平成20年8月定例記者会見

市長説明

 漁業用燃油の高騰をうけまして、このたび境港水産業燃油高騰緊急対策事業を取りまとめましたので発表します。水産業は境港市の基幹産業ですが、今回の燃油の高騰で大変厳しい状況になっています。国の支援策が決まりましたが、それに伴って境港市でも直接支援を行います。
 水産業の現状を申し上げますと平成19年の水揚高が212億円で、本市の工業出荷額は579億円でそのうち206億円、約36%が水産加工品となっています。また、水産関連事業に従事する者が、2,808人で就業人口の約16%を占めています。
支援の内容は、国が省燃油操業支援事業で燃油消費量を1割以上削減する実証事業に取り組んだ漁業者に対して、燃料費の増加分の9割を助成し、漁業者が負担する残りの1割の3分の1を市が助成するものです。
 期間は、原則1年間で、今年の9月からです。ただし、次に説明する支援事業の対象漁業者は1ヶ月後から、1年間になります。
 対象になる船は240隻です。その中には島根船籍49隻・新潟船籍2隻を含みますが、すべて境港に水揚げしているということで助成の対象としています。
市の補助額は、漁業者負担分183,168千円の3分の1で61,056千円になります。 9月議会で、債務負担行為をあげさせていただいて、実質の支出は21年度になります。
 もう一点、輪番制休漁活動支援事業があります。これは小型底引網漁業者20名が9月の1ヶ月間、輪番休漁を行い、燃油消費量の削減をし、休漁中の漁業者は、漁場の清掃活動を行い漁場生産力の向上を図るものです。事業費は、8,083千円で国が5,600千円、県が1,867千円補助し、市は漁業者が負担しなければならなかった燃料費・ごみ処分費の3分の1の額、616千円を補助し、漁業者の負担をなくします。

境港水産業燃油高騰緊急対策事業[pdf:150KB]

質疑応答

【記 者】補助金の支払いはいつか。
【水産農業課】市の補助金は最終的に確定した段階で支払います。1年後になります。
【市 長】全国に特定第3種漁港が13港ありますが、燃油の直接補助を表明しているのは、気仙沼、塩釜、石巻、浜田と境港を合わせて5港です。
【水産農業課】気仙沼、塩釜、石巻、浜田の4港は来年の3月までが補助期間になっています。予算額は気仙沼が38,000千円、塩釜が18,000千円、石巻が12,000千円、浜田が9,000千円となっており、期間・金額ともに特定第3種漁港の中では1番です。国の省燃油実証事業に対して、市が上乗せ補助するのは境港市が全国初になります。
【記 者】当初は、補助対象などで境港市では利用しにくい事業になるようであったが。
【市 長】国に要望をし、それに応えてくれた、非常に有用な制度ですので、漁業者の皆さんにぜひ利用していただいて、また、省燃油にも努めていただきたいと思います。
【記 者】明日の環日本海拠点都市会議はどのような内容か。
【市 長】今年で14回目になりますが、一番大きな命題は、日本海を挟んで環日本海交流をいかに促進していくかということになります。今回はさらに、環境と観光もテーマにとりあげたいと思います。
【記 者】貨客船の就航も話題になるか。
【市 長】貨客船の就航は今までも大きなテーマとなってきました。DBSクルーズ、ウラジオストク、東海、境港のそれぞれの具体的な動きがありますので会議の中でも取り上げ、提言などがでてくると思います。
【記 者】燃油の高騰など、障害になってないか。
【市 長】境港市だけでは支援はできませんので鳥取県と協議をしながら、どういったことができるか検討していきたいと思います。



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