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市政概要報告要旨(平成22年9月8日)

平成二十二年九月定例市議会にあたり、市政の概要について申し上げます。

総合計画について

本年六月四日に開催した第一回境港市総合計画審議会におきまして、計画の名称を「総合計画」から「まちづくり総合プラン」に改め、その内容につきましては、三月定例市議会において私の施政方針で申し上げたとおり、環日本海オアシス都市の発展イメージを基本的に継承していきながら、計画期間を五年間とし、構成は、より重点的に取り組むべき施策に絞った「新しいスタイル」の計画策定を目指す旨の提案をいたしました。
この審議会では、『魅力と活気あふれるまちづくり』、『心豊かに、安心して暮らせるまちづくり』というまちづくりの基本理念、『環日本海オアシス都市』という将来都市像、『連携強化による一体的発展』など五つの基本目標をご審議いただきました。
その後、八月十九日に第二回の審議会を開催し、基本目標を実現するための具体的施策についてご審議いただき、活発なご意見をいただいたところであります。
今後は、パブリックコメントを実施し、また、市議会の皆様にもご説明申し上げ、第三回の審議会を経て、年内に策定する予定としております。

環日本海交流について

環日本海定期貨客船航路が開設されてから一年以上が経過いたしました。

就航以来、欠航は悪天候等による六往復のみで、安定運航が継続されております。

境港と東海間の旅客数は、八月末現在、三万五千五百九十九人となっており、一便あたりの平均は一五五人で、韓国人利用者を中心に堅調に推移しております。

貨物につきましては、依然として厳しい状況ではありますが、他の航路が運休状態にある中でも、安定運航が継続されていることから航路の信頼性も高まっており、ロシアへの貨物が増加してきております。

九月一日には、ロシア企業家組織連盟「ロシアの柱」の境港支部が「みなとさかい交流館」内に開所され、日露貿易が一層盛んになるものと期待されます。

また、航路を利用して様々な交流事業が行なわれております。

七月末には環日本海定期貨客船就航一周年を記念し、ウラジオストク市から少年サッカーチームが来日し、三日間にわたり、市内の中学・高校生とサッカー交流を行なったほか、七月から八月にかけて、ロシアの子どもたちの小・中学校訪問、さらには境高等学校の生徒が、韓国東海市の高校を訪問するなど、航路を活かした児童・生徒の国際交流が活発化しております。

引き続き十月十七日に開催の「きたろうカップ境港駅伝競走大会」には、東海市とウラジオストク市から駅伝チームを招聘したいと考えております。

今後の運航につきましては、七月末に運航会社から境港への寄港を週二便から一便に変更するとの発表がありました。この変更は、九月二十六日から実施されますが、一年間の運航実績を踏まえ、航路を永く続けるための措置であると理解しております。

また、八月中旬には、運航支援金の増額要請を受けました。

この航路は、環日本海圏域の交流促進など、地域の将来の発展のために欠かせないものであり、鳥取県、中海市長会と連携し、一航次あたりの支援金の限度額を百万円から百五十万円とするように考えております。

なお、韓国におきましても運航支援の強化が図られると伺っております。

八月二十七日から二十八日にかけて、中国延吉市で「第十六回環日本海拠点都市会議」が開催され、私も参加してまいりました。

「環日本海地域の協力の強化及び図們江地域の協力開発の促進」というテーマの下、環日本海地域の発展には経済、産業、観光など相互協力の関係強化が不可欠であるとの認識で一致いたしました。

また、図們江地域の開発計画に定期貨客船航路が組み込まれたことを踏まえ、日本、韓国、ロシアのみならず、中国東北部をも含めた環日本海圏域の交通網の確立及び交流の拡大に向けて、米子市や鳥取市、さらには韓国東海市とともに航路の積極的な利用を参加各都市にお願いしてまいりました。

米子―ソウル便につきましては、搭乗者数は昨年に比べて増加しておりますが、五月から七月にかけて搭乗率が六十%を割り込む状況が続きました。

八月は円高を背景とした日本からのパックツアーや韓国の交流団体の利用により搭乗率も回復傾向となりましたが、九月以降の搭乗者を確保するために、「米子ソウル便利用促進委員会」において利用促進策を検討し、需要を喚起しているところであります


観光振興について

 本年の「水木しげるロード」の観光入込客数は、NHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」の放映を追い風に、非常に好調な状況が続いております。八月十五日には、入込客数が年間過去最多記録である平成二十年の百七十二万人を上回り、さらに二十三日には、二百万人の大台を突破いたしました。これを受け、二十九日には、「二百万人突破記念セレモニー」を開催し、この快挙を祝うとともに、今後とも関係者が一丸となって、観光客に対する更なるおもてなしの充実を図っていくことが確認されたところであります。
 また、「水木しげる記念館」の入館者数も好調に推移しており、八月末時点では、対前年比百三十八%と、こちらも年間の最高入館者数が期待できる状況となっております。
こうした中、「水木しげる記念館」では、昨年から開始した年中無休に加え、八月には、開館時間の延長や、前庭トイレの夜間開放、水木しげるロード振興会と連携し、霊在月(れいありづき)イベントの際に、前庭を夜間開放するなど、魅力度の向上を図ったところであります。

水産業について

 平成二十二年上半期の境漁港における水揚量は、五万二千七百トン余で、対前年比九十七%、水揚金額は、七十四億三千五百万円余で、九十三%と前年を下回っている状況であります。

また、夏の風物詩となっているクロマグロ漁ですが、水揚量六百五十四トン余で、対前年比七十五%、水揚金額は、九億三千五百万円余で、八十五%となっております。
このような中、クロマグロの通年出荷を目指す取り組みが昨年に続き行なわれ、課題となっていた凍結前処理方法の工夫・検討がなされたところです。
また本年三月に立ち上げられた「境港天然本マグロPR推進協議会」では、水揚げされたクロマグロに「境港・天然本マグロ」のロゴマークを付けるとともに、資源管理された地元産のクロマグロであることをPRするなど、高付加価値化に向けた取り組みが行なわれております。
「境港地域水産業構造改革推進プロジェクト」におきましては、大型省エネ船の建造、市場内に魚体選別機(セレクター)の設置などが盛り込まれた、「まき網漁業の改革計画」がまとまり、八月に行なわれた「漁業改革推進集中プロジェクト中央協議会」に提出され、審議がなされたところですが、現在、継続審議とされております。

農業について

鳥取県西部地区特産の白ねぎにつきましては、春先の低温や日照不足、梅雨明け後の猛暑の影響による生育遅れが目立ち、出荷量が落ち込んでいる状況であります。
しかしながら、他の産地でも集中豪雨等の影響により、市場への出荷が少なかったことから、価格が高値で推移しており、販売金額の落ち込みはないと伺っております。
また、本年度、境港市農業公社で遊休水田対策として試験栽培に取り組んでおります学校給食米については、これまで順調に生育しておりましたが、八月三十日の大雨により、稲の一部が倒れる被害が発生いたしました。稲刈りを目前に控えており、新たな被害が発生しないことを願っております。

伯州綿の栽培について

「伯州綿」の栽培につきましては、ふるさと雇用再生特別交付金によって境港市農業公社が取り組んでいるところであり、五月中旬に約一・五ヘクタールの遊休農地で種まきを行ないました。
現在は、黄色の花に混じり、白い綿がはじけ、少量ながら収穫が始まったところですが、発芽の時期に気温の低い状態が続いたことから、全体的に生育が悪く、目標に掲げた収穫量千五百キログラムの達成を心配しているところであります。
伯州綿を素材とした商品開発については、需要の見込めるベビー用品の製品化に目途がついたところであり、今後は販売方法や販路について検討を深めることとしております。
また、本年度に開講した、栽培講座には、総勢六十六名が参加され、種まき、除草、間引き等の作業に熱心に取り組まれ、皆さんが収穫を楽しみにしておられます。

弓浜絣について

国指定の伝統的工芸品「弓浜絣」の後継者を育成するため、鳥取県弓浜絣協同組合におかれましては、三人の研修従事者に対する研修を実施してこられましたが、このたび、八月末をもって三年間の研修が修了いたしました。

九月一日からは、新たな研修生を迎え、三年間の研修が開始されたところであります。

弓浜絣の普及と販路の拡大を図るため、市民活動センターや、福祉の店「浜っ子」、米子空港ビルにおいて「弓浜絣・伯州綿」の展示会の開催に取り組んでまいりましたが、引き続き、市民向けの絣講座を開催するなど、市民への普及を図るとともに、鳥取県や鳥取県弓浜絣協同組合などと連携を図り販路の拡大に努めてまいります。

商工業について

日本銀行松江支店によりますと、八月の山陰地方の景気は、「緩やかに(ゆるやかに)回復しつつある」とされていますが、雇用につきましては、引き続き厳しい状況が続いております。
鳥取県西部地区の六月の有効求人倍率が0・五五倍と、前年同月に比べ0・一四ポイント上回るものの、依然として一倍を大きく割る状況が続いております。
また、本年三月の西部地区新規高等学校卒業者の就職状況は、就職内定率九七・四%、求人倍率0・八五倍といずれも前年度を下回る結果となり、来春卒業予定者の求人状況も、本年同様厳しい状況が予想されます。
このため、来春の新規高等学校卒業予定者に対する、企業の求人活動が開始される七月に合わせ、「境港地区雇用対策推進協議会」を開催し、「雇用の確保」に向けて、企業の皆様と教育、行政関係者が意見交換を行なったところです。
七月三十日には、米子公共職業安定所長、境港総合技術高等学校長、鳥取県私立中学高等学校校長会の代表とともに、境港商工会議所を訪れ、地元就職を希望する高校生が地元で就職できるよう、理解と協力をお願いしたところであります。
なお、最近は中海圏域に企業の進出が見られ、雇用の面や境港の利用について期待も高まっております。
本市といたしましても、食品製造業のほか、将来成長が見込まれる産業分野や境港の利用を視野に入れた企業の誘致に取り組み、雇用の創出と市内経済の活性化を図ってまいりたいと考えております。

中海護岸整備について

国土交通省では、渡漁港の移設や中海及び境水道の護岸堤整備など、斐伊川流域で今後二十年間に実施する河川整備の指針となる「斐伊川水系河川整備計画」の策定に取り組まれております。
この整備計画の策定に向け、国土交通省中国地方整備局長から鳥取県知事に対して、法の規定に基づく協議の申入れがあり、六月十日付で、鳥取県から米子・境港両市に意見照会がありました。
本市としては、「大橋川改修事業の実施同意にあたって要望した事項に対して、国土交通省が示した回答内容が、確実に履行されること」や、「中海及び境水道の護岸整備については、本市にとって大きな課題である内水対策事業と調整を図りながら、国・県・市が連携して一体となって実施すること」との意見を付して、河川整備計画(案)に同意する旨の回答をいたしました。
これを受けて鳥取県は、八月二十三日付で、国土交通省に対し米子・境港両市及び県の意見を付して、河川整備計画(案)を了承する回答をされたところであります。
また、河川整備計画(案)の回答とは別に、鳥取県に対しても内水排除対策への積極的な支援を重ねて要望したところであり、この要望に対しましては、「内水排除計画には具体的な施策の役割に応じて、県として積極的に取り組んでいく」との回答をいただいたところであります。

夕日ヶ丘団地について

夕日ケ丘団地の定期借地制度につきましては、昨年度に十件、本年度は八月末現在で十二件の契約が成立したところであり、大変、好調に推移しております。
また、六月には、第八期分譲として、県営住宅北側の五十二区画の分譲を開始し、チラシの新聞折込や周辺市町村のアパートへのポスティングなどで周知を図っております。
一方、七月に境港市土地開発公社の現地案内所を、幹線道路から見える場所に新たに設置し、来場者の利便性向上を図りました。
現地案内所は、一千万円以内の価格で建てられるモデル住宅を兼用しております。このモデル住宅は、借地の場合でも融資が可能な住宅ローンを活用して建てることができ、来場者に建物のみならずこの制度内容を紹介することにより、定期借地制度の更なる周知を図り、分譲促進につなげてまいりたいと考えております。
市民スポーツ広場の隣接地に計画しております墓地を併設した公園につきましては、境港市都市計画審議会の答申を経て、七月に公園墓地として都市計画決定したところであり、現在、公園墓地の整備に向けて、基本計画を策定しているところであります。

境港の港湾整備について

全国の「重要港湾」のうち、国が重点的に整備を行う「重点港湾」に境港が指定され、八月三日に正式発表されました。
これにより、国土交通省におかれましては、新規直轄事業として、大型貨物船に対応した中野地区多目的国際ターミナルの整備費を概算要求に盛り込まれたところであり、港湾整備計画に基づいて、境港管理組合が行なう竹内南地区国際フェリーターミナルの整備事業と併せ、本市における港湾機能の一層の強化が図られるものと大いに期待をしております。
また、北東アジア諸国との航路の充実・強化が不可欠であることから、国は、日本海側拠点港の選定に着手されると伺っており、境港が拠点港に選定されるよう境港管理組合等の関係機関とともに、国に対して引き続き積極的な要望活動を行ってまいりたいと考えております。

学校教育の充実について

平成二十一年度の国の大型補正予算を活用し、本年度に繰り越して取り組んでおります、小学校の耐震改修などの各種大型工事につきましては、周辺住民の方々のご理解とご協力をいただきながら、工期の中心でありました夏休み期間を経過し、概ね順調に進捗いたしております。
その結果、校舎の耐震改修につきましては概ね今月末、また、大規模改修と太陽光発電設備につきましては、十月上旬から中旬にかけての完成を見込んでおります。
なお、耐震工事等の必要がなかった誠道小学校の太陽光発電設備の設置につきましては、七月末に完成し既に稼動いたしております。
また、PTAをはじめ地域の方々との協働事業と位置づけ取り組んでまいりました「校庭の芝生化事業」でありますが、四月の苗づくりから六月の植え付け、その後の芝刈りなど多くの方々にご協力をいただき、この夏の猛暑の中、比較的順調に生育いたしております。
今週末の土曜日には中学校、日曜日には小学校の運動会が開催されますので、小学校各校と第一中学校では、砂ぼこりもなく、青々とした芝生の上で、元気よく走り回る児童・生徒の姿がご覧いただけるものと思います。

社会教育について

生涯読書の推進につきましては、国民読書年である本年、八月七日に、第六回読書活動推進大会を開催し、地元山陰の童話作家お二人により、「神話」や「命の大切さ」をテーマとしたお話をしていただき、ご参加いただいた皆さんに、「山陰の良さや温かさ」「命の大切さ」が伝わったものと思います。引き続き、子どもへの読み聞かせや家読(うちどく)、ファミリー読書を中心に、胎児からお年寄りまで、生涯を通じた読書活動の拡大を目指して、生涯読書の推進を図ってまいりたいと考えております。
文化財保護につきましては、第四次境港市文化財の調査を進めており、九月末には最終の境港市文化財保護審議会を開催して、概ね七点を新たに選定し、教育委員会に諮った上で、指定する予定としております。
また、郷土の偉人についても調査を進めており、「境港市の誇る先人たち」第二集は、候補者の中から選定作業を進めており、年明けにはパンフレットを発行する予定にしております。

子育て支援について

本市では、子どもの健やかな成長発達や親子の絆づくりに向けて、様々な事業を展開しているところでありますが、「赤ちゃん登校日」開催四年目にあたり、本事業の取り組みを広く啓発するとともに、地域ぐるみで子育てについて考える機会とする「赤ちゃんサミットイン境港」を、十月九日・十日に開催いたします。基調講演やパネルディスカッション、赤ちゃんの写真展、赤ちゃん登校日模擬授業などを実施する予定としております。
本年三月末で廃園としました「ひまわり幼稚園」につきましては、市民の方々からご意見をいただきながら検討を行なった結果、児童図書館や子育てサークルの活動拠点等の機能を併せもった「地域子育て支援拠点施設」として、来年四月に開設を予定し、本議会において、改修工事及び備品購入に関する補正予算を提案させていただいております。

保健福祉施策について

過度のストレスなどが原因となり、引き起こされる精神疾患は、本市でも増加しております。このため本年度は、「うつ病」の対策に力を入れ、これまでに、市内の企業や事業所など、四十か所以上で保健師による出前講座を開催してまいりました。受講された方からは、「病気に対する理解が深まり勉強になった」と好評をいただいております。
さらに、八月八日には、本市文化ホールにおきまして、「境港市こころの学習会~うつ病からのメッセージ~」と題しての講演会とシンポジウムを開催したところ、大変多くの方にご来場いただき、世相を反映した深刻なテーマへの反響の大きさと、市民の関心の深さを再認識したところです。今後も、身体の健康とも密接に関連する「こころの健康づくり」を推進し、市民の方が心身ともに健康で暮らせるよう、努めてまいりたいと考えております。
本年三月末で廃園としました「台場保育所」につきましては、跡施設の有効活用として、「社会福祉法人まつぼっくり事業所」に利用していただくことを考えております。
「まつぼっくり」は、本市が平成十年に開設しました「境港市心身障害者ふれあいセンター」を中心に事業を展開されてきましたが、利用者の増加や、事業内容の拡大により、既存の施設では手狭となっておりました。今後は、障がいのある方たちに幅広くご利用いただけるよう、新たな就労支援施設として活用したいと考え、現在、協議を進めているところであります。

以上、市政の概要についてご報告申し上げましたが、議員並びに市民各位の各段のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。