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市政概要報告要旨(平成21年12月7日)

平成二十一年十二月定例市議会にあたり、市政の概要について申し上げます。


平成二十一年度の財政見通しについて

歳入におきましては、その根幹をなす市税収入は、不況の影響により、総額としては、当初予算額を若干下回るものと見込んでおります。

一方、地方交付税については、普通交付税が当初予算額を約三億四千万円上回る三十一億二千万円余りの決定額となり、また、年度末に額が決定する特別交付税についても、前年度決定額よりある程度の減額が予想されますが、当初予算額を下回るまでの落ち込みはないものと見込んでおります。

これらのことから、国庫補助金など歳出に連動した収入以外の、いわゆる一般財源ベースで考えますと、本年度当初予算額を上回る額が確保できるものと考えております。

歳出におきましても、予定しております諸事業は、概ね順調に実施できるものと考えております。

なお、国の「経済危機対策」の諸施策と歩調を合わせ補正予算措置した事業につきましては、鳩山政権による一部凍結や執行停止の表明で、その取り扱いについて大変懸念しておりましたが、結果として、執行停止の対象となったのは「子育て応援特別手当支給事業」のみであり、小学校の耐震改修等事業をはじめとするその他の経済危機対策事業については、予定どおり事業着手したところであります。


平成二十二年度予算編成方針について

国の財政は、国債の償還費が嵩み厳しい財政状況に加え、国税収入の急激な落ち込みが拍車をかけ、国債依存の構図が強まってきております。一方、地方財政においても、景気悪化に伴う税収の落ち込みや社会保障関係経費などの増加により、財政構造の硬直化が一層進んでいる状況であります。

本市の財政状況は、平成十五年度から実施した本格的行財政改革によって、一時期の危機的な状況からは脱したものの、今後、第二中学校の改築をはじめとする義務教育施設改修事業などの大型事業を控えていることや、夕日ヶ丘団地事業に起因した過大な負債を抱える境港市土地開発公社に対する債務保証などを考慮すると、将来にわたって未だ楽観できる状況ではありません。

平成二十二年度におきましては、現下の経済情勢から市税の大幅な減収が予想されます。このため、予算編成の基本的な考え方は、これまでの方針どおり、「自立持続可能な財政基盤の確立」に向け、将来を見据えたものにすべきと考えており、第一に「中期財政計画」の財政運営方針を遵守し、社会保障関係経費などの増加を歳出全般の効率化によってできる限り吸収し、原則として現状の歳入の範囲内で予算の編成を行っていく考えであります。

ただし、あわせて市民生活に密着した諸施策の堅持や、喫緊課題への時宜を得た対応などについても、最大限配慮していくことを考えております。


次期総合計画の策定について

 本市の将来都市像や、施策の方向性を定めた総合計画については、現行の第七次総合計画が平成二十二年度に最終年次を迎えることから、新たな計画の策定を進めているところです。

次期計画のあり方につきましては、変化の速い社会情勢に鑑み、国や本市を取り巻く状況を長期的に見通すことが困難であることから、計画期間を概ね五年間に短縮するとともに、将来都市像やまちづくりの基本目標をはじめ、重点的に取り組むべき施策を中心に、方向性を定めていく考えであります。

計画の策定に先立って、本市の課題や市民ニーズを把握するため、市民二千人を対象にしたアンケート調査を実施し、施策に対する満足度や要望などを把握することができました。

また、十一月には、周辺地域など外から見た本市のあり方という観点から、初めて美保関町や八束町、そして国際交流で関わりの深い外国の方を交えての「市長と語る会」を行い、ご意見を伺ったところであります。

今後は、アンケート結果などに加え、有識者などで構成する総合計画審議会でご意見をいただきながら、平成二十二年度での計画策定に向けて取り組んでまいります。


環日本海交流について

環日本海定期貨客船の就航から五か月余りが経過しました。境港と韓国東海(トンへ)間の運航は、台風の影響で一便が欠航した以外は、スケジュールどおりに運航されております。

 これまでの旅客数は、十一月末現在で一万六千五百六十人の利用があり、一便当たりでは平均百九十七人となっておりますが、貨物につきましては、依然として厳しい状況が続いております。

この航路の安定運航に向け、十月に高松市と岡山市で環日本海航路利用促進のための懇談会やセミナーが開催され、私も参加企業に利用を働きかけてまいりましたほか、十月六日には、東海市長とともにウラジオストク市を訪問し、定期貨客船の寄港地である三市間で、航路を活用した相互交流の活性化を図ることを目的とした「協力計画議事録」を交わしたところであります。

また、旅行会社の取り組みでは、国内の旅行会社において、十月から定期貨客船とソウル便をセットにした旅行商品の販売が開始されたほか、ロシアの旅行会社においても、国内旅行代理店と皆生の宿泊施設との間で業務提携がなされるとともに、十一月二日には日本法人も設立され、今後はロシア人の利用客が増えるものと期待しております。

 

米子―ソウル便につきましては、三月までの冬期スケジュールが決定され、当面は現行どおりの運航が継続されることになりました。

北東アジアの対岸諸国との交流を推進するためには、定期貨客船航路とソウル便は、共に必要不可欠な国際路線であります。

引き続き、関係機関と連携を図りながら、航路の維持と利用促進に努力しててまいります。


中海圏域定住自立圏について

 十月七日、中海を取り囲む米子市、境港市、松江市、安来市、東出雲町が、米子市と松江市を中心市とする「中海圏域の定住自立圏の形成に関する協定」を締結いたしました。

 協定書では「生活機能の強化」、「結びつきやネットワークの強化」、「圏域マネジメント能力の強化」の三つの政策分野に二十一の事業を定めていますが、今後、その具体的な内容を明記する「定住自立圏共生ビジョン」を本年度中に策定するよう取り組んでまいります。

 また、定住自立圏の形成によって、「地域活性化・経済危機対策臨時交付金」が本年度約二億三千万円交付される予定となっており、十一月二十七日に開催された中海市長会において、「医療」や「観光振興」などを中心に充当することが決定されたところであります。

 このうち、本市では、済生会境港総合病院の透析機能向上のために、一千五百九十七万円余りの支援が受けられる予定であります。


水産業について

境漁港における本年一月から十月末までの水揚量は、九万七千トン余りで、前年同期の百十七%と上回っておりますが、一方、水揚金額では百三十二億千八百万円余りで、前年の七十七%と大きく下回っております。

魚種別では、アジ、マイワシなどのまき網主要魚種の水揚げが好調な反面、近年好調であった夏のクロマグロの水揚げが、量、金額ともに大幅に減少したところです。

このような中にあって、夏の漁期に獲れ冷凍保存していたクロマグロを需要期の年末に出荷する準備が進められており、先月行われた、地元飲食店、旅館、仲買人など関係者による試食会では、味、色、鮮度ともに高い評価だったと伺っており、今後の築地市場への出荷に期待をしているところでございます。


中海圏域産業技術展について

 今年で四回目を迎えた中海圏域産業技術展・展示商談会が、十月二十三日、境港市民体育館で開催されました。

 この「展示・商談会」には、当初の目標を大きく上回る七十九社の出展企業と、韓国企業十六社を含む百四十八社のバイヤー等に参加していただきました。

会場では終日、熱心な商談が行われるとともに、中海圏域の優れた技術力を全国や海外にアピールすることができました。

 この商談会を契機に、すでに成約あるいは成約が見込まれるケースがかなりの件数にのぼると伺っており、今後、この圏域の経済活性化に繋がることを期待しているところであります


大橋川改修事業と中海護岸整備について

斐伊川水系大橋川改修事業の実施に関しましては、平成十三年六月十二日に当時の鳥取・島根両県知事が交わした確認書に、鳥取県が同意する条件として、「中海護岸の整備」、「環境影響調査の実施と公表」、「本庄工区の堤防開削」という三つの条件が明記されておりました。

この三条件のうち、環境影響調査につきましては、国土交通省が本年二月に最終とりまとめを公表し、本庄工区の堤防開削につきましては、森山堤防の開削工事が本年五月に完了しております。

残る、中海護岸の整備につきまして、本年十一月十二日に開催された「中海護岸等整備促進協議会」で、国土交通省の最終方針について鳥取・島根両県及び中海沿岸五市町などが了承したことから、十一月十九日に、島根県から鳥取県に対して大橋川改修事業の実施同意に向けた協議の申入れがなされ、これを受けて同日、鳥取県知事から本市に意見照会があったところであります。

本市における中海護岸の要整備箇所に関して申し上げますと、

渡漁港の護岸整備については、国土交通省、鳥取県及び地元との度重なる協議の末、国土交通省から漁港施設を中海側に移設する整備方針が示され、本年十一月一日に開催された「渡地区治水対策協議会」で、地元了解が得られたところであります。

外江貯木場につきましては、貯木場管理者と調整中でありますが、国土交通省が最終的な責任をもって対応するとの回答を得ております。

また、境水道の護岸整備についても、先の中海護岸等整備促進協議会で示された湖岸堤整備箇所において、概略工程表の考えに沿って設定するとの前向きな回答があったところであります。

このような経緯から、斐伊川水系の最下流部に位置する本市といたしましては、市民の安心・安全が確保されるものとの考えに至ったところであり、特に出雲市・松江市では過去に幾多の浸水による災害が起こっておりますので、速やかに大橋川改修事業が着手されることを望むものであります。

そこで、このたびの鳥取県からの意見照会に対しては、渡漁港の整備をはじめとする本市からの要望書への、国土交通省から本年六月五日付けで回答された内容が誠実に守られるよう、あわせて、鳥取県からの積極的な支援が行われるよう、意見を付して同意する旨回答する考えを、十一月三十日の市議会全員協議会において表明したところであります。

その後、本市議会におかれては、中海問題調査特別委員会と全員協議会で種々議論を尽くされた結果、十二月一日に市議会議長から、このたびの私の判断に対して、市議会としても了承する意向を伺いましたので、これを受けて    十二月五日、鳥取県知事に対し、五項目の意見を付して、大橋川改修事業の 実施について同意する回答書を手渡したところであります。


米子空港滑走路延長事業について

 平成十三年度から進められております、米子空港滑走路の二千五百メートルへの延長事業につきましては、本体工事が完成し、十二月十七日にいよいよ供用開始されることとなっております。

 米子空港駅前の周辺整備につきましても、県道をまたぐ歩道橋とエレベーターの設置工事が完成し、空港とJR境線の連絡がスムーズになり、利用者の利便性が一層高まったと考えております。

 また、財ノ木踏切周辺の道路につきましては、鳥取県による拡幅工事が完成したほか、JR西日本による踏切工事も、来年三月には完成すると伺っております。

 このほか、拡張工事が進められておりました空港ターミナルビルにつきましても、国内到着ロビーなどが拡張されたほか、飲食店や土産物店がリニューアルされ、十二月十六日に全面オープンすることとなっております。


新型インフルエンザ対策について

 感染が拡大する新型インフルエンザによる重症化を防ぐことを目的に、妊婦や基礎疾患を有する方など、国が定めた優先接種者を対象に、順次ワクチン接種が全国で行われています。

 本市では、約一万八千八百人の接種対象者を見込んでおりますが、先の臨時市議会において補正予算を議決いただいたとおり、このうち生活保護世帯や市民税非課税世帯の方には、国の方針どおり接種費用の全額を助成するとともに、新型インフルエンザが従来の季節性インフルエンザと比較して若年層に重症化する例が多いことに鑑み、市独自の施策として、市民税課税世帯についても、妊婦と一歳から十八歳までの方について、接種費用の負担を軽減することとし、いち早くワクチンを接種しやすい環境を整えたところであります。

 本格的な流行シーズンに入り、これまでにも、予防対策としての「手洗い、うがい」の励行やマスクの着用、感染が疑われる際の早めの受診などを、市報や市の公式ホームページ、ポスター、チラシ、看板などで、積極的な啓発活動を展開しておりますが、今後も鳥取県や医療機関と密接に連携を図り、拡大防止に努めてまいります。



以上、市政の概要についてご報告申し上げましたが、議員並びに市民各位の

格段のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。