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平成19年2月定例記者会見

市長説明

 本日は平成19年度の当初予算の案が出来上がったので、その概要について申し上げたい。
 はじめに私の方から特徴的なことを話し、詳細については、財政課長の方から詳しく説明したい。
 ご案内のように、地方を取り巻く行財政環境は大変厳しい状況の中にある。その中で平成19年度予算案を編成してきたが、基本的な考え方についてはこれまでと同じで、将来に向かって自立・ 持続可能な財政基盤の確立という点に重点を置いて編成した。
 予算規模については、一般会計で119億1,000万円。前年対比で3.4%減の予算。これは、6年連続の減額の予算になっているが、平成15年度から本格的な行財政改革に取り組んできたところであり、その成果が現れてきている。
 平成19年度予算においては、これまで基金を1億から2億円程度取り崩していたが、特定目的の基金、例えば、国際交流のために使う基金などから2200万円程度取り崩すだけで予算を組むことができた。つまり当該年度の歳入に見合うお金で歳出の方も組めた。言わば身の丈にあった予算組みが初めてできた。
 これは、平成15年度から本格的な行財政改革に取り組んできた成果であり、平成19年度においても約2億8,000万円の行革効果を見込んでいるところである。平成15年度からの4カ年で、おおよそトータルで29億円行革の成果を挙げてきた。これについては、一部、市民の皆さんに負担をお願いしたりして、ご理解とご協力のもとにこういった成果を挙げてくることができた。
 直接的なことを言うと、そういった行革の成果を、平成19年度においては「子育て支援の分野」、「教育環境の整備」に重点的に予算配分したところである。
 そのほかに、中海圏域の連携の事業として、予算額は大きなものではないが、将来の道州制を見据えた「中海圏域の一体感の醸成」に今から取り組まなければならないということで、予算組みをした。
 また、土地開発公社に対する支援にも意を用いているところ。開発公社の債務のほとんどは、夕日ヶ丘の土地の分譲にかかるものであり、およそ57億円程度あった借り入れを現在は51億円程度まで圧縮しているが、土地の分譲がこの景気の中ではなかなか進まないことから、中長期的な販売戦略をしなければならないということで、この間のリスクを回避する、つまり借入金の利子をいかに軽減するかであり、一般会計の方からすでに18億円無利子で貸し付けしており、そういったリスク回避にも意を用いている。
「子育て支援」について申し上げると、保育所において、延長保育であるとか、休日保育、3歳未満児と3歳以上児の一貫保育であるとか、そういったものを行なって、さらに保育料を平均14.5%引き下げている。とくに子育て世代にとって大変負担になる3歳未満児の部分では、重点的に23.1%引き下げを行なったところで、3歳未満児の部分では、県の西部地域で最も保育料のレベルが低い状況になる。
 本来、少子化対策というのは国の根幹にかかわる大きな課題だと思っており、国の方で責任をもってやっていただきたい思いを持っているが、私ども地方の都市でも、子育て世代に対するできる限りの施策を打ち出して、少子化傾向に歯止めがかかれば大変ありがたい訳だし、定住促進にも効果があるのではないかと思っている。
 教育環境の整備については、平成19年度は、これまで課題となっていた義務教育施設の耐震診断を、全小中学校で実施することとした。これは、今後の少子化の中で、小中学校の学級数の検討であるとか、あるいは統廃合などを踏まえ、こういった耐震診断の結果をもとに、修繕であるとか建替えであるとか、将来の施設整備計画を検討していきたいと思っている。
 今後も、地方交付税の動向いかんによっては、まだまだ厳しい状態が続くが、何とか平成19年度は身の丈にあった予算編成ができたということで、将来の行政需要に少しは対応できるのでないかと思っている。
 さらに、「中海圏域の連携」ということで、平成19年度には、松江市と協調して「全国ペーロン選手権大会」を宍道湖と中海の湖面を利用して開催する。道州制をにらんで、今から中海圏域が「一つのまちである」というような、一体感を醸成していく必要があると考えており、道州制が導入されるようになってからそういうことを始めてもすでに遅い訳であり、今からそういった取り組みを進めて、他の地域との地域間競争に遅れをとることのないように、これからはさらに連携を強めていきたいという思いである。
 今日の新聞にも出ていたが、松江市長は「中海市長会」ということを提唱されている。これは、現在中海圏域の4市で「中海圏域4市連絡協議会」という組織があるが、それをそういった名称にし、事務局も固定して、腰を落ち着かせて4市の連携を図っていくということで、私も大賛成の気持ちを伝えているところである。
 土地開発公社への支援については、先ほど言ったように、これは、市の財政にとって一番の大きな課題であると思っている。これの解決なくして、境港市のしっかりした財政基盤というのはあり得ないと思っており、引き続き土地開発公社の支援に力を注いでいく。
 いずれにしても、まだまだ厳しい財政事情は続くと思うので、引き続き、行財政改革に市民のご理解をいただきながら取り組み、そういった中でも、市民の皆さんの要望や時代の要請に応えるものについては、知恵を出し合って、予算の重点化で応えていきたいと思っている。より一層、今後の財政基盤の確立に意を用いていきたい。

資料その1[pdf:13KB]

資料その2[pdf:16KB]

資料その3[pdf:17KB]

資料その4[pdf:18KB]

資料その5[pdf:18KB]

資料その6[pdf:15KB]

質疑応答

【記 者】中小企業金融対策の貸付金を3億2,000万円減額するということだが、中小企業等の自立支援の19年度予算は約11億円ということでいいか。
【財政課長】そうです。
【記 者】これまで一般会計から下水道会計に繰り出していたものを、下水道会計で独自に借り入れるという背景は。
【財政課長】資本費平準化債を増額しているが、基本的には一般会計の財源対策である。資本費平準化債というのは、平たく言うと、下水処理場近くの下水本管は、全体の汚水を受けるための大きさを有しており、現在はそこまで必要ない、言わば加重先行投資している訳で、そういうまだ使っていない部分には、またお金を借りて、償還を先送りしてもいいという制度。
【記 者】一般会計から繰り出すよりも利点が多いから下水道会計にまわしたとみていいか。
【財政課長】資本費平準化債は、約2億円多く借りる形になる。2億円借りれば、半分の1億円交付税が減るが、今、1億円減っても、後年度、利子を含めて半分は交付税で返ってくる形になる。先々使用料でみるべきものを先に送っても理屈には合う。
【記 者】今回のセールスポイントは「子育て支援」のところか。市内には保育園は12施設あるということか。保育所運営費とは。
【市 長】公立が6施設、私立が6施設あり、これらにかかる経費。
【記 者】広域入所とは。
【市 長】境港の人が、例えば米子などに保育をお願いするもの。
【記 者】延長保育は全園で実施するのか。予算は公立6施設のことか。現行は。
【市 長】公立施設で行なうもので、すでに2園でやっているが、すべて午後7時まで行なうもの。
【記 者】未満児保育は。今までやっていたところはないのか。
【市 長】渡保育所1か所でやっていたが、平成19年度は新たに上道保育所で実施し、公立として外浜地区と内浜地区の2か所で受け入れる。
【記 者】新年度からの需要見通し、預かれる数は何人か。
【市民生活部長】今現在募集中で、これから審査がある。3歳未満児については満員。未満児施設は待機者が若干あるが、3歳以上児施設は空きがある。民間は1園が約60人でやっているが、公立は15人。
【記 者】上道ではどうか。
【市民生活部長】15人を予定している。
【記 者】保育料の値下げは初めてなのか。
【市 長】初めて。行革に取り組んだ当初は、米子市より少し安かったので、一度米子市に合わせる形で値上げしている。その後、米子市は淀江と合併して安くなっている。
【記 者】高くしたのは何年度か。
【市 長】行革の初年度の平成15年に、平均3.6%引き上げを行なった。
【記 者】行革効果の関係で、土地開発公社への支援は、35億円の基金の一部をまわすという意味か。土地が売れなくなって資金貸し付けの期間が長くなったとしても、金利部分は外に逃げないということか。
【市 長】土地開発公社が市中金融機関から高い利率で借りているものを、一般会計の基金から無利子で借り換えして、返してしまう。毎年度末には公社が1、2日分他から借りて基金に返し、年度当初にまた貸し付けを受ける。
【財政課長】長期の貸し付けにすると、基金が減額になる。単年度の形で行なうもの。
【市 長】平成18年度からやっている。
【記 者】単年度単年度でするということか。基金に余力があるからできるということか。
【市 長】土地開発公社の債務があるが、一方でそれに見合う土地、財産はあり、勘定はつりあっている。しかし、この資産はすぐには販売が見込めなく長いスパンで考えないといけない。それには金利負担が大きい。そこで、無利子で借りて、少し腰をすえて中長期の販売戦略をするもの。金利負担が一番怖い。これまでは年間で約7000万円の利子。今度、金利が0.25%上がる。それを考えると、金利負担を抑えることによって、中長期に構えられるということになる。
【記 者】新年度の販売戦略は。
【市 長】庁内のプロジェクト会議で知恵を出しているが、新たに、販売区画の100坪を75坪くらいに、できるところは区割りを変えて、求めやすいような施策をとるようにしている。商業施設についても、なかなか実現してないが、継続的に核となる商業施設の誘致に取り組んでいる。
【記 者】新規事業で、保育料引き下げへの市長の思いと、「市民出会いの場交流事業」について伺う。
【市 長】平成19年度はとくに「子育て環境の整備」ということで、子育て世帯への支援策をとった。従来、1年間に子どもが産まれる数は約300人だったが、一昨年265人程度まで減った。将来の人口を考えれば、若者の定住化を促進しようという思いもあるが、子育て世帯にとって3歳未満児の保育料は高く、そういったところを経済的に負担の軽減をして支援していく。さらには、そういったことで若い人たちが境港は住みやすいという思いをもっていただければありがたい。
 出会いの場交流事業については、これも少子化対策の一つで、未婚の男女が多く、出会いの場が少ないのではないかということで、若い人の気持ちが近い青年会議所に、市の方で予算を持つから、こういった事業をタイアップしてやろうと思っている。
【総務部長】松江市では、行政が主導してバスツアーをやっている。それに似たオリジナルなものを考えたい。
【市 長】行政が直接やると硬くたくなるので、青年会議所に協力いただければ、こういうことに取り組んでいきたい。
【記 者】身の丈にあった予算が初めてできたというのは、当初予算から基金をほとんど取り崩さなかったことからか。
【市 長】歳入の総額の範囲内で歳出の予算が組めた。それには、従前の市民に対するサービスを維持しながら、さらに市民のニーズに対応した新規施策を入れながら、予算組みができたということ。これはやはり、行革効果である。
【記 者】公債費償還額のピークが平成23年度まで続くが、24年度からは結構思い切ったことに取り組むのか。
【市 長】そういった、将来の行政需要に応えていく道筋も見えてきた。これだけ起債残高や償還額も減る。これからは、将来必要となるであろう事業に借金もしていける。こういったものを見極めて、中期財政計画を立てて財政運営を行なっていきたい。
【記 者】24年度には明るい兆しということか
【市 長】もう少し前にはそういった取り組みができると思う。事業をするということは借金をしなければならない訳で、こういった見通しをしっかりと立ててからでないと、安易には取り組めない。
【記 者】特別会計を含めた全会計では前年比2.5%の増だが、その要因は。
【財政課長】特別会計を含めた資料は作ってないが、大きな要因は、国民健康保険なり、老人保健なり、介護保険など社会保障関係が伸びており、これの占めるものは大きい。そのほかでは、区画整理費の中で約19億円の予算のうち、土地開発公社に対する18億円の貸し付けを組んでいる。平成18年度当初は10億円だったが、前年の決算を見て6月に補正を組みさらに積み増しができた。そういう8億円のプラスなどが出ているので、特別会計は伸びている。
【記 者】土地開発公社への貸付は、昨年の当初は10億円だったが、見通しとしては、今年は18億円は大丈夫だろうということか。そういうことが押し上げの要因ということか。
【財政課長】そうです。
【記 者】新規事業で、「境水道渡船代替バス運行支援事業」と「弓浜絣産地維持緊急対策事業」の内容を聞かせて。
【市 長】松江市と運航補助を出している渡船が廃止になる。廃止に伴ってバスを運行するので、そのバスの経費の一部を境港市も負担するというもの。今年19年3月31日で廃止。新年度からバスの運行となる。松江市と協調して経費を負担する。
【記 者】渡船は前にやめる話があったのでは。廃止の理由は。
【市 長】経営状況は厳しい中、事業者の方で今日まで継続されてきたが、ここにきて廃止をしたいと言ってこられた。利用者がいない、経営的に成り立たないため。
【記 者】弓浜絣後継者の事業は。
【産業環境部長】この事業については、浜絣の後継者不足への対応で、内容としては、3名の方に3年間研修を受けていただき、後継者を育成するというもので、国、県、米子市、境港市等が負担する事業。
【記 者】3人は決まっているのか。いつスタートか。
【産業環境部長】決まっている。一応7月くらいからスタート。
【記 者】後継者は今何人くらいか。
【市 長】たしか2人だったと思う。詳しくは後で確認したい。
【記 者】景気とか雇用を刺激する施策は。
【市 長】特段に市が新たに打ち立てたものはない。従来からの観光支援とか産業施策をトータルで考えていただきたい。