平成24年2月定例記者会見

市長会見要旨

 本日の報告事項は2件あります。
 1件目は、「水木しげる記念館リニューアルオープンセレモニー」についてです。
 水木しげる記念館は平成15年にオープンし、それ以来の大規模なリニューアルとなります。約5600万円の費用で工事は進んでいます。3月8日にオープンし、セレモニーは12時30分から13時まで。水木しげる記念館の前庭で実施します。水木しげる先生の90歳(卒寿)の誕生日をにぎやかにお祝いしたい。特大のケーキを用意し、90本のろうそくをたて、式典終了後は紅白餅を800個まきます。当日の一般公開は14時からです。リニューアルオープンの翌日から1週間は先着90人に記念グッズをプレゼントします。また、マスコミ内覧会を3月6日の10時から12時まで行う予定です。

 2件目は、「平成24年度当初予算案」についてです。
人口減少や高齢化という急激な社会構造の変化や、厳しい経済状況の中、平成24年度の予算編成にあたっては、引き続き規律ある財政運営を行い、経費節減や、これまでの市債借り入れの抑制による公債費の削減効果などを活用し、市民生活に根ざしたサービスを堅持しつつ、公共施設の耐震化や地域活性につながるものに予算を計上し、安心・安全な市民生活を確保する思いで編成したところです。
一般会計の予算規模は148億8千万円で、対前年度10億8千万円の増(+7.8%)となっております。平成14年度以来、最大規模の予算となっております。増の一番大きな要因は第二中学校の改築に伴うものです。
 歳入については、
 市税が36億9千万円余で対前年度約5千万円の増です。そのうち、固定資産税は評価替えと土地下落の影響で約1億1千万円の減。逆に市民税は個人市民税が年少扶養控除等の廃止の影響で約6800万円の増、法人市民税は約8200万円の増、合わせて1億5千万円の増となっています。
 地方交付税は、5千万円増の37億円を計上しています。特別交付税を前年度より5千万円多く見込んでいます。
 市債は、約12億円で対前年度約3億5千万円の増。これは、第二中学校の改築事業の財源に約4億6千万円の市債借り入れを行うことが増の大きな要因です。
基金繰入金は、約3億6千万円で対前年度約1億7千万円の増。年々基金の取り崩しが多くなっており、厳しい財政状況となっております。24年度末の基金残高は41億2千万円となる見込みです。
 歳出については、
 人件費が22億3千万円余で対前年度約2億1千万円の減です。減となっている主な要因は、退職予定者が7人減少したことに伴う退職手当の減によるものです。
扶助費は、29億7千万円余で対前年度約7千万円の減です。これは、子どものための手当が約1億3千万円の減となっていることが要因で、その他の扶助費は、障がい者自立支援給付費をはじめ伸びています。扶助費の内、子どものための手当を除くと約6千万円の増となり、右肩上がりで伸びています。
 普通建設事業費は、約15億6千万円で対前年度約8億円の増です。主なものは、第二中学校の改築です。
 繰出金は、20億3千万円余で対前年度約1億8千万円の増です。繰出金には国民健康保険費、介護保険費、下水道事業費などへの繰り出しを計上しています。
 次に、予算のポイントですが、
 まずは持続可能な財政基盤の確立です。
 予算編成にあたり、経常的経費を1%、政策的経費を5%圧縮しています。その他に特別職の給与カットを行っています。市債の発行の抑制についてですが、第二中学校の改築で増額になりますが、プライマリーバランスは10年連続黒字です。市債残高は平成14年度に177億1千万円(市債残高のピーク)でしたが、平成24年度には122億3千万円まで圧縮しています。さらに後年度、国から財政措置がある臨時財政対策債の残高を除くと74億8千万円となり、平成14年度と比較すると半減以下に減少しています。公債費はピーク時(平成20年度)に比べ1億8千万円減少し、減少傾向が続いています。
 続いて、重点項目を4点あげています。
1)子育て支援・教育環境の整備
 0歳から就学前までの一貫保育施設の整備に1億円。これは、外江保育所・わかまつ幼稚園、余子保育所・余子幼稚園の2カ所の合築園を一貫保育施設に改修し、民間に移管します。
このほかにも、不妊治療費の一部助成や第三中学校の空調設備改修、給食センターの基本設計、少人数学級の拡充を行います。市独自事業で小中学校に学習指導補助員を継続して配置します。
2)安心安全なまちづくりの推進
 第二中学校の改築で義務教育施設の耐震化が完了します。そのほか、地区集会所の耐震診断を年次的に実施し、公民館の耐震化も順次行っていきます。
3)中海・宍道湖圏域の連携強化
 市政運営の柱に「連携と共栄」を掲げており、より広くより強い連携ということでこれまでも色々な取り組みを行っておりますが、今後も取り組みを強化します。本市に関わる大きなところとして、環日本海定期貨客船の運航支援があります。24年度も引き続き1往復あたり150万円を支援します。鳥取県が6割、中海市長会が4割負担します。金額は、鳥取県が4680万円。中海市長会が3120万円で、そのうちの2420万円を境港市が負担します。出雲市・松江市・米子市が各200万円、安来市が100万円負担します。そのほかの圏域連携強化、発展策として定住自立圏振興ビジョンなどにもとづいて取り組みます。
4)地域活性化の取り組み
 緊急雇用創出事業を継続し、24年度は6千万円。8事業20人の雇用を促進します。そのほか、水産業の振興や観光振興など、様々な施策を実施します。

 平成24年度の新規事業は、87事業、4億3800万円です。第二中学校の改築事業と夕日ヶ丘公園墓地整備事業は継続事業なので新規事業には含まれていません。

水木しげる記念館リニューアル[pdf:82KB]

当初予算案[pdf:235KB]

添付資料(当初予算案)[pdf:56KB]

質疑応答

【記者】水木しげる記念館オープンセレモニーには誰が来るか?
【貿易観光課長】水木しげる先生、奥様の布枝さん、長女、次女、先生の兄、弟が参加されます。
【記者】滞在はその日だけか?
【貿易観光課長】2班に分かれて来られ、水木しげる先生は前日入りし、一泊します。
【記者】予算は7.8%増となり、第二中学校改築の特殊要因はあるが、積極型予算であるか?
【市長】経費節減、公債費圧縮の効果で、新たな市民ニーズに応じた施策を積極的にうっています。平成24年度の予算案については、きめ細かいところにもしっかり配慮したつもりです。厳しい財政状況の中で積極的な予算であると思います。
【記者】原子力関連の予算がみえないが?
【市長】協定を結んでおり、原子力に対する見直しをすすめています。原子力災害に対する考え方ですが、いかに住民被爆を少なくし、避難するかです。詳細が詰まっていないので予算として表れていないが緊急に準備しなければいけないものには対応します。
【記者】集会所の耐震診断をするのは良いことだが、避難所である公民館もまだなのに先に集会所をするのはどういう意図か?
【市長】集会所も地域の皆さんが集まる場所なので、公民館と併せて行っていきます。公民館は耐震工事を実施しており、公民館を先行して行っています。
【記者】第二中学校の改築は耐震化だけか?工事内容は?
【市長】校舎の建て替えです。新築といったほうがいいです。教室棟2棟を建てます。
【記者】歳入で法人市民税が増えているが要因は?
【市長】特定業種において増があります。
【記者】業種は?
【市長】木材加工業です。
【記者】国保の一般財源からの繰り入れというのは久しぶりか?
【財政課長】23年度の補正予算でも計上していますが、18年度以降は初めてです。補正予算では財政安定化分を計上します。新年度予算については、財政安定化分プラス赤字解消分で法定外を繰り入れています。法定外は今までありません。
【記者】特別職の給与カットはいつから?
【市長】平成16年の市長就任当初からです。
【記者】コットンサミットはいつやるか?
【市長】10月に開催します。
【記者】参加自治体は?
【市長】これから関係団体に声かけします。
【記者】水木しげるロード誕生20周年記念事業の規模はどれくらい?地元だけか?
【貿易観光課長】地元だけではなく、関係する自治体に声かけをします。
【記者】ハザードマップはいつごろできそうか?
【市長】6月頃です。
【記者】道路を米子ICから境港まで伸ばすという意見が国会議員から出ているが、市長はどのように受け止めているか?
【市長】国交省の計画には残っていますが県の計画では落ちています。境港を中心に将来に向けて貨物の量も増えますし、人も増えます。そういったことで我々は県に対して必要ではないかと申しています。推進してほしいと思います。
【記者】原発災害が起こると大渋滞が発生すると思うが、市長の考えは?
【市長】周辺自治体と広域的な対応が必要になります。避難方法としてマイカーやバス、船の活用もしないといけないと思います。効率的な安全避難をこれから詰めていきます。
【記者】船も考えている?
【市長】考えています。渋滞がありませんから。
【記者】DBS支援は出雲市の負担も決まったのか?
【市長】確認させてもらいました。
【記者】これまでより市の負担が減るか?
【市長】出雲市負担の200万円分が減ります。



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