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市政概要報告要旨(平成22年12月8日)

平成二十二年十二月定例市議会にあたり、市政の概要について申し上げます。

平成二十二年度の財政見通しについて

歳入におきまして、不況の影響により、個人市民税や法人市民税は当初予算額に比べ減額が見込まれ、自主財源の根幹をなす市税収入総額は、予算額に見合う額の確保は困難な見通しであります。
しかしながら、普通交付税が当初予算額を約三億六千万円上回る三十ニ億六千万円余の決定額となったことから、国庫補助金など歳出に連動した収入以外の、いわゆる一般財源の総額は、予算額に見合う額を確保できるものと見込んでおります。
歳出につきましては、予定しております諸事業は、概ね順調に実施できるものと考えております。
なお、国の補正予算に伴う経済対策等の諸施策にも、今後、時期を逸することなく対応してまいる所存であります。

平成二十三年度予算編成方針について

国の財政は、国債残高が過去二十年間で約四百七十兆円増加するという極めて厳しい状態であります。新年度予算編成においても、不況の影響により、様々な財政需要に十分に応える税収を見込むことは困難であり、国債発行に頼らざるを得ないという状況に変わりなく、深刻度が増しています。
一方、地方においても、国と同様に、景気悪化に伴う税収の落ち込みや社会保障関係経費などの増加により、収支のアンバランスに苦慮している厳しい財政事情であります。
本市の財政状況を見ますと、平成十五年度から取り組んでいる本格的な行財政改革によって、一時期の危機的な状況から脱した感はありますが、夕日ヶ丘団地の開発に起因する過大な債務が残っていること、また、今後、第二中学校の改築や中海護岸整備に伴う関連事業など大型投資事業を控えていること、などを考慮いたしますと、未だ将来にわたって楽観できる状況ではありません。
このような状況の中、平成二十三年度の予算編成は、これまでと同様、自立持続可能な財政基盤を確立するために策定した「中期財政計画」の財政運営方針を基本とし、引き続き規律ある財政運営に心がけ、社会保障関係経費等の増加を歳出全般の効率化によって出来るかぎり吸収し、本市の身の丈にあった予算の編成を行っていく考えであります。
しかしながら、地域活性化を図るための諸施策や喫緊課題への時宜を得た対応のほか、市民生活に密着したサービスの維持にも最大限配慮していく所存であります。

環日本海交流について

環日本海定期貨客船につきましては、九月二十六日から境港への寄港回数が週二便から一便に変更されました。
週一便に変更されて二か月が経過いたしますが、変更後の境港―東海間の一便あたりの旅客数は平均二百二十九人と堅調に推移しており、航路開設から十一月末現在までの旅客数累計は四万二千百八十二人であります。
しかし、このうち日本人は五千四百五十三人にとどまっており、日本人旅客の増加を図る必要があると考えております。
十月の鬼太郎カップ境港駅伝競走大会への東海、ウラジオストク両市の駅伝チームの招へい、十一月の経済界を中心とした東海市訪問や束草及び東海市企業との商談会など、航路を利用した交流が行なわれておりますが、寄港地間の更なる相互交流の促進や定期貨客船と米子―ソウル便を利用した旅行商品の造成に向けた働きかけなどを通じて、日本人旅客の増加を図ってまいります。
また、貨物量につきましては、依然として十分な量の確保には至っていないものの、安定運航が継続されていることから航路の信頼性も一段と高まっており、ロシア向けの機械類を中心に増加傾向にあります。
米子―ソウル便につきましては、平成十三年四月の就航以来、今年の十月で搭乗者累計が三十万人に達しました。複数の旅行会社からは記念旅行商品が販売されるなど、更なる需要喚起が図られております。
様々な利用促進策により十二月以降の予約率も増加傾向にあり、三月までの冬季運航スケジュールも、現行と同様に週三往復の運航継続が決定されております。
引き続き海と空の国際定期便の安定運航を維持するために、関係機関と共に利用促進を図ってまいりたいと考えております。

観光振興について

「水木しげるロード」の観光入込客数は、NHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」放映終了後も、依然好調な状況が続き、十月三十一日には、年間入込客数が三百万人を突破いたしました。 さらに、水木しげる先生が「文化功労者」に選出されるという大変喜ばしい知らせが届き、発令日の十一月四日には、この二重の快挙を祝う記念式典を「水木しげるロード振興会」、「境港市観光協会」と共に水木しげる記念館で開催し、水木先生に名誉館長を務めていただいている同館を一日無料で開放する企画とあわせ、市民の皆様と共に喜びを分かちあったところであります。
  
本市は、「水木しげるロード」に加えて、新鮮な海の幸や、白砂青松の弓ヶ浜など観光振興につながる多くのポテンシャルを有しており、これらを総合的に捕らえた新たな観光戦略を練ることを目的に、八人の若手・中堅市職員で構成するプロジェクトチーム「境港市観光振興・調査研究委員会」を立ち上げたところであります。この委員会でとりまとめる構想を基に、観光関係者による検討委員会でご議論いただき、本年度内に「境港市観光振興プラン」を策定することとしております。

水産業について

境漁港における本年一月から十月末までの水揚量は、九万三千トン余で、前年同期と比べ九十六%となっております。春先の時化の影響もあり、かなり低調な水準で推移しましたが、一日に千トン以上水揚げされた「大漁日」が十月に九回・十一月に六回記録され、前年並に盛り返したところであります。
しかし、水揚金額に関しましては、夏のクロマグロの水揚げの減少等により百二十億九千六百万円余で、前年同期と比べ大きく下回っている状況であります。
クロマグロ漁に関しましては、近年、資源管理について多方面から高い関心が集まっており、国は本年度中に資源回復計画を策定し、平成二十三年度からの実施を目指し、現在、漁業関係団体等との意見交換を重ね、具体的な管理方策について検討されているところであります。
また、生産から加工、流通に至る構造を改革し、コスト削減と収益性を向上させるための「境港地域水産業構造改革推進プロジェクト」につきましては、「ベニズワイガニ漁業」、「まき網漁業」の改革計画に続き、「沖合底びき網漁業」に関する改革計画策定に向け、十月に部会が立ち上がり、現在準備が進められているところであります。

中海護岸整備について

国土交通省におかれましては、斐伊川流域における今後二十年間の具体的な河川整備の目標や整備の内容を示す「斐伊川水系河川整備計画」を本年九月末に策定されたところであります。
この整備計画の中で、中海護岸の短期整備箇所として位置づけられた「渡漁港改修事業」につきましては、現在、国土交通省出雲河川事務所において漁港の詳細設計に取り組まれており、工事の着手は来年の夏ごろを予定していると伺っております。
また、渡漁港改修の関連事業として本市が実施する「現漁港の埋め立て造成工事」や「渡地区緊急避難道の新設」など、漁港背後地の一体的な整備につきましては、本年度中に調査設計や用地測量を終え、来年度には工事に着手する予定としております。
なお、漁港や背後地に関する整備内容やスケジュールなどにつきましては、地元である「渡地区治水対策協議会」に対して説明を行い、了承をいただいたところであります。

ごみ問題について

懸案でありました鳥取県西部圏域における平成二十八年度以降の可燃ごみ処理の広域化計画案につきましては、鳥取県西部広域行政管理組合において、先月、最終的な合意に至ったところであります。
この計画案は、西部圏域の可燃ごみを、米子市クリーンセンターで一括処理する内容で、圏域市町村が米子市に焼却・溶融処理を委託する時期は、本市と日吉津村及び大山町の旧中山町清掃センター分につきましては、平成二十八年度から、その他につきましては、平成三十四年度以降の予定となっております。
現在、この計画案につきまして、鳥取県西部広域行政管理組合及び米子市が、米子市クリーンセンター対策委員会に対し説明を行っているところであります。
米子市クリーンセンターを活用することにつきましては、将来のごみ処理の本格的広域一元化を視野に入れ、経済性や環境負荷の面においても優れていると判断されることから、米子市を含め、西部圏域全体にとりまして有意義な計画であると考えており、その実現に向けて、鳥取県西部広域行政管理組合の副管理者の一人として、私も引き続き力を尽くしてまいりたいと考えております。

鳥インフルエンザ対策について

十一月二十九日、鳥取県から、島根県安来市の養鶏場で、鳥インフルエンザが疑われる事例が発生したとの一報が入りました。本市では、翌日、私を本部長とする「鳥インフルエンザ境港市対策本部」を設置し、情報収集や愛玩鳥の調査、市民や学校等への注意喚起を行ったところであります。
島根県の検査により、発生養鶏場のニワトリから鳥インフルエンザウイルスが検出されたため、島根県及び鳥取県においては、国の最終検査結果を待たずに、発生養鶏場から半径十キロメートル以内でニワトリや卵等の移動制限を行い、本市にある二つの養鶏場も移動制限の対象となりました。
鳥取県では、本市の養鶏場で飼育されているニワトリの検査を行いましたが、鳥インフルエンザウイルスが検出されなかったため、十二月二日、鳥取県知事が安全宣言を行い、翌日から卵の出荷も再開されたところであります。
発生養鶏場でのウイルスの防疫措置は、十二月五日で終了しましたが、移動制限区域内の養鶏場について、六日から二十一日間、引き続き関係車輌の消毒や再検査を行い、その間、異常がなければ、十二月二十七日にも移動制限が解除される見込みであります。
本市では、鳥取県と連携を図りながら、引き続き情報収集や新たな発生の予防などの対策に取り組むとともに、風評被害対策や養鶏業者等への支援を検討しているところであります。


以上、市政の概要についてご報告申し上げましたが、議員並びに市民各位の
格段のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。