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施政方針要旨(平成21年3月4日)

 今期定例市議会において、平成21年度予算案をはじめとする諸議案をご審議願うにあたり、所信の一端を述べるとともに、主要課題等について基本的な考え方を申し上げ、議員各位並びに市民の皆様の一層のご理解とご協力をお願いするものであります。 

 私は市長に就任以来、一貫して「市民と共に築く風格あるまち境港」をめざし、特に「自分たちのまちは、自分たちで考え、自分たちで創り上げよう」と「協働のまちづくり」を訴えてまいりました。 
 まちづくりは行政だけで成し得るものではありません。このまちを良くしようという、誰もが持っている思いを結集することによって、住み良いまちができていくものと考えており、市民、企業、団体、行政みんなが手を携えて、市民参加の気風あふれるまちづくりを進めていきたいと考えております。
 
 
私は、昨年7月から2期目の市政を担わせていただいておりますが、こういった市民と共に築く「協働のまちづくり」を基本に置きながら、新たな市政運営の柱に「連携と共栄」を掲げているところであります。
 
 本市最大の特性である境港や米子空港は、本市のみならず山陰地方における極めて重要な社会基盤であり、これらは、より広範に利活用されて初めて、その能力・機能を発揮できるものと考えております。

このことから、「連携と共栄」を謳い、より広く、より強く「連携」を図りながら、広域圏全体として「共に発展」していくことを意図するものであります。


 「連携と共栄」の取り組みは、港湾や空港に限ったことではありません。自治体間の連携は、いわばまち同士の「協働」による広域圏づくりであります。それぞれのまちが役割を果たしながら、他のまちの発展と、共存共栄のより良い広域圏をめざす、そういった輪を拡げていくための共通のスローガンであると考えます。


世界同時不況といわれる厳しい経済情勢の中、本市では、境港と韓国、ロシアを結ぶ「環日本海定期貨客船」の本格運航が予定されております。

港湾はその存在に加え、航路という利用する手段が充実されて初めて効果を生み出す訳であり、この航路の就航は、山陰経済の活性化に極めて大きなインパクトを与えるものと考えます。

このことは、本市が将来都市像として掲げている「環日本海オアシス都市」への大きなステップとなるものであり、本市としても、鳥取県等と協調して、航路の安定運航に向け最大限支援したいと考えております。


 また、景気刺激策としての地域経済活性化への支援や雇用の確保、中海の護岸整備、夕日ヶ丘の分譲問題など、山積する諸課題に適切に対処する一方、市民に密着した施策も着実に展開してまいります。

平成15年度から実施してきた行財政改革の成果を、特に子どもたちの教育環境の整備に充てる考えであり、平成21年度から5か年計画で、第2中学校の建替えをはじめ、小・中学校の耐震改修に取り組みます。

そして、現在提供している市民の暮らしに直結するサービスを維持しつつ、しかも新たな市民ニーズにも積極的に対応していくことによって、市民福祉の向上を図り、将来に向けて明るい展望を切り拓いてまいりたいと考えております。

今後も、市民の暮らしに根ざした視点に立ち、公明正大な市政運営のもと、誤りなき「市政の舵取り」に全力を傾注してまいる所存であります。


1.規律ある行財政運営と協働の推進

○平成21年度予算案について

本市の財政状況につきましては、歳入におきまして、その根幹である市税収入が、法人市民税や固定資産税などの落ち込みによって大幅に減額となる見込みですが、国の景気対策等もあり、地方交付税や臨時財政対策債の特例的な増額によって、一般財源の総額は前年度より増加しています。

一方、歳出におきましては、経費全般について節減合理化に努めているものの、依然として、高水準で推移している公債費や増え続ける社会保障関係経費に加え、職員の大量退職に伴う退職手当の負担も重なるため、厳しい状態が続いております。


 このような状況の中、平成21年度予算編成は、これまでの方針と同様に、社会保障関係経費などの増加分を歳出全般の効率化によってできるだけ吸収し、現状の歳入の範囲内を原則として編成したところであります。
 
 
主な内容としては、現状の市民生活に密着した事業等は堅持した上で、平成15年度以来引き続いて行う職員の給与カットなどによる総人件費の抑制をはじめ、経常的経費1%、継続的な政策的経費を10%圧縮して歳出削減に努める一方で、「子育て支援」、「教育」の分野において、「子どものインフルエンザ予防接種の助成」、「妊婦健診の助成回数の拡大」、「小学校の耐震改修」などに新たに取り組むこととしております。

また、本市の将来への投資として「環日本海定期貨客船の運航支援」や、雇用対策として雇用機会を創出するための諸事業に対して、予算措置を行ったところであります。



○協働のまちづくりの推進について

 水木しげるロードを盛り上げる市民の取り組みをはじめ、お年寄りを地域で支える「高齢者ふれあいの家」、誠道小学校校庭や子ども支援センター園庭の芝生化、さらには市内の公園トイレの清掃管理など、様々な形で協働の輪が拡がりつつあることを、大変うれしく思っております。また、市民活動センターの利用者も確実に増加しております。
 市民と行政が互いの立場を尊重し、それぞれが果たすべき役割と責任を分担しながら、より良いまちを創っていくため、今後も引き続き「協働のまちづくり」の取り組みを進めてまいります。


○行財政改革の推進について

行財政改革につきましては、平成15年度から本格的に実施し成果を挙げてきたところですが、大きな改革等が必要な段階は越えたものの、行財政改革自体は常に行っていくべきものと考えております。

このため、平成21年度におきましても、職員の協力を得ての給与カット、適正な職員定数の管理、細部にわたる事務事業の見直しなどを実施するほか、これらによる事業費の縮減を図りながら、新たな市民ニーズに対応する財源の確保に努めたところであります。

特に、事業の厳選等による市債借り入れの抑制効果が現れ始め、公債費が減少に転じております。今後、平成19年度に策定した「中期財政計画」を堅持し、規律ある財政運営を行うことによって、投資的事業にも対応していくことができるものと考えております。

このほか、職場の事務効率を高めながら、新たな行政需要に応えていくため、平成21年度に向けて、機構・組織の見直しを一部行うこととしております。



○次期総合計画策定について

 本市のめざすべき都市像や、取り組むべき施策の方向性などを定めた総合計画については、現行の第7次境港市総合計画が平成22年度に目標年次を迎えることから、平成21年度から新たな計画の策定に取り組んでまいります。

 本市を取り巻いては、厳しい経済状況や財政状況をはじめ、人口減少や少子・高齢化の進行、さらには本格的な環日本海交流の幕開けなど、社会情勢が変化する中にあって、自立した確固たる自治体運営のもと、「中海圏域の連携」を機軸に、より広範な地域間連携を進めていく必要があります。

総合計画策定にあたっては、このような状況を踏まえながら、アンケート調査による市民ニーズの把握に努めるとともに、総合計画審議会やパブリックコメントなどを通して、市民と行政が共に目標や課題を共有していける計画を策定してまいりたいと考えております。


2.経済の活性化と都市基盤整備等

○環日本海交流の推進について

境港と韓国の東海港、ロシアのウラジオストク港を結ぶ環日本海定期貨客船につきましては、試験運航や本市への事務所開設を終え、本格就航に向け、運航準備が急ピッチで進められているところであります。

世界同時不況の影響で国際物流が低迷する中、大変厳しい船出となることが予想されますが、境港が競争力を持った港湾となるためにも、日本海側の他の港に先駆けて対岸諸国と結ぶ「海の道」を開設し、新しい環日本海時代を切り拓いていかなければなりません。

今、就航に向けて支援することは、「北東アジアへのゲートウェー」をめざす中海圏域が、将来大きく発展していくための先行投資であり、本市としましても、鳥取県、中海市長会と協調して、事業初期の負担軽減を図っていく考えであります。

また、航路の安定運航には、貨物と旅客の確保が必要不可欠であります。

引き続き、既存コンテナ航路の利用促進に加えて、新航路の情報発信はもとより、運航会社や鳥取県をはじめ、中海市長会、環日本海経済活動促進協議会、境港貿易振興会などとの連携を強化し、関西・山陽方面をはじめ西日本一円にポートセールスを展開し、安定運航に向けて積極的に取り組んでまいります。


 米子─ソウル便につきましては、昨年夏以降、ウォン安の進行により韓国からの利用が低迷しているものの、円高効果で日本からの利用が好調に推移していることから、本年4月以降も、これまでどおり運航が継続されることとなったところであります。

山陰唯一の国際定期航空路線として、安定的な運航に向け、鳥取県をはじめ中海圏域が一体となって、修学旅行等の誘致や山陰の知名度向上などによる誘客の強化、ソウル経由による諸外国への旅行需要の開拓などを実施し、利用促進に努めてまいります。



中海圏域の連携について

 

北東アジアに拓かれた地理的優位性を活かすことは、山陰地方の発展の鍵であり、その核となるのがこの中海圏域であります。圏域の一体的な発展に向け、いわば「中海圏域が一つのまちとして機能」するように、これまで以上に連携を強めてまいります。

中海市長会では、平成21年度においては特に、中海圏域の将来像や目標設定などを具体的にイメージできる「(仮称)中海圏域の将来ビジョン」の策定に向けて取り組むこととしており、このビジョンは、県境を越えた全体計画として、地域の振興に重要な意味を持つものになると考えております。

また、事務局体制の強化を図りながら、圏域の一体感を醸成するための活動はもとより、各種団体との情報の共有化、自治体職員の人事交流などにも取り組むこととしております。



○観光振興について

水木しげるロードは、民間の方々の積極的な取り組みにより、昨年は入込み客数が172万人を超え、今や山陰を代表する観光地に成長しております。

ただ、このような水木しげるロードも、全国から見れば単なる点に過ぎず、さらに魅力度を高めるには、単体としてではなく、広域観光の視点で、圏域全体として誘客を図っていくことが重要であります。

昨年10月に国から認定を受けた、滞在型観光の推進をめざす「山陰文化観光圏」をはじめ、広域観光連携に向けた取り組みを進めてまいります。


 水木しげるロードでは、3月8日、水木しげる先生をお迎えして、先生の「顕彰像」の完成除幕式を、しおさい会館前で予定しておりますほか、平成21年度には、観光協会や民間事業者などにおいて、観光客の市内周遊性を高めるため、「食べ歩きマップ」の作成や観光繁忙期での市内周遊バスの運行なども計画されております。

これからも引き続き、民間と行政が一体となって、観光客への「もてなしの向上」に努めるとともに、「さかなと鬼太郎のまち境港」を全国に向けピーアールしてまいります。


 また、環日本海定期貨客船の本格就航による、韓国人を中心とする外国人観光客への対応として、シャトルバスの運行や、水木しげるロードに外国語標記の案内看板を設置するなど、受け入れ体制の充実に取り組んでまいります。



水産業の振興について

境漁港における平成20年の水揚量は、10万7千トン余でありました。

水産業は、資源の減少、国際的な漁場制約下での操業条件の悪化など、多くの課題をかかえており、今後も水揚量の早急な回復は見込めない現状では、水産業界そのものの改革や、特に境港ならではの新たな商品開発やブランド化など、さらなる高付加価値化を進めていくことが求められております。


 水産業界では、こうした課題を自らの問題としてとらえ、生産から加工、流通に至る構造を改革し、コスト削減と収益性を向上させようと、「境港地域水産業構造改革推進プロジェクト」の改革計画を策定し、昨年、国からの承認を受け、生産者をはじめ水産関係者が一体となって取り組んでおられるところであります。

市としましても、このような取り組みに対しては積極的に支援していく考えであり、平成21年度からは水産関係担当課として新たに(仮称)水産課を設置し、今まで以上に関係機関との連携を密にしてまいりたいと考えております。


 また、漁港改修事業につきましては、鳥取県による昭和町の新港1号陸揚岸壁の補修改良、相生町の旧渡船場休憩岸壁の改良工事が行われることとなっております。



○農業の振興について

特産野菜である白ねぎの生産地として、消費者から信頼される良質な農作物の安定供給に向け、担い手の育成、意欲のある農業者の支援に取り組むとともに、農地の合理的利用や慢性的な水不足の解消に向けた農業用水対策を進めます。


 耕作放棄地の対策としては、平成20年に実施した全体調査に基づき、耕作放棄地解消のために重点地区を指定し、農地所有者の意向調査、農地利用の阻害要因の分析などを実施し、解消計画を策定することとしております。


 また、中海淡水化事業の中止に伴う農業用水対策として取り組んでいる米川と枕川の改修工事が、平成21年度には完了するほか、中海干拓地では、溜池から散水するための配管の改修工事などが実施されることとなっており、平成22年度には、これらの供用開始により、農業用水の確保に改善が図られる見込みであります。



○商工業の振興について

 世界的な金融危機と景気後退の中にあって、本市においても消費の低迷による売上高の減少等により、資金繰りに苦慮する企業が少なからず見受けられます。このため、引き続き鳥取県と連携して、制度融資の充実に努め、企業の資金調達を支援してまいります。

 また、国の「ふるさと雇用再生特別交付金」や「緊急雇用創出事業臨時特例交付金」を活用し、新規雇用の創出に努めるとともに、鳥取県地域雇用創造協議会と連携して、雇用の拡大、人材の育成、就職の促進に取り組んでまいります。

企業誘致につきましては、北東アジアとの地理的優位性、空港・港湾の社会基盤や食品加工の企業集積といった本市のセールスポイントに加え、企業立地に対する鳥取県と協調した優遇措置を情報発信して、積極的に取り組んでまいります。

 

中海圏域の行政と民間が一体となって実施している「産業技術展」につきましては、平成21年度は、10月に境港市で開催することとしております。

今回は、地元の産業技術の紹介だけでなく、「商談」から「取引」へとつながるよう「産業技術展示商談会」として開催し、環日本海定期貨客船航路を活用したビジネスチャンスとなるよう、日本国内はもとより、韓国・ロシア企業の招致も検討してまいります。


○中海の護岸整備について

中海の要整備護岸につきましては、1月20日に開催された「中海護岸等整備促進協議会鳥取県部会」において、国土交通省から、これまで20年から30年とされていた中期整備箇所を、概ね20年以内に整備するという、大幅に短縮した整備計画の工程表が示されたところであります。

また、10年以内に行う短期整備箇所に位置付けられている渡漁港に関しては、1月下旬に、渡地区関係者による「渡地区中海治水対策協議会」も設立されたところであります。

今後、渡漁港のより具体的な整備方法をはじめ、外江貯木場護岸整備での実施主体など、鳥取県と連携しながら、国土交通省と引き続き協議を重ねてまいる考えであります。

なお、2月20日には松浦松江市長が来訪され、大橋川拡幅工事についての協力要請がございました。

私としては、松江市の治水対策の必要性を十分に理解し、斐伊川流域に暮らす上流から下流部までの住民の安全・安心については、「相互に思いを共有することが重要である」と申し上げたところであります。      

最下流部に位置する鳥取県側にとっても、治水上の安全性の確保が、大橋川改修事業への同意の大前提となりますので、護岸等未整備箇所の整備が1日も早く進むよう、中海圏域で力を合わせて国に働きかけてまいりたいと考えております。



○防災対策について

浸水時の避難方法などの情報を市民にわかりやすく事前に提供するため、「洪水・津波ハザードマップ」を作成することとしており、洪水等による被害を最小限にとどめるとともに、平常時から防災意識の高揚に努めます。

また、災害に強いまちづくりを推進するため、自主防災組織の育成などに引き続き取り組んでまいります。

震災における被害から市民の生命と財産を守るため、建物の耐震化を進めます。

公共施設については、義務教育施設の耐震改修を優先的に実施し、さらに公民館や保育所などの耐震診断を順次進めていく考えであります。

一方、民間の建物については、昭和56年5月以前の住宅等の耐震診断費用の補助に加えて、平成21年度からは、新たに一戸建て住宅の改修設計と耐震改修の費用についても一部補助していく考えであります。



○ごみ行政について

本市では、平成15年からごみの有料化に取り組み、市民の理解と協力により、ごみの減量化において大きな成果を挙げてまいりましたが、実施して5年を経過し問題点も出てきております。

このため、境港市廃棄物減量等推進審議会において審議いただき、

・ごみ処理料金の下限制度を廃止すること

・可燃ごみ有料指定袋に中間サイズの30リットル仕様を新設すること

・経過措置として発行していた臨時収集券を廃止すること

・不燃ごみ等を持ち去る行為を禁止すること

について答申を受け、今後この方向で見直しを進めていく考えであります。

また、市民へのサービス充実策として、可燃ごみのハッピーマンデー等祝日の臨時収集を実施しておりますが、平成21年度からは、年末年始を除き、祝日に関係なく可燃ごみの週2回完全収集を実施し、一層のサービス向上を図っていくこととしております。



○夕日ヶ丘団地について

夕日ヶ丘団地では、民有地においては平成20年度で11区画が販売され、特に夕日ヶ丘2丁目では、現在57棟の住宅やアパートが建築され、市街地の形成が日々進んでおります。

一方、市の土地開発公社用地と保留地の分譲は、低単価で販売されている民有地との競合等で近年低調であり、平成20年度の販売実績はございません。

今後の分譲対策としましては、新たに「一般定期借地権制度」を導入し、定住促進につなげていきたいと考えております。

この制度は、市が50年以上の期限付きで土地を賃貸するもので、借地人にとっては土地取得のための初期費用を必要とせず、安い地代で住宅の建築が可能となることから、新たな需要を掘り起こせるものと期待しております。

商業施設などの誘致につきましても、大変厳しい状況ではありますが、引き続き取り組んでまいります。

また、悪臭などの環境改善を図るために取得した隣接する事業所跡地は、親水護岸、公園、墓地として整備することとしており、特に護岸・公園整備については、早期の事業採択に向けて、国への要望活動を行っているところであります、



○米子空港滑走路延長事業について

 

 滑走路本体工事につきましては、平成21年度中の供用開始に向け、国土交通省において鋭意整備が進められており、また、米子空港ビルと米子空港駅を結ぶアクセス道路などの関連工事につきましても、国と鳥取県により整備が行われております。

一方、滑走路延長に併せて、空港ターミナルビルの増築工事も本年1月に起工式が行われ、12月には完成する予定となっております。

これにより、旅客用の搭乗施設や待合室などの拡充が図られることとなっております。

  

なお、滑走路延長事業に伴う地域振興計画の事業につきましては、平成21年度は、田代川改修や市道側溝改修などを行うこととしております。



公共下水道事業について

 

平成21年度の下水道工事は、主に大正川から東側の旧境地区の整備を行い、平成21年度末の普及率は50%を超えると見込んでおります。

 また、雨水の浸水対策として、相生町の旧渡船場から境小学校東側までの中町雨水幹線の整備を、平成21年度から3か年で計画しております。

 現在、整備を行っております事業認可区域は、概ね平成23年度には整備が完了することから、平成21年度内に認可区域の拡大を計画しております。

区域につきましては、境港駅周辺を含む大正川の西側を主に、加えて中野町の西側を含む区域としており、面積は約105ヘクタールで、これにより市全体の認可区域面積は約924ヘクタールとなります。

今後も効率的な整備を行い、生活環境の改善に努めてまいります。



3.市民一人ひとりを大切にする教育と福祉の充実

○学校教育の充実について


 学校教育においては、引き続き、「心豊かでたくましい子ども」を育てることをめざし、教育環境の整備に努めるとともに、「信頼される学校づくり」のスローガンのもと、地域を巻き込んだ教育力の向上を図ってまいりたいと考えております。

特に、昨年9月から実施している「学校支援地域本部事業」を引き続き実施し、地域の方々が「学校支援ボランティア」として学校のさまざまな教育活動に関わることにより、学校と地域が協働して地域の活性化や教育力の向上につなげてまいります。

また、指導面においては、小学校低学年の30人学級、中学校1年生の33人学級の継続実施をはじめ、小・中学校の指導補助員をそれぞれ増員するなど、今まで以上にきめ細かで個に応じた指導の充実に努めてまいります。


 施設面につきましては、児童・生徒の安全・安心を早急に確保するため、平成21年度から5か年計画で小・中学校の施設の耐震改修に取り組む考えであり、平成21年度は、外江小学校と余子小学校の耐震補強と老朽化に伴う改造工事の設計を行うこととしております。



〇社会教育の充実について

「まちづくり」は「ひとづくり」という観点から、生涯読書活動を引き続き推進し、平成17年度に策定した「境港市子どもの読書活動推進計画」の見直し、親子読み聞かせ教室、小・中学校や高等学校における朝読書、読書活動推進大会などを実施します。

また、市民図書館では、本年4月から、これまで休館日としておりました祝祭日を開館日とし、市民の利便性の向上を図ることとします。

文化の振興につきましては、ブラスフェスタなどこれまで行っている事業を引き続き実施し、市民が気軽に芸術・文化に親しめる機会の提供に努めてまいりますとともに、本年は文化ホールの開館15周年に当たることから、オペラコンサートを開催するなどの記念事業を計画しております。

 体育の振興につきましては、市民総スポーツ運動を通じて、健康ウォークや体力テストなどを開催し、生涯スポーツへの関心を高め、併せて市民の健康増進をめざしてまいります。

なお、体育施設の管理運営については、良好な管理運営の実績を残した現在の指定管理者である「境港市体育協会」と「境港スイミングスクール」を、平成21年度から3年間、引き続き指定管理者として指定することとしております。

このほか、市民が安心して施設を利用できるよう、年次的に公民館の耐震診断を実施するほか、竜ヶ山陸上競技場の第四種公認検定に伴う設備改修など、老朽化した体育施設の改修に努めてまいります。



子育て支援の充実について

子育て支援策に関しては、これまで大変厳しい財政状況の中にあっても、重点施策と位置づけ、保育料の大幅引下げや、保育のフルサービス化を行うなど、子育てしやすい環境づくりに全力を注いでまいりました。

母子保健の分野においても、「ブックスタート事業」の充実や「ハッピー赤ちゃんだっこ授業」などの先駆的事業に取り組み、妊娠期から就学までの間の良好な親子関係づくりに向け、体系立った子育て支援施策が構築できたと考えております。

子育て家庭への支援と幼児教育をより効果的に推進していくには、市長部局と教育委員会事務局に分かれている所管の垣根を越えた取り組みが必要と考え、それぞれの事務分掌を見直すことといたしました。

平成21年度からは、幼児教育に関する部門を子育て支援課に移管して、就学前における児童施策を一元化する考えであります。

保育での新しい取り組みとしては、全保育所・幼稚園において、保護者会・PTAと共催で、テレビなどに過度に依存しないで親子のふれあいを促す事業を展開するほか、「病児・病後児保育」の対象児童の拡大、さらに、廃園予定の台場保育所を除く、全公立保育所園庭の芝生化などに取り組みます。

また母子保健では、新たに就学前の乳幼児に対するインフルエンザ予防接種費用を助成するほか、妊婦健康診査の公費負担を5回から14回に拡大することとしております。



障害者福祉の充実について


 障害のある方々が地域の中でいきいきと暮らせるよう、施策の充実に努めてまいります。
 
 障害者の就労支援につきましては、これまで、ハローワーク米子、地元企業や障害者支援センターと連携して、一般就労に結びつく一定の成果を挙げておりますが、平成21年度では、新たに障害特性の理解を進めていただくための企業への啓発講演会や、障害者を雇用している企業現場の見学会などを実施し、就労の場の拡大に向けて、積極的な取り組みを進めてまいります。

また、障害のある方にとって暮らしやすいまちづくりのため、障害者団体の協力のもと、市内全域の公共的建物や歩道などのバリアフリーの状況を点検するほか、精神保健の面では、こころの健康づくり研修会などを実施し、精神疾病の予防と早期対応に向けた啓発などを行います。

なお、障害者自立支援法におけるサービスの定率一割負担については、「利用者負担軽減の特別措置」が平成21年度以降も継続されることとなっております。



○高齢者福祉の充実について

 介護保険では3年ごとに事業計画を見直すこととされており、2月27日の「高齢者福祉計画・介護保険事業計画策定委員会」において、第四期事業計画案が了承されたところであります。

 この計画では、高齢者がいつまでも健康で自立した生活を継続することができるよう、介護予防の充実に重点をおき、新たに外江地区と誠道地区で「認知症予防教室」を開催するほか、高齢者が介護の必要な状態になっても、できるだけ住み慣れた地域で生活が続けられるよう、地域密着型の小規模多機能居宅介護施設を第3中学校区に整備することなどを盛り込んでおります。

 また、平成21年度から3年間の第1号被保険者の介護保険料基準額につきましては、過去6年間据え置いてきたことや、要介護認定者の増加、介護報酬の引上げ、介護給付費の増加が見込まれることなどにより、月額700円の増額改定を行っておりますが、保険料の負担区分を多段階化することで、市民税非課税世帯などに過度な負担とならないよう配慮したところであります。

 このほか、高齢者福祉の拠点施設である老人福祉センターの冷暖房設備の機能復旧工事を実施いたします。



○市民の健康づくりについて

市民の健康保持・増進を図るため、各種検診による疾病の早期発見・早期治療を引き続き促進するとともに、検診の周知・啓発を一層推し進め、より多くの方に受診していただけるよう努めてまいります。

 

40歳以上の国民健康保険の被保険者を対象に、生活習慣病を予防するため特定健康診査を実施しておりますが、受診者の負担軽減と受診率向上を図るため、平成21年度から65歳未満の市民税課税世帯の方についても負担を軽減いたします。

 胃がんなどのがん検診につきましては、これまで6か月間としていた検診期間を、1か月間延長するとともに、乳がん検診で行っている視触診とマンモグラフィーのセット検診については、集団検診の回数を増やすほか、済生会境港総合病院での個別検診も実施することにより、定員枠を大幅に拡大いたします。

 

 また、緊急時における心肺蘇生に有効なAED(自動体外式除細動器)につきまして、新たに保育所や公民館などへの設置を進め、救命機器の充実を図るほか、昨今喫緊の課題となっている新型インフルエンザ対策についても、発生時における感染の拡大防止や社会機能の維持を図るため、対応マニュアルの策定を進めてまいります。



 以上、本市を取り巻く状況並びに平成21年度に臨む市政運営の基本的な考え方について、その概要を申し述べました。

 具体的な施策につきましては、予算案、その他の議案の提案理由で申し上げたいと存じますので、ご理解・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。