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施政方針要旨(平成20年3月5日)

 今期定例市議会において、平成20年度予算案をはじめとする諸議案をご審議願うにあたり、所信の一端を述べるとともに、主要課題等について基本的な考えを申し上げ、議員各位並びに市民の皆様の一層のご理解とご協力をお願いするものであります。

 さて、私は市長就任以来、「公明正大な市政─市民と共に築く風格あるまち」の理念のもと、市民参画の市政の推進と自立・持続可能な財政基盤の確立を最優先に、市政の諸課題に真剣に取り組んでまいりました。
 特に、「財政の健全化」については、平成15年度からの本格的な行財政改革と、これに対する市民の皆様の格別のご理解により、その成果が徐々に現れてきておりますが、未だ「道半ば」であると思っております。
 このほかにも本市には、教育や福祉の充実、産業の活性化、夕日ヶ丘の分譲など課題は山積しており、これまで市長として取り組んできた責任と、これらの解決に向けて果たさなければならない使命感から、先般、次期市長選挙への再出馬を表明させていただいたところであります。
 さて昨今、我が国の経済が景気回復を続けているといわれる中で、私どもの地方は、回復への足取りは重く、大都市部との格差の拡大をはじめ、少子高齢化の進行、人口減少や急速なグローバル化、さらには最近の原油価格の高騰に伴う物価の上昇なども加わって、経済も行政も依然として厳しい状況が続いております。
 地方が生き残るには、その独自性を最大限に発揮することが重要であります。
 私たちのまちの最大の特性である重要港湾「境港」や国際空港「米子空港」は、ひとり境港市だけではとても享受できないほど大きな社会基盤であり、中海圏域のみならず山陰地方の将来にとって極めて重要な切り札となり得る財産であります。そしてその能力は、広範囲にわたる利活用があってこそはじめて発揮されるものであり、地域の発展と、独自性の発揮には、より広範な規模での「連携」の強化が不可欠であると考えます。
 私はこれまで、「協働と改革」を市政運営の柱に据えてまいりました。
 この視点は今後も不断に継続すべきものと考えておりますが、これからはさらに、もっと広い視点から本市の発展をとらえ、連携によって、この「海と空の港」のより広い活用を強力に進めることで、共によりよい広域圏を創造し、圏域全体の繁栄を目指すという意図から、「連携と共栄」を市政運営の基本とし、将来に夢と希望のもてるまちに近づいていけるよう邁進してまいりたいと考えております。
 市政の遂行にあたっては、規律ある行財政運営を進めつつ、市民との協働のみならず、周辺住民をはじめ、様々な組織・団体、自治体、県、国等との連携を強化することによって、あらゆる活動の活性化を促進することに努めます。
 特に、都市基盤や生活基盤の整備を含め、境港と米子空港を核とする「北東アジアへの表玄関」への取り組みを強めるとともに、本市の基幹産業である水産業の振興をはじめ、年間150万人が訪れるようになった水木しげるロードという地域資源を、様々な経済活動と結びつけながら、地域経済の活性化を促進してまいります。
 また、教育と子育て支援の分野の充実に引き続き重きをおき、心豊かな人と文化の育成に努めるとともに、市民みんなで支え合う地域づくりを進め、市民一人ひとりを大切にするまちを目指してまいります。


1.規律ある行財政運営と協働の推進

○平成20年度予算案について

 本市の財政状況につきましては、歳入の根幹をなす市税と地方交付税において若干の増加が見込まれるものの、歳出では、社会保障関係経費の増大や、平成23年度まで高水準で推移する公債費の影響が大きく、また平成20年度から23年度の間において、職員の大量退職に伴う退職手当の増加も重なるため、依然として厳しい状況に変わりございません。
 このような中、平成20年度予算案の編成にあたりましては、昨年12月に策定した「中期財政計画」の方針どおり、将来を見据え、膨れ上がった公債費の適正化を柱に、歳入規模に見合った歳出規模への是正など、自立・持続可能な財政基盤の確立を基本といたしております。
 主な内容としましては、引き続き行う職員の給与カット等による総人件費の抑制をはじめ、経常経費を概ね2パーセント圧縮するなど、歳出削減に努める一方で、下水道会計の経営改善の観点から「資本費平準化債」の借り入れを取りやめ、その補填として一般会計からの繰出金を大幅に増額いたしております。
 また、現状の市民サービスを堅持し、現有施設の機能保持に努めるとともに、平成19年度大幅にサービスの拡充を行った「子育て支援」や「教育」の分野においては、引き続き取り組む上に「病後児保育」など新たな事業を加え、さらなる充実を図ったところであります。

 
○協働のまちづくりの推進について

 私はこれまで、まちづくりには「自分たちの住むまちは自分たちで考え、自分たちで創り上げていく」という意識や気概が何よりも大切であるとの思いから、協働のまちづくりを呼びかけ、市政運営の柱として進めてまいりました。
 昨年の7月には、市民の視点からまとめ上げられた「みんなでまちづくり条例」を制定し、協働のまちづくりを継続性のある制度としてルール化することができましたが、今後は、この条例を活かした取り組みが活発に展開されることによって、市民参加や協働の気風があふれるまちになっていくことを願っております。
 平成20年度は、昨年12月に設置しました「みんなでまちづくり推進会議」を中心に、この条例をより具体的に進めていくための方向づけをしながら、取り組みの実績を積み重ねてまいりたいと考えます。
 また、幅広い市民活動が促進されるための環境整備として、自治会活動やボランティア活動などで生じる賠償責任や傷害補償に対応した「(仮称)市民活動保険」などに加入するほか、市民活動推進補助金についても、より利用しやすいように補助基準を見直すなどして、市民活動を支援してまいります。


2.経済の活性化と都市基盤整備

○環日本海交流の推進について

 境港における平成19年の貿易額は、前年比約13%増の1286億円余で、過去最高を記録しました。取扱貨物量は全体で443万トン余、コンテナ取扱量については1万4600本余と、ほぼ前年並みを維持しました。
 今後も取扱貨物量や利用企業の拡大に向けて、境港貿易振興会など関係機関と連携を図りながら、境港の利用促進に努めてまいります。
 現在、韓国の海運会社が、境港と韓国の東海港、東海港とロシアのウラジオストク港を結ぶ国際定期貨客船の就航に向けた取り組みを進めておられます。実現すれば、境港と環日本海諸国との定期貨客船航路は戦後初めてであり、日本海側の港としても画期的なことであります。
 韓国、そして経済的に急成長を遂げつつあるロシア極東地域につながる輸送ルートの確立は、物流のみならず、中海圏域の観光面にも大きく寄与するものと期待されるところであり、中国東北地域を含めた3か国との新たなビジネスチャンスの創出や、貿易の拡大への気運を高めていくことが重要であると考えております。
 先月の中旬には、中海圏域の3市と本市の商工会議所、鳥取県等とともに訪韓して、海運会社や貨客船の寄港地である東海市を訪問し、地元としての実現への強い思いを伝え、意見交換を行ってきたところであります。
 今後も、引き続き鳥取県や中海市長会、そして中海圏域の経済界など関係団体をはじめ、さらには、山陽や関西圏をも視野に入れた連携を進め、本年夏の就航実現に向けて積極的に取り組んでまいりたいと考えます。
 また、米子─ソウル便につきましては、山陰両県の官民をあげた利用促進策や韓国からの誘客対策に効果がみられ、搭乗率が回復してきていることから、2月13日には、当面10月までの運航継続が決定されたところであります。
 山陰唯一の国際定期航空路線である同便の安定的・永続的な運航に向け、鳥取県内のみならず島根県東部との連携を深め、特に中海圏域が一体となった利用促進に努めてまいります。

 
○中海圏域の交流・連携について

 北東アジアに拓かれた地理的優位性を活かすことは、山陰地方の発展の鍵であり、その中心がこの中海圏域であります。圏域の一体的な発展に向け、いわば「中海圏域が一つのまち」として機能するように、これまで以上に連携を強めてまいります。
 このたびの日本海定期貨客船航路実現に向けた誘致活動の中で、中海圏域の4市がいち早く一体となって訪韓できたことは、韓国側への地元の思いを伝えただけにとどまらず、この圏域住民に対しても、中海圏域は一体であることへの大きなメッセージとなったと思っております。
 昨年7月に発足した中海市長会の、平成20年度の取り組みとしては、公共施設における市外料金を一斉に廃止して相互利用性を高めるほか、米子─ソウル便の安定運航への支援、様々な分野での一層の交流と連携の促進、さらには圏域が一丸となるためのイメージづくりや、都市圏でのアンテナショップの検討などを進めることとしており、引き続き圏域の一体感の醸成に努めてまいります。

 
○観光振興について

 「妖怪そっくりコンテスト」、「境港妖怪検定」、「ゲゲゲの鬼太郎ゲタ飛ばし大会」など民間の方々の積極的な取り組みによる情報発信や、映画「ゲゲゲの鬼太郎」実写版の公開などが追い風となり、水木しげるロードの昨年1年間の入り込み客数は、約147万8千人と当初の目標を大幅に超え、3年連続で過去最高を記録しました。
 今月末には、水木しげるロードの新名所となる「河童の泉」が完成予定であり、また、開館5周年を迎える「水木しげる記念館」につきましても、平成20年度には、リニューアルを行うほか、外国語対応の音声ガイダンスを導入するなどさらなる誘客を図ってまいります。
 7月には、映画「ゲゲゲの鬼太郎」実写版の続編が公開される予定でもあり、引き続き官民が一体となって「さかなと鬼太郎のまち境港」を全国に向けピーアールしてまいります。
 本市の観光振興を図る上で、中海圏域の連携は不可欠であります。今後とも「中海・宍道湖・大山圏域観光連携事業推進協議会」、「中海市長会」、「中海四市観光協会会議」を中心に、県境を越えて連携を図り、「共栄」につながるよう圏域全体への誘客促進に取り組んでまいります。
 また、観光客の市内周遊性を高めるため、水木しげるロードと市内各観光施設等を結ぶ交通ネットワークの構築についても検討してまいりたいと考えております。

 
○水産業の振興について

 境漁港における平成19年の水揚げ量は、11万7千トン余でしたが、今年に入ってからの水揚げ量は、時化が続いたことで前年に比べ大幅に減少し、厳しい状況が続いております。
 早急な漁獲量の回復が見込めない中、産地直送などによる流通改善をはじめ、新商品開発やブランド化など、一層の高付加価値化を進めていくことが求められており、市としても、鳥取県と連携しながら事業者の積極的な取り組みを支援してまいります。
 漁船漁業におきましては、現下の漁業用燃油の高騰は、漁船漁業経営を直撃するとともに、その関連産業にも深刻な影響を与えております。
 水産物の安定的供給と我が国水産業の持続的発展のため、引き続き国に対して抜本的な燃油対策を要望してまいります。
 漁業就業者の減少や高齢化の対応として、新規就業者支援事業等を通じた支援を継続して行います。また、新たに、国際協力の一環として、漁業外国人研修生を受け入れ、漁労技術の習得の支援をしてまいります。
 漁港改修事業につきましては、鳥取県において昭和町の新港1号及び2号の陸揚岸壁の補修改良工事が実施されるほか、相生町の旧渡船場岸壁の改良に向けて調査設計が行われることとなっております。

 
○農業の振興について

 本市の特産野菜であります白ねぎにつきましては、安全で高品質な「弓浜の白ねぎ」として、安定した供給に向けて、引き続き効果的な支援をしてまいります。また、意欲ある農業者の創意工夫を活かした取り組みに対しまして、鳥取県と協調して支援してまいります。
 遊休農地対策としましては、引き続き農地所有者に農地の適正管理の啓発を図るとともに、境港市農業公社を介した農地の貸し借りにより、農地の有効利用が図られるように努めてまいります。特に、中海干拓地の遊休農地については、境港市農業委員会や鳥取県と協調し、早急に耕作放棄地の解消に取り組みます。
 中海淡水化事業の中止に伴う水源確保対策につきましては、平成19年度中に中海干拓地の新たな水源池が完成するのに伴い、平成20年度には、夕日ヶ丘地区のため池からこの水源池への送水管工事と、干拓地内の配管改修工事が行われることとなっており、平成21年度には、干拓地の水源対策が全て完了することとなっております。
 また、農業用水路であります米川と枕川の改修工事が、平成20年度に施工されることとなっており、引き続き、国、県と協調して、慢性的な農業用水不足の解消に取り組んでまいります。
 森山堤防の開削につきましては、現在、開削予定地の橋脚工事が行われており、平成20年度には、堤防の橋梁と開削工事が完成することとなっております。今後は、開削後の中海の水質等の環境について、注視してまいります。

 
○商工業の振興について

 鳥取県では、東京・新橋でのアンテナショップ開設を決定されたところであり、関係機関と連携して、本市の特産品である水産品等の販路開拓を積極的に図ってまいりたいと考えております。
 企業誘致につきましては、貿易関連企業や食品関連企業のほか、資源循環型企業の誘致に取り組み、地域経済の発展と雇用の創出、境港の利用促進に努めてまいります。
 平成17年度から中海圏域の官民が一体となって開催しております「産業技術展」につきましては、平成20年度は、安来市におきまして、「商談」から「取引」へとつながる場を創出するため「産業技術展示商談会」として開催する方向で計画しているところであります。
 国の行政改革の一環で「ハローワーク境港」が今月末をもって廃止されることとなりました。
 これにより、雇用保険に関しては「ハローワーク米子」での手続きとなり、市民の皆様には不便をかけることとなりますが、求人求職に関しましては、鳥取県の積極的な対応により、4月から「鳥取県ふるさとハローワーク境港」を市役所別館1階に開設して、職業相談や紹介等を行うこととなりました。また、「ハローワーク米子」にも国の求人開拓員が「境港市担当」として増員されることになり、求人の面では、これまでより充実することとなります。
 市としても、県や国とともに雇用情勢の回復に取り組んでまいります。

 
○夕日ヶ丘の販売促進について

 夕日ヶ丘団地につきましては、土地区画整理事業によって、かつての劣悪な環境が一変し、スポーツ・レクリエーション施設や福祉施設等の備わった優良な住宅地として、住宅の建築も進み、街並みが拡大しつつあります。
 市としましては、さらなる快適な市街地の形成を促進していくため、スーパーマーケットなどの商業施設や利便施設の誘致を図るとともに、悪臭等で苦情のある隣接事業所用地を買い上げるなど、環境の整備により重点をおいて取り組み、夕日ヶ丘全体の魅力を高めることで、定住促進につなげていきたいと考えております。
 また、境港市土地開発公社用地と市の保留地の分譲につきましては、販売予定区画数446区画のうち、平成11年からこれまで157区画を販売しておりますが、住宅需要の冷え込みに加え、低単価で売り出されている民有地との競合もあり、今後の販売には長期的な対策が必要となっております。
 このため市では、分譲による費用回収が進まず多額の負債を抱える土地開発公社に対して、これまでの無利子貸付をさらに拡充する支援策を講じることによって、分譲の長期化に耐え得る態勢を整えていくこととしております。

 
○米子空港滑走路延長事業について

 米子空港の滑走路延長事業につきましては、国土交通省におきまして、平成21年度中の供用開始に向けて空港用地内の造成工事が進められております。
 これに伴う関連事業として、鳥取県が実施している事業につきましては、防音堤工事が平成20年度内の、県道の付け替え工事が平成20年10月の完成を目指して進められております。
 JR西日本におきましては、中浜駅の行き違い施設が平成20年3月に暫定供用開始されるほか、JR境線の付替え工事が平成20年6月を目途に完成、県道立体交差の南側に計画されている米子空港新駅も、同じく6月に暫定供用開始の予定であると伺っております。
 また、新駅から空港ターミナルビルまでのアクセス通路施設については、国と県がそれぞれの役割のもとに整備されますが、新駅の待合室とトイレの整備については、地元市としても一部経費負担することとなったところであります。
 なお、滑走路延長事業に伴う地域振興計画につきましては、平成20年度は、渡町の田代川改修や市道側溝改修、新屋町の農業用排水路の整備を行うこととしております。

 
○公共下水道事業について

 公共下水道の未整備地区における生活排水処理方式については、庁内で、公共下水道と市設置型合併処理浄化槽による方式とを比較検討してまいりましたが、このほど、経済性、個人負担、実施上の利点・欠点など様々な観点から、「公共下水道が総合的に有利である」と判断したところであります。
 本市の生活排水処理方式は、引き続き公共下水道を基本に、効率的な整備に努め、普及を促進してまいりたいと考えております。
 また、このたび米子市から、大篠津地区の旭ヶ丘団地の汚水処理を、本市の下水道センターで受け入れることについて、協議の申し入れがございました。
 これは、旭ヶ丘団地の汚水処理場が老朽化したことに伴い、全面的な建替えが必要となる中で、位置的に近い本市の下水道センターを利用することができないかと考えられたものでありますが、本市にとっても下水道センターの有効活用につながることであり、行政区域の枠を超えて広域的に連携していくことが望ましいと考えますので、米子市と前向きに協議を進めていく考えであります。


3.市民一人ひとりを大切にする教育と福祉の充実

○学校教育の充実について

 次代を担う子どもたちを「心豊かでたくましく」育てることを目指し、人的にも、物的にも教育環境の整備に努めるとともに、「信頼される学校づくり」を通して、学校、家庭、地域との連携をさらに充実させ、全市をあげて教育力を高めてまいりたいと考えております。
 指導面におきましては、子どもたちによりきめ細やかな指導を行うため、小学校1・2年生での30人学級の継続に加え、中学校1年生について33人学級を新たに実施するほか、各小・中学校に1名ずつの指導補助員を配置している「のびのび浜っ子育成事業」において、小学校の指導補助員を2名増員します。
 また、中学生に外国旅行を経験させて異文化や風習を直接肌で触れる「国際理解教育推進事業」や、児童生徒が生の芸術に触れる機会をつくる「青少年芸術鑑賞事業」なども、引き続き実施いたします。
 施設整備につきましては、平成19年度末に結果がでる、小・中学校施設の耐震診断を踏まえて、耐震改修等のための整備計画を策定するとともに、市民、学校、有識者などからなる委員会を設置し、学校の統廃合や給食センターの新設などを含め、将来の学校の在り方について検討してまいりたいと考えております。
 また、誠道小学校の冷暖房改修、第三中学校のグラウンド整備、外江小学校の受水槽改修などを実施するとともに、新たに保護者や地域と協働して、誠道小学校グラウンドの芝生化に取り組むこととしております。

 
○社会教育の充実について

 文化の振興につきましては、境港市文化福祉財団と連携を密にして、サロンコンサートやピアノコンクール、ブラスフェスタなどを開催し、市民の自主的な文化活動への支援や地域に密着した事業実施により、市民が気軽に芸術・文化に親しむことのできる機会の提供に努めてまいります。
 また、新規事業として、景山粛、門脇重綾など、郷土が生んだ偉人のパンフレットを作成して広く市民に周知し、後世に伝承していきます。
 体育の振興につきましては、市民総スポーツ運動を通じて、健康ウォークや体力テストを開催するなど、生涯スポーツへの関心を高め、市民の健康増進に努めてまいります。
 また、市民会館のアプローチ屋根の改修や、竜ヶ山球場のトイレの改修などを行い、利用者に安心で快適な施設の提供に努めます。
 なお、市民会館・文化ホール・海とくらしの史料館の3館の指定管理者につきましては、公募の結果、境港市文化福祉財団を本年4月から3年間の指定管理者として指定したところであります。

 
○子育て支援について

 地域の連帯感の希薄化や核家族化、女性の社会進出などによる社会構造の変化に伴って、子育てそのものや、仕事との両立への負担感が増し、育児に対する不安感が広がっています。平成20年度におきましては、これまで積み上げてきた施策をさらに充実させ、子育て世代を支援してまいります。
 保育行政につきましては、近年、延長保育事業をはじめとする保育サービスの拡充や保育料の大幅な引き下げなどを実施してきましたが、平成20年度には、新たに「病児・病後児保育」を開始するほか、全ての公立園で一時保育に取り組みます。
 また、つばさ保育園と夕日ヶ丘保育園では、増改築に伴い合計60人の定員増が図られることから、市内の待機児童は解消される見込みであります。これらにより、本市の保育サービス体制は、平成20年度で大方整うものと考えております。
 このほか、子育て支援を推進する上では、家庭における養育機能の向上と、自信を持って子育てができる環境整備が必要です。すでに取り組んでおります「親子の絆」を深めるための様々な施策に加え、新たに保育所・幼稚園の保護者を対象に、命の大切さを伝える講演会の開催や、地域子育て支援センターの親子菜園の増設を計画しております。
 また、経済的負担の軽減と健康管理の観点から、妊婦一般健康診査の公費負担を現在の2回から5回に増やして、安心して子どもを産み育てられる環境づくりを進めることとしております。

 
○障害者福祉の充実について

 障害のある方々が地域の中でいきいきと暮らせるよう、施策の充実に努めてまいります。
 障害者の就労につきましては、これまで、地元企業や鳥取県厚生事業団の障害者支援センターと連携した企業開拓が一定の成果を上げておりますが、引き続き就労の場の拡大に向けて積極的に取り組みます。
 また、市内で障害のある方への授産活動に取り組んでおられる「社会福祉法人まつぼっくり」と「お菓子屋くれぱす」の両作業所が、平成20年度には、障害者自立支援法の対象となる法定施設に移行する予定となっており、市として出来る限りの支援をしてまいります。
 このほか、障害児や障害者の方の運動療法と日中活動の場として、新たに「トランポリン教室」を実施いたします。運営は「境港市障害児(者)育成会」に主催していただき、トランポリンなどの必要な備品は市で購入することとしております。


○高齢者福祉の充実について

 高齢者が住み慣れた場所で安心して暮らすことができるよう、地域で介護予防や閉じこもり防止のための拠点となっている「高齢者ふれあいの家事業」をはじめ、「配食サービス事業」などを引き続き実施するほか、新たに、認知症に対する啓発や予防、認知症高齢者を地域で支え合うための人材育成を目指す「認知症予防の町づくりモデル事業」に取り組み、在宅福祉施策の推進に引き続き力を入れてまいります。
 介護保険事業では、税制改正の影響で住民税が非課税から課税世帯となったことにより、介護保険料が上昇する方に対して適用してきた保険料の激変緩和措置を、平成20年度も継続することといたします。
 また、介護保険の円滑な運営と介護予防の推進を図るため、平成21年度から3年間を事業期間とする第4期介護保険事業計画を策定することとしております。

 
○市民の健康づくりについて

 40歳以上の市民を対象に実施してまいりました基本健康診査は、国の制度改正に伴い、本年4月から「高齢者の医療の確保に関する法律」に基づいて、原則、社会保険や国民健康保険などそれぞれの保険者が実施する「特定健康診査」に移行します。
 この中で、本市が行う、40歳から74歳までの国民健康保険の被保険者を対象とした特定健康診査では、これまでの基本健康診査項目に加え、新たに、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に着目した生活習慣病予防のための健康診断を行い、発症リスクの高い方への特定保健指導を行います。
 また、75歳以上の高齢者等の方は、4月から新たに始まる「後期高齢者医療制度」で医療を受けることとなりますが、これらの方の健康診査につきましては、制度を運営する鳥取県後期高齢者医療広域連合から委託を受けて、市が実施いたします。
 なお、胃がん、乳がん等の各種検診につきましては、これまでどおり実施して疾病の早期発見・早期治療に努めるとともに、健康教育や健康相談等を通して、市民の健康づくりを推進してまいります。
 

 以上、本市を取り巻く状況並びに平成20年度に臨む市政運営の基本的考え方について、その概要を申し述べました。
 具体的な施策につきましては、予算案、その他の議案の提案理由で申し上げたいと存じますので、ご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。