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市政概要報告要旨(平成29年12月6日)

平成二十九年十二月定例市議会にあたり、市政の概要について申し上げます。


平成二十九年度の財政見通しと 平成三十年度予算編成方針について

はじめに、本年度の財政見通しといたしましては、歳入において、一般財源の柱である市税収入は、概ね当初予算額に見合う額を確保できるものと見込んでおります。

また、地方交付税につきましても、普通交付税が当初予算額を下回る決定額となったものの、特別交付税と合わせた交付総額は予算額を下回ることはないものと考えております。これら一般財源に、国・県支出金などの特定財源を加えた総額も、概ね確保できるものと見込んでおります。

一方、歳出につきましても、予定しております諸事業は、概ね順調に実施できるものと考えております。

次に、平成三十年度の予算編成につきましては、市税収入の大幅な好転は見込めず、地方交付税も減少が続いている状況に加え、増大する社会保障関係経費への対応や、仮称・境港市民交流センターの建設も控えていることなどから、より一層、規律ある財政運営に徹し、国費等の財源の積極的な確保や市債借入及び基金取り崩しの抑制を図りながら、歳出の削減合理化に努めてまいります。

 そのうえで、「境港市まちづくり総合プラン」に掲げる施策の推進、多様化する市民ニーズや地域活性化への対応など、「魅力と活気にあふれ、心豊かに安心して暮らせるまちづくり」に向けた予算編成を行うこととしております。


連携強化による一体的発展について

本年、境港へのクルーズ客船の寄港回数は六十一回、乗客数約六万七千人といずれも過去最高を更新し、多くの観光客に山陰両県を楽しんでいただきました。

しかしながら、誘致競争の激化や北朝鮮情勢の影響などにより、来年の寄港回数は減少が見込まれていることから、十月十一日に、中海・宍道湖・大山圏域五市の代表が揃ってクルーズ客船に乗船し、ヨーロッパ最大手のクルーズ会社幹部に直接、境港へのさらなる寄港などについて要請を行ったところであります。

 また、乗船客の皆様に、圏域のPRや圏域観光についての聴き取り調査を行ったほか、韓国・釜山港と博多港の旅客ターミナル機能やおもてなしの対応なども視察してまいりました。

 十月二十三日には、医療機関やものづくり企業が集積するこの圏域の強みを積極的に生かしていくため、「中海・宍道湖・大山圏域産学・医工連携推進協議会」が発足しました。医療機関と企業のマッチングや医療機器開発とその販路開拓支援のための専門家を配置し、圏域の産業振興や、雇用創出、若者定住につなげてまいります。


環日本海交流について

環日本海国際フェリーは、一月から十月末までに境港・東海間を四十一往復運航し、旅客数は二万七千人余で、前年比百八%、また、境港発着の貨物量は約四千百トンで、ほぼ前年並みとなっております。

 なお、旅客数は十一月十八日に、平成二十一年の就航以来初めてとなる年間三万人を達成し、二十四日には、国際旅客ターミナルにおいて記念行事を行い、さらなる航路の利用促進を期するとともに、圏域のPRを行ったところであります。

米子鬼太郎空港におきましては、十一月に台湾からのチャーター便が三往復、さらに今回初めてとなるベトナムからのチャーター便が二往復運航されました。

また、ソウル便は、今月二十三日から来年三月二十四日までの間、週五便の運航となり、一泊二日での韓国旅行が可能になるなど、利便性が格段に向上いたします。四月以降の継続につなげていくためにも、好調を維持しております香港便とともに、一層の利用促進に関係機関と連携して取り組んでまいります。


観光振興について

水木しげるロードの入り込み客数につきましては、十月末現在で百七十一万人余となっており、年間の目標であります二百万人を達成できる見込みであります。

 また、例年集客が落ちる冬場の対策として、SNSを使ったフォトコンテストの開催や、夜間の魅力度向上として、JR境港駅前の「世界妖怪会議」の会場にあんどんを設置するなど、官民一体となって賑わいの創出に取り組んでいるところであります。



水産業について

 境漁港における一月から十月末までの水揚げ量は、マイワシやサバ等の豊漁により十一万二千トン余で、前年比百三十%と大幅に増加しております。

 また、水揚げ金額につきましても百五十九億六千万円余で、前年比百二%となっております。

十月に富山県魚津市で開催された「みなとオアシスsea級グルメ全国大会」に、昨年に続き、市内の企業等が参加され、過去最多の出店者の中、準優勝に輝くなど、境港の水産加工品の魅力を全国に情報発信したところであります。

食育につきましては、新たに中野港において、園児が水揚げの見学や、獲れた魚に触れながら魚の話を聞くなどして、漁師と交流する事業を行ったほか、引き続き「フィッシュキッチン」や「カニ集会」など魚に親しむ食育事業に取り組んだところであります。


農業について

米子市・大山町と共同で八月に提案しました、「農業分野における外国人労働力活用特区」につきましては、同様の「特区」が十一月末現在、他に七つの自治体から提案されており、また国において、「特区の数は国家戦略として必要な範囲に限定し、むやみに追加指定する考えはない」との考えが示されたことから、採択は大変厳しいと考えております。

しかしながら一方で国は、「規制改革に取り組む熱意のある自治体に対しては幅広く門戸を開く」ともしていることから、鳥取県の協力を得ながら荒廃農地の解消に向けた「新たな規制改革」を追加した提案をまとめ、今月四日、改めて米子市・大山町と共同で国に提案したところであります。

 伯州綿事業につきましては、外部アドバイザーから提案いただいた、伯州綿を広く知ってもらうための商品づくりとして、「境港手拭(さかいみなとてぬぐい)」を製作しました。

手拭の完成記念事業として、十一月三日から五日にかけて海とくらしの史料館で開催した「てぬぐいひらひら」には、期間中県内外から二千人以上の来場者があり、地域おこし協力隊を中心に、市民の方々にも協力いただきながら、積極的に交流を図り伯州綿のPRを行ったところであります。

 なお、今回限定で販売した境港手拭は、今後、定番商品として福祉の店などで販売する予定としております。


商工業について

産業振興につきましては、中海・宍道湖・大山圏域市長会、商工団体などが中心となって、九月十八日に米子市で「山陰いいものマルシェ」が開催され、二万三千人の来場者で賑わいました。

当日は、圏域内を中心に八十三店舗、そのうち市内からは五店舗が出店し、来場者やバイヤー企業に、地域の特産品を積極的にPRしました。

また、十一月二十一日には、米子市で「ビジネスマッチング商談会」が開催されました。招致された圏域外からのバイヤーも含め、三百一社、市内からは十七社が参加し、七百二十件の商談が行われたところであります。

雇用対策につきましては、十月十七日に山陰両県の市町村では初めてとなる「雇用対策協定」を鳥取労働局並びに米子公共職業安定所と締結しました。

この協定により、生活困窮者や障がいのある方、高齢者などへの就労支援の強化、また、外国人を雇用する事業所への労務管理に関する周知啓発の実施など、これまで以上に、総合的かつ一体的な雇用施策の推進が図れるものと考えております。


水木しげるロードのリニューアルについて

水木しげるロードリニューアル事業につきましては、現在、ブロンズ像や植栽、照明設備の設置などを含め、全線にわたって道路改良工事が進んでおります。

工事の進捗状況としましては、歩道用舗装材の製作に時間を要するなどで若干の遅れはあるものの、来年七月のリニューアルオープンに向けて、引き続き、鋭意作業を進めてまいります。


中海護岸整備について

渡漁港周辺事業につきましては、中海沿いの道路整備に伴う樋門改築工事を河川管理者である国土交通省と委託契約を結び、十一月から着手したところであります。工事が順調に進みますと、来年八月に完成する予定となっております。

 西工業団地の護岸整備につきましては、国による貯木場開口部周辺の工事が進められており、計画されている延長千六百メートルのうち四百メートルが本年度中に完成する予定と伺っております。

また、貯木場開口部の締切工事につきましては、関係機関と連携を図りながら、平成三十年度の着手に向け、貯木場所有者と最終協議を行っているところであります。


港湾整備について

竹内南地区貨客船ターミナル整備事業につきましては、国土交通省による岸壁の整備と、境港管理組合による旅客上屋等の整備が行われており、平成三十一年度の完成に向けて、ともに順調に進んでいると伺っております。

なお、全体事業費九十三億円のうち、本年度末までの事業費の累計は、約三十一億円、事業費ベースの進捗率は、約三十四%となる見込みであります。


道路整備について

本年度、舗装修繕や側溝改修を予定している十一路線のうち、現在、二路線が完了し、六路線において工事を行っているところであります。残る三路線につきましても来年一月の工事着手に向け鋭意準備を進めており、本年度中に全工事が完了する見込みであります。

狭隘道路の拡幅整備につきましては、二路線において地元との協議が整いましたので測量と設計を行っているところであります。

 また、県道渡余子停車場線のバイパス整備とJR境線との立体交差につきましては、鳥取県において調査・検討が進められており、本年度中に一定の方向性が示されると伺っております。


公共下水道の整備について

公共下水道につきましては、県道米子境港線に敷設する境港二号汚水幹線は外江町の市道外港外江線の交差点まで、渡公民館前の道路に敷設する渡二号汚水幹線は渡郵便局まで整備を進めております。

また、渡町のほか、米川町の一部で汚水枝線の面整備を進めているところであり、本年度末の人口普及率は約七十三%を見込んでおります。


防災対策について

 地震、津波災害対策につきましては、十月二十九日に、渡地区自治連合会と共催で、避難訓練と防災研修を実施しました。

 当日は、防災行政無線による緊急地震速報の放送を合図に、身を守るためのシェイクアウト訓練を実施し、市が指定している最寄りの津波避難ビル等に徒歩で避難していただきました。

 その後の防災研修には、約四百人が参加され、災害発生時の自助・共助の大切さや取るべき行動等について、理解を深めていただきました。

原子力災害対策につきましては、十一月十七日に災害対策本部の運営訓練として、国と山陰両県及び六市でテレビ会議による情報共有や指示伝達の訓練を実施しました。

また、十一月十九日の住民避難訓練では、市内全域に緊急速報エリアメールの訓練配信を行ったうえで、外江、境、余子の三地区から、約百人の市民の方々にご参加いただき、安定ヨウ素剤の服用訓練や、イオンモール日吉津を「避難退域時検査会場」とした被ばく検査等を体験していただきました。

合わせて、済生会境港総合病院では、自衛隊と連携した入院患者の搬送訓練を実施したところであります。

今後、訓練での課題を検証し、避難計画の実効性をより高めてまいりたいと考えております。



環境施策について

昨年度末に策定した「境港市温室効果ガス排出削減実行計画」に基づく取り組みとして、本年度は、市役所庁舎の照明器具のLED化や、空調設備の高効率機器への更新など、庁舎施設に係る省エネ対策を進めております。

ごみの減量化につきましては、引き続き、生ごみや枝木・刈草の堆肥化、衣類・布団類、軟質プラスチック類の固形燃料化、使用済み紙おむつの炭化などに取り組んでいるところでありますが、特に使用済み紙おむつの分別回収量は、新たに有料老人ホームの入居者等も加わり、前年同時期と比べ二倍以上増加しております。

また、不燃ごみから回収した小型家電のリサイクルの取り組みとして、2020年東京オリンピック・パラリンピックのメダルを、小型家電から抽出したリサイクル金属で製作するプロジェクトに十月から参加しているところであります。


学校教育について

「コミュニティ・スクール」の導入につきましては、準備委員会を中心に、第一中学校区から準備を進めており、これまでに「子どもの未来を考える」をテーマにワークショップを三回開催し、理解を深めていただいているところであります。

 また、将来の小中学校の編成につきましては、十月十二日に、校区審議会から「小中一貫校の開設が望ましい」との最終答申をいただきました。今後、教育委員会において答申を踏まえた将来の学校の在り方について協議を重ね、方向性を定めてまいります。


社会教育について

十月に開催した「日韓ロ国際交流 第十七回鬼太郎カップ境港駅伝競走大会」には、本年もロシア・ウラジオストク市チームに参加いただき、県外の有力な実業団チームなどとともに健脚を披露されました。また大会前日には、小学生陸上クラブの子どもたちと練習を通じて交流を深め合ったところであります。

 仮称・境港市民交流センターの整備事業につきましては、今月中に実施設計の契約を行う予定としております。

また、管理運営計画につきましては、年明けに第一回目の検討委員会を開催し、今後二カ年をかけて新たな施設の運営方法などについて定めることとしております。


子育て支援について

「子育て世代包括支援センター」では、専門職員による面談、訪問等によるきめ細かな相談対応と支援を継続して実施しており、電子メールによる相談登録者も着実に増えております。加えて今月からは、スマートフォン用母子健康手帳アプリによる情報配信にも取り組むこととしております。

 歯科健診・フッ素塗布事業につきましては、従来、一歳六か月児健診と三歳児健診において実施しておりましたが、この間の期間にも受けられるよう、本年度から対象を拡大したところであります。

また、「地域子育て支援センターひまわり」に歯科衛生士を招いて「親子はみがき教室」をこれまでに二回開催するなど、むし歯予防に重点を置いた健康づくりにも取り組んでいるところであります。


障がい者福祉について

本年度、新たに高齢の聴覚障がい者の方の社会参加を促進するため、十月から西部九市町村合同で常設型サロンの事業委託を行っており、日中活動の場として、またコミュニケーションの場として気軽にご利用いただけるよう周知に努めてまいります。

そのほか、人工透析患者の負担軽減のため、通院時の交通費の助成を行っており、上半期は二十四人の方にご利用いただいたところであります。


高齢者福祉について

市直営で一本化しました「境港市地域包括支援センター」は、本年十月で業務開始から一年が経過いたしました。本年度上半期は、総合相談が七百三件で前年比百三十九%、介護予防支援件数が二千二百十三件で前年比百七%となるなど、大変多くの方にご利用いただいております。

また、本年度から、介護予防事業として、運動器機能や口腔機能の向上に着目した「いきいき百歳体操」や「健口づくり教室」を各公民館で実施しております。参加された方々が広く声かけしながら地域での自主活動として継続して取り組まれるなど、健康寿命延伸に対する関心の高まりを実感しているところであります。



国民健康保険について

国民健康保険につきましては、医療保険制度の安定的な運営を目的に、平成三十年度から、都道府県が財政運営の責任主体となり、運営の中心的な役割を担う新たな制度が始まります。

窓口業務や、特定健診などの保健事業は引き続き市が行いますが、保険税の算定の仕組みが変わるため、現在、鳥取県において市町村ごとの標準的な保険税率等が検討されております。本市では、この検討結果をもとに、国民健康保険運営協議会において新たな保険税の税率などを審議していただくこととしております。

また、鳥取県では制度改革を機に、県内の国民健康保険事務の標準化もめざしており、これらにつきましても、現在、県と市町村で協議を重ねているところであります。

以上、市政の概要についてご報告申し上げましたが、議員並びに市民各位の格段のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。