子供たちもされますけど、そういうことを地域でも職場でも、なんか揺れたぞと思ったらすぐ机の下に入るという行動ができるようになるだけでも、自分の身を守ることになりますので、そういう細かなところからどんどん防災意識を高めていくということをしていきたいと思います。

【記者】
 そういうことを家族で会議をして、身近で話し合ってもらいたいということですね。
【市長】
 まずは小さな単位から話し合って、防災について関心をもってもらうこと。
【記者】
 この10月1日の消防・防災フェアに、災害時応援協定を結んでいる岡山県総社市、徳島県鳴門市の展示がありますが、改めてこの防災協定とはどのような協定でしょうか。
【市長】
 広域的に防災協定を結んでいるのは、大規模な自然災害が境港で起きても総社市は大丈夫だろう、鳴門市では起きてないだろうということで、それぞれから応援をいただくということであります。当然、2018年の西日本豪雨の時には総社市に境港市が応援に行きました。そういうことをお互いが被災した時に、応援をするというものです。例えば、職員が行って、罹災証明書の発行をお手伝いするとか、支援物資が必要であれば物資を送るとか。
【記者】
 この応援協定は3市で結んでいるのでしょうか。
【市長】
 それぞれになります。境港市と総社市、境港市と鳴門市です。
【記者】
 琿春市の国際交流事業について、福島原発の処理水の問題とかで日中関係の雲行きが怪しくなってきていると思うのですが、この境港市と琿春市の事業に関しては、その影響というのはないのでしょうか。
【市長】
 今のところ代表団を送ってくるので、その辺は問題ないと思っています。7月に琿春市から代表団が来られており、その時も処理水のことはちょっと心配されていましたが、大丈夫だよっていうのをこちらから説明したところであります。
【記者】
 今のところ来月は予定通り行うということでよろしいでしょうか。
【市長】
 予定通り行います。
【記者】
 友好提携30周年記念事業に関連しまして、琿春市の代表団が漁港の視察など行った際に、福島の原発処理水の件は、話題に上がるのではと思いますが、そういった場合にどのようにこの漁港の安全性や水産物の安全性についてPRなさる予定でしょうか。そのあたりの心づもりがあれば教えていただきたいです。
【市長】
 前回7月に来られたときも実際に、太平洋側と日本海側で場所も違うし、当然IAEAが無視する範囲だというようなことも言っているので、それをきちんと伝えました。今後も同じことを伝えるだけです。日本の水産物は安心安全なので輸入解除に向けて、やってくださいよと言いたいですけれど、言っても向こうは何も反応はないと思います。共産党1党独裁ですから、地方政府はそれに従うしかないと思います。ただ、我々は漁港を見ていただいて、しっかりと日本の水産物は安心だよということは伝えたいと思います。

【記者】
 同じく国際交流事業について、福島での処理水放出を受けて、向こうから代表団を送る人数を減らしたいとか規模の縮小ですとか、そういった提案があったかどうか。また、当然お食事会とかに行かれると思うのですが、何を召し上がる予定か教えていただけたらと思います。
【市長】
 福島の原発の処理水放出から、代表団の規模縮小とか事業の縮小などそういうことは一切ありません。それと、食べるものについては、境港ですから当然、地元産の魚を食べていただきます。前回7月の時も、しっかりと魚を食べていただきましたし、今回も同じようにしっかりと食べていただきます。ベニズワイガニも出れば食べていただきたいと思います。
【記者】
 琿春市との国際交流事業について、今後40年50年先を見据えた新たな展開など、何か進んでいる企画などございましたら、教えていただきたいです。
【市長】
 まずは人と人が交流することが基本ですけど、我々が琿春市と友好提携を結んだときは、当然経済交流を促進したいということ。向こうは1991年にUNDP、国連開発計画が図們江開発、中国、ロシア、北朝鮮の国境の三角地帯で開発をするということがあった関係で、うちも向こうを訪問して、友好都市提携が実現したわけであります。境港は貿易港を抱えている町であり、今はロシア、中国、朝鮮、非常に厳しい状況ではありますが、30年先は、また平和になって市民も政府も友好関係が回復すれば、経済的な交流、観光的な交流ができるようになりますので、細々と交流を続けていきたいなと思っております。チャンネルは切らさないようにしたいと思います。いろいろ境港も港湾を抱え、国際空港も抱えている町なので、中国に特化して交流を続けるということではありません。今はベトナムの方から技能実習生が一番たくさん入ってきていますし、中海・宍道湖・大山圏域ではインドとの交流、台湾との交流を進めております。そういうところも含めながら、国際交流は進めていきたいと思います。
【記者】
 今のところ誠道小学校の廃校後の利活用について、SC鳥取と話が進んでいると思いますが、先日の議会では他の団体さんからも、ご提案があったと伺っております。提案をまだ締め切っていないと聞いておりますが、SC鳥取のこの活用案っていうのが結構進んでいる中、他の団体さんからも強い思いでご提案があった場合、市としてはどのような見方をされるのですか。
【市長】
 誠道小学校が廃校になって、いろいろ民間の方からも、11個の提案がありましたけれど、具体的なプレーヤーがはっきりもしていなかったり、熟度が低いようなものでした。その中で、一番実現性の高いSC鳥取さんの提案を市も協力しながら進めていきたいという気持ちであります。
【記者】
 例えば今後まだ提案期間を締め切ってないということもあって、熟度の高い、計画性の高い案があった場合は、どのように受け止められますか。
【市長】
 今現在私個人としては、他の提案はなかなか出てこないと思っております。自分で資金調達をして、建物を改修したりして、自分がプレーヤーになってやるよっていう強い意思を持った人は、なかなかすぐは出てこないと個人的には思っております。
【記者】
 その中で、もし出てきた場合の受け取り方を教えてください。
【市長】
 市で、地域住民の方のためになる、市のためになる事業の内容、提案の内容を見極めたいと思います。
【記者】
 この廃校活用については、地域がより発展するためにも大事なものだと思うので、今後の意気込みなどを一言お願いしたいです。
【市長】
 今の誠道小学校の跡地の利活用について、SC鳥取さんの提案は、地元住民にも使ってもらう、それと市内の小中学生のためにも使ってもらう。あとは、鳥取県教委が進めている鳥取留学で境高とか総合高校が今宿泊施設に困っておられますので、そういう方達にも利用可能だというような提案であります。しっかりと今はその事業が、スムーズに進むように市としても協力していきたいと思います。
【記者】
 米子とはいえ境港市に近い大篠津町でバイオマス火災があり、今注目されていますが、境港市さんはバイオマス発電所が住宅地から離れたところにあり、その後もバイオマスの建設計画はあって、それはそれで大きな流れの一つだと思います。今回のバイオマス火災、特に木質ペレットの品質管理について、今は疑心暗鬼な風潮になっておりますけれど、その辺の安全の徹底と大篠津町もそんな遠くないところでもありますし、市も全く関係ないわけではないので、その辺の所見をお願いできますか。
【市長】
 バイオマス発電所について、今境港市には、西工業団地に日新のバイオマス発電所、それと昭和町の方に、境港エネルギーパワー、2ヶ所稼動しているわけであります。それと大篠津に米子バイオマス発電所があるわけであります。境港市内だけでいえば、今ああいう火災等々、2ヶ所については事故もなく、順調に稼働しているところであります。ですから、事業者の方には地域住民に影響がないように、それと周辺企業に影響がないように、しっかりと安全対策をとって運転をしていただきたいと思います。今後、バイオマス発電所の計画が境港に進出があるときも、周辺企業と周辺環境、対策をしっかりと市の方もしっかりと連携して行いながら、地元企業が安心して、企業活動できるようにしていきたいと思います。
【記者】
 今後の進出計画というのはどうなっていますか。
【市長】
 実際に稼働しているのは2つです。ただ計画はあります。
【記者】
 計画は何ヶ所ぐらいでいつ頃をめどにしているのか。
【市長】
 1ヶ所です。今後、地元の方で事業の説明会を行い、それが済んでからになります。
【記者】
 今回のバイオマス火災は、全国的に千葉とか京都でもあったりしますし、目と鼻の先で起きているってことで、そういうことも教訓にして踏まえながら、徹底を求めるということでよろしいでしょうか。
【市長】
 例えば、昭和町の方に三光さんが廃棄物処理のプラントを造った時も、周辺環境対策協議会を持っております。市や地元企業、対岸の美保関の住民の方も入って、安全対策を監視するような協議会を作っていますので、新しいバイオマス発電所建設のときには、そういうことも視野に入れて、協議会も検討しながらしっかりと安全対策を取っていただくようにしたいと思っています。
【記者】
 大篠津町での、爆発してしまったことを教訓にしていくっていう捉え方でよろしいですか。
【市長】
 はい。徹底していくものでございます。




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