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施政方針要旨(平成29年3月1日)

 今期定例市議会において、平成二十九年度予算案をはじめとする諸議案をご審議願うにあたり、所信の一端を述べるとともに、主要課題等について基本的な考え方を申し上げ、議員各位並びに市民の皆様の一層のご理解とご協力をお願いするものであります。

 本市が市制施行六十年という節目を迎えた昨年、「境港」においては、国際物流ターミナルの完成、「境漁港」においては、高度衛生管理型市場整備の着工、また、「米子鬼太郎空港」では、新たに香港便が就航いたしました。
 交通・輸送手段の発達や情報通信技術の発展による人・物・金・情報が国境を越えて行き交う経済のグローバル化が急速に進む中、これら本市の「三つの港」の魅力の向上、機能の強化・充実は、中海・宍道湖・大山圏域の発展の推進力として、一層重要性が 高まっているものと考えます。
 社会経済の趨勢を的確にとらえながら「連携と共栄」を基軸として、本市の有する「港」の整備事業の進展、利活用の促進を一体となって進め、「北東アジアに向けたゲートウェイ」として活力ある圏域の形成を牽引してまいります。

 本年は、昨年十二月に策定した、市政運営の大きな方向性を定めた「境港市まちづくり総合プラン」に基づいた施策を着実に展開し、さらなる飛躍に向かって歩みを進めて行かなければなりません。
 プランの基本理念である「魅力と活気あふれるまち」、「心豊かに、安心して暮らせるまち」の実現には、これまで実施してまいりました事業の一層の充実を図るとともに、新たな施策についても果敢に挑戦していくことが必要であります。

 十年先、二十年先の本市の未来を見据えながら、責任をもって「水木しげるロード」のリニューアルや市民が待望する仮称・市民交流センターの建設など、大型事業を確実に進め、さらには、教育や福祉、生活基盤の充実など、市民ニーズに対応した施策についても積極的に展開してまいります。

 今後とも「市民の視点に立った公明正大な市政」に徹し、市民参画による、一人一人を大切にするまち、支え合うまちの実現に邁進してまいります。

一.規律ある行財政運営と協働の推進

○平成二十九年度当初予算案について

 平成二十九年度の予算につきましては、市税収入は大幅な好転は見込めず、地方交付税も減少が続いている状況を踏まえ、国費等の財源の確保や基金の有効活用を図るとともに、「境港市総合戦略」及び「境港市まちづくり総合プラン」との連動性を基本に、真に必要な事業の取捨選択を行いながら堅実な財政運営に徹し、編成を行ったところであります。

 主な事業といたしまして、水木しげるロードリニューアル事業、教育施設整備などの投資的経費を計上する一方、子育てしやすい環境づくりや高齢者・障がい者福祉をはじめ、市民サービスのさらなる充実に配慮して編成しております。


○協働のまちづくりの推進について

 人口減少社会を迎え、これまで以上にまちづくりの原点として提唱してまいりました「協働のまちづくり」の重要性が高まることから、引き続き行政、自治会、市民活動団体、事業者などがそれぞれの特性を生かしながら、地域課題を解決していくための対等なパートナーとして、連携、協力し合い、住み良いまちを創り上げていくための取り組みを進めてまいります。

 新たな広聴事業として、次代を担う二十代・三十代の若い方と、まちづくりについて意見交換を行う場を設け、若者の視点や若い力を魅力あるまちづくりに生かしてまいります。


二.経済の活性化と都市基盤整備

○中海・宍道湖・大山圏域の連携について

 中海・宍道湖・大山圏域市長会では、これまで広域観光や産業振興、環境保全、防災対策での連携、人的交流などに取り組んでまいりました。
 平成二十九年度も、「中海・宍道湖・大山圏域市長会 総合戦略」に基づき、地方創生推進交付金を活用した、外国人観光客受入に向けた環境整備や国内外へ向けた観光プロモーションの実施、医療ニーズと企業シーズのマッチング支援などの産学・医工連携事業に取り組むこととしております。
さらに「中海・宍道湖・大山ブロック経済協議会」をはじめとした関係機関と連携して、日本版DMOと呼ばれる「観光地域づくりの推進組織」を五月頃に設立する予定であります。

○環日本海交流の推進について

 環日本海国際フェリー航路は、昨年、鳥取県中部地震の影響等により十月以降の実績が伸び悩んだものの、過去最高の旅客数を記録し、当圏域が一体となって取り組んでいる外国人観光客の誘客に大きく貢献しました。

 今後、(ピョン)(チャン)オリンピックの開催や、日露経済協力プランの推進などにおいて、航路の潜在力を発揮することが期待されており、当圏域と対岸諸国をつなぐ「海の道」として、必要性はさらに高まるものと考えております。

 運航会社では、コスト削減などの収益向上の取り組みや増資を行うなど、経営の安定化に努力を続けているものの、事業収支は自立的な運航が可能な水準に達していない状況にあり、また、ロシア経済の低迷、世界的な海運不況など、取り巻く環境が依然厳しいことから、当面一年間の支援を継続してまいりたいと考えております。

 米子鬼太郎空港につきましては、昨年、新たに香港便が就航したほか、ソウル便が格安航空会社化するなど、山陰から世界へのアクセス等が拡充しました。引き続き、韓国・香港をはじめ東アジアにおける当圏域の認知度向上や旅行商品の造成促進などに取り組み、両航路の共存を図るとともに国際チャーター便の運航によるさらなる国際化に取り組んでまいります。

○観光振興について

 昨年累計入込客数が三千万人を突破した水木しげるロードにつきましては、JR境港駅前ホテルの開業にあわせ、水木しげる記念館の開館時間の延長や河童の泉のライトアップなど、夜の魅力度向上による観光客の滞在時間の延長に取り組んでまいりました。
 平成二十九年度は、新たに、夜間にも妖怪の着ぐるみと出会える機会を提供するなど、昼間とは異なる水木しげるロードの魅力を演出してまいります。

 広域の観光振興につきましては、平成三十年度に、JRデスティネーションキャンペーンや大山開山千三百年祭などの大型イベントが予定されており、中海・宍道湖・大山圏域が一体となって、プレイベント等を開催し、本番への機運を高めてまいります。

 昨年、境港へのクルーズ客船の寄港は三十三回で、国内外から過去最高の約四万人のお客様にお越しいただきました。本年は、これを上回る五十回以上の寄港が見込まれ、さらに、竹内団地の旅客ターミナルの完成後には、百回を超える寄港が想定されることから、中海・宍道湖・大山圏域の自治体が中心となり、より多くの方々に参加いただけるおもてなしに向けて新たな体制づくりを進めてまいります。

○水産業の振興について

 境漁港における平成二十八年の水揚量は、十万七千トン余で全国第五位、水揚金額は、二百八億八千万円余で、二年連続で二百億円を上回り、全国第七位でありました。

 境漁港の整備につきましては、現在、進められている一号上屋の改築工事や陸送上屋の新築工事に加え、九月には、かにかご上屋の改築工事も始まるなど、いよいよ高度衛生管理型市場に向けての整備が本格的に動き出します。引き続き関係者一体となって、早期完成に努めるとともに、新たな市場に必要となる電動フォークリフトなど機材の整備について、鳥取県と連携して支援してまいります。

 水産業の担い手育成につきましては、漁船乗組員や養殖業従業員を新たに雇用して、研修事業を行う企業等への支援を継続するとともに、新たに沿岸漁業に就業する漁業者の漁船・機器の取得に支援してまいります。

 魚食普及につきましては、「おさかな探検事業」や「フィッシュ・キッチン事業」など魚に親しむ事業を引き続き実施するほか、「みんなで選ぶ境港の水産加工大賞」などの水産資源と観光資源を生かしたイベント等を通じ、境港ブランドを積極的にPRしてまいります。

 また、漁船の航行、操業の安全を図るため、気象情報等を提供している鳥取県無線漁業協同組合の通信設備の更新支援を行うこととしております。

〇農業の振興について

 本市特産の白ねぎ栽培につきましては、連作障害に効果のある緑肥作物の種子代助成や病害虫防除薬剤費助成に加えて、近年猛威を振るう黒腐菌核病の防除支援を継続し、白ねぎ産地の維持、拡大を図ってまいります。

 新規就農者につきましては、鳥取県をはじめ関係機関と連携し、青年就農給付金、農地賃借料助成事業、就農条件整備事業等の諸事業を活用しながら、引き続き農業の担い手を確保してまいりたいと考えております。

 荒廃農地対策につきましては、農業委員会が選定した、再生に適した農地が多く含まれる地域を中心に、農業者が自ら行う再生活動を支援する「ストップ荒廃農地支援事業」を新たに実施し、荒廃農地の解消に努めてまいります。
また、鳥取県農業農村担い手育成機構と連携し「農地中間管理事業」を活用した農地の流動化を推進し、認定農業者や新規就農者など、意欲ある地域の担い手農家への農地集積を図ってまいります。

 伯州綿事業につきましては、昨年、外部アドバイザーと伯州綿関係者でとりまとめられた提言を基に、伯州綿を広く知ってもらう商品として、誰もが手に入れやすい「手ぬぐい」の商品化に取り組むこととしております。

 また、三年の任期の最終年度を迎える地域おこし協力隊三名につきましては、任期終了後も本市への定住につながるよう支援を行ってまいります。

○商工業の振興について

 企業誘致につきましては、本市の誇る「港湾」、「漁港」、「空港」と各種の支援制度を積極的にPRし、鳥取県と連携を図りながら、新たな企業立地や市内企業の設備投資を促進し、雇用の拡大と人材確保を積極的に進めてまいります。

 現在、国・県が共同で運営している「鳥取県ふるさとハローワーク境港」は本年夏を目途に、鳥取県が設置、運営する「県立ハローワーク」へ移行いたします。
 また、鳥取県では新たに東京本部、関西本部にも設置する予定となっており、県立ハローワークと連携を図りながら県内大学生、高校生の地元就職支援の充実に努めるとともに、県外在住の学生、社会人等のUJIターン希望者の就職を支援してまいります。
 なお、中海圏域四市での就職ガイダンスの開催や就職支援サイトの運営による就職支援にも、引き続き取り組むこととしております。

 商業振興につきましては、「水木しげるロード」、「境港おさかなロード」周辺商店街のさらなる活性化に向け、新たに、地域おこし協力隊を配置することとしております。「水木しげるロード」のリニューアル後も見据え、商店街関係者、観光関係者と一体となったイベントの企画、運営、名物商品の開発やSNSなどによる情報発信により、商店街の賑わい創出を図ってまいります。

○水木しげるロードのリニューアル事業について

 水木しげるロードリニューアル事業につきましては、先月から植栽移植先行工事に着手したところであり、今月中に道路本体工事の発注を行う予定としております。
ゴールデンウィーク明けから本格的な道路工事を開始し、平成三十年七月の完成目標に向けて、工区ごとに順次作業を進めてまいります。
 なお、夏休み前からは、工事期間中の集客策の柱として、JR境港駅前公園において、工事に伴い一時的に移動が必要となるブロンズ像を活用した特別展示を実施する予定としております。

 「街なみ環境整備事業」を活用した沿道の景観形成につきましては、本年度、国土交通省の事業採択を受け、沿道店舗等の改修についての基本ガイドラインの検討に着手したところであります。
 平成二十九年度は、基本ガイドラインを策定した上で、地元の各団体それぞれのルールづくりなど、平成三十年度に予定している事業開始に向けた準備を進めてまいります。

○中海護岸整備について

 国土交通省が行う中海護岸整備にあわせて本市で実施しております渡漁港周辺の整備につきましては、市道渡八十四号線の道路整備に伴う樋門改築工事を国土交通省に委託し、平成二十九年度から二カ年で行う予定としております。
旧漁港の跡地に整備する内水排除施設につきましては、下水道事業の交付金を活用し、平成三十年度の着手に向けて準備を進めてまいります。
この工事を終えますと、当初の計画どおり平成三十二年度の完成に向け、旧漁港周辺の道路や多目的広場の整備に取り組んでまいります。

 西工業団地の護岸整備につきましては、平成二十九年度から国土交通省による貯木場開口部周辺の護岸整備が行われる予定となっております。
また、開口部の締切工事につきましては、平成三十年度の着手に向け関係機関と連携し貯木場所有者との協議を鋭意続けてまいります。

○港湾整備について

 竹内南地区の貨客船ターミナル整備事業につきましては、国土交通省において、今月十二日に着工記念式典の開催が予定されており、本年度から進められております地盤改良工事をはじめ、岸壁の現地工事がいよいよ本格化してまいります。
また、境港管理組合では、平成二十九年度中に旅客上屋の工事着工とふ頭の用地取得が計画されております。

 平成三十一年度の貨客船ターミナルの完成をめざし、引き続き中海・宍道湖・大山圏域の関係機関等と連携し、国や県への要望活動をはじめ、事業の進展につながる取り組みを積極的に行ってまいります。

 国内RORO船定期航路の開設につきましては、境港流通プラットホーム協議会が中心となり、これまでの試験輸送の結果の検証や最適航路の検討が行われ、平成二十九年度は、年間を通した試験輸送が計画されております。本市としましても、一日も早い航路の開設をめざし、船社への航路開設の働きかけや貨物の確保に努めてまいります。

○道路等の整備について

 将来にわたる圏域の経済発展に資するため、機能の強化・拡充が進む「境港」や「境漁港」につなぐ道路ネットワーク構築をめざし、米子・境港間の高規格幹線道路や県道渡余子停車場線のバイパス整備及びJR境線との立体交差について、引き続き国や県に要望してまいります。

 また一方で、良好な市民生活の基盤となる道路・側溝等の整備につきましては、道路ストック点検や自治会要望のほか、学校や警察等、関係機関と連携して行う通学路の合同点検等をもとに、対策が必要とされる箇所について計画的に整備を行ってまいります。
主要な道路では、市道境百三十二号線(通称・天皇道路)や昭和町の汚水処理公社周辺道路の舗装修繕工事を行うほか、通学路の整備につきましては、第二中学校西側道路の舗装新設、余子小学校周辺のカラー舗装や路面表示等の整備を行います。身近な道路や側溝等の整備にも、しっかりと取り組み、安全・安心な道路環境の確保を図ってまいります。

○夕日ヶ丘団地の市街化促進について

 夕日ヶ丘団地につきましては、現在、約六百世帯、千八百人の方が生活されており、若い世代を中心とした活気あふれる街並みが形成されております。分譲を開始した平成十一年からの累計契約件数は三百三十六件に上り、特に平成二十一年から導入した定期借地権制度は、市内のみならず、市外県外の方からも大変好評をいただき、これまでの契約件数は百七十九件と、本市の移住定住の促進及び、市街化形成の大きな原動力となっております。引き続き、制度周知に努め、さらなる市街化の促進を図ってまいります。

 また、昨年二月に念願でありました大型商業施設が開店し、住民の利便性が飛躍的に向上したものと考えております。隣接する商業用地につきましても、用地を一体的に活用した商業モールの誘致を図り、団地のさらなる魅力の向上を図ってまいります。

○公共下水道事業について

 平成二十九年度の公共下水道の整備につきましては、境港二号汚水幹線を外江町の市道外港外江線の交差点まで整備するほか、渡二号汚水幹線を渡郵便局まで整備いたします。
また、渡町のほか、米川町の済生会病院西側などで汚水管渠の面整備を予定しており、平成二十九年度末の公共下水道の普及率は約七十三%を見込んでおります。
 
 下水道センターにつきましては、既存の汚泥処理設備や沈砂池設備の長寿命化を図るため、改築工事に着手します。
また、汚泥等受入施設が今月中旬に完成する予定であり、くみ取りし尿と浄化槽汚泥の受入処理を、平成二十九年度当初から開始したいと考えております。

 なお、浄化センターにつきましては、七月頃を目途に閉鎖することとしており、閉鎖後の施設と跡地は、新たな利用の計画を策定した後、解体、撤去等行う考えであります。

○住宅耐震化について

 平成二十八年度の木造住宅の無料耐震診断は、熊本地震をはじめ相次ぐ震災の影響もあり、例年の八倍の申込みをいただいたところであります。
今月中に策定いたします「境港市耐震改修促進計画」では、新たに平成三十二年度末の耐震化率の目標を設定することとしておりますが、目標達成に向けて、引き続き耐震化の必要性や助成制度の普及啓発に努めるとともに、耐震改修補助制度のさらなる拡充を図ってまいります。

○防災対策について

 地震、津波等への防災力の強化につきましては、熊本地震や鳥取県中部地震における課題等を踏まえ、地域防災計画を修正するとともに、住民主体の避難所運営訓練など実践的な共助活動の促進を図ってまいります。
原子力防災対策につきましては、住民参加型の訓練や出前講座に引き続き取り組んでまいります。

 また、「防災士」の育成を強化するとともに、消防団員の資質向上や消防団と自主防災組織の連携による地域防災力の向上に努めてまいりたいと考えております。

○環境施策について

 環境施策につきましては、ごみの減量化・資源化に引き続き積極的に取り組むとともに、快適な市民生活に資する環境対策に努めてまいります。
 焼却施設としての役目を終えた清掃センターにつきましては、直接搬入される可燃系ごみの受け入れを継続しながら、施設の解体と跡地活用に向け、資源化が可能な枝木や布・布団類の一時保管施設など、より有利な財源確保が見込める整備方策を検討していくこととしております。

 側溝清掃につきましては、地元住民で対応が困難な箇所を市で実施する地区別側溝清掃事業に取り組んでまいりましたが、平成二十八年度で市内全域を一巡しました。今後も泥の堆積状況等を踏まえ、より計画的に排水不良などの解消に努めてまいります。

 誠道町の飛砂対策につきましては、畑の所有者、耕作者、地域住民の方々と意見交換を行いながら、費用対効果も考慮し、対策案を取りまとめているところであります。
平成二十九年度は、関係者の方々と合意した飛砂対策に着手してまいりたいと考えております。

 また、住宅用太陽光発電システム導入に対する補助金など再生可能エネルギーの利用促進に引き続き取り組むほか、市役所の事務事業に伴い発生する温室効果ガスの削減計画を策定し、地球温暖化対策に市としても率先して取り組んでまいります。

○基地対策について

 航空自衛隊美保基地では、C-1輸送機の後継機として、C-2輸送機が、今月末までに三機、平成二十九年度に二機配備されるほか、防災ヘリとしての活用も期待される大型ヘリCH‐47も平成二十九年度に二機配備される予定であります。

 また、昨年九月には、防衛省から鳥取県に、新たな空中給油・輸送機の美保基地への配備計画について事前協議があり、それを受けまして、十一月には、県から本市への意見照会がありました。

 これまでお伺いした中浜地区をはじめ住民の方々や市議会議員の皆様のご意見を踏まえながら、総合的に検討し、二月二十七日、配備に同意する旨を県に回答したところであります。

 我が国を取り巻く安全保障環境が一層の厳しさを増し、大規模災害が国内各地で頻繁に起こっている状況の中、自衛隊の果たすべき役割はより重要度を増していることから、美保基地の輸送部隊としての機能強化につきましては、一定の理解ができるものと考えております。

 一方、空中給油・輸送機は新たな機種の配備でありますので、国に対しましては、騒音の緩和や安全面に関する万全の対策並びに地域振興策の確実な実施を強く求めてまいります。

三.市民一人ひとりを大切にする教育と福祉の充実

〇学校教育の充実について

 学校教育につきましては、「境港市教育施策推進大綱」において、「一人一人を大切にした質の高い学校教育の推進」を目標として掲げ、道徳教育や国際理解教育、英語教育の充実を図ることなどを重点的に取り組んでいるところであります。
 平成二十九年度は、学校と地域が連携し、「チーム学校」として社会総掛かりで子どもたちを育む教育体制を整えるために、各中学校区を単位とした「コミュニティ・スクール」の導入に向け、推進員を配置し、準備を進めてまいります。

 また、学校マネジメントや、児童生徒一人ひとりを大切にした学級づくりなどを主題とした教職員の研修にも取り組んでまいります。

 学校の適正規模、適正配置につきましては、「今後の学校の編成の方向に照らした誠道小学校の在り方」について、校区審議会で引き続き審議していただき、最終答申を示していただいたうえで、方針を策定することとしております。
 同様に、学校施設の環境整備につきましても最終答申に基づき、児童生徒数の減少や施設の老朽化などを踏まえた、小・中学校の整備基本方針を取りまとめたいと考えております。

○社会教育について

 市民の皆様にご不便をおかけしておりました市民体育館につきましては、四月一日から使用を再開いたします。
平成二十九年度の施設整備といたしましては、渡公民館及び外江公民館の改修工事、スポーツ広場の全面芝生化などを予定しており、引き続き安全・安心な施設整備を進めてまいります。

 日中国交正常化四十五周年を記念し、青少年の友好の輪を広げることを目的に、「日中友好交流都市中学生卓球交歓大会」が八月に北京市で開催されます。本市と友好都市である中国・琿春市との合同チームを編成し、参加することとしております。

 平成三十一年度に境港公共マリーナを会場に行われるセーリングの世界選手権につきましては、五月頃に、鳥取県や鳥取県セーリング連盟などとともに実行委員会を立ち上げる予定としており、大会の成功に向けて、力を合わせて準備に取りかかってまいります。

 仮称・市民交流センターの整備につきましては、今月中に基本設計が完成し、平成二十九年度から二カ年かけ実施設計を行ってまいります。あわせて平成三十年度に予定しております市民会館等の解体に係る設計にも着手いたします。

○子育て支援の充実について

 「子育て世代包括支援センター」では、市域の特性を生かし、専門職による顔の見える支援を基本に、産前・産後のサポートとして、育児支援が必要な母子を対象としたショートステイを新たに始めるほか、境港市子育てサポートガイドのカラー冊子化等、情報提供の充実を図り、ワンストップ拠点としての機能強化に取り組んでまいります。

 そのほか、平成二十九年度は、新生児聴覚検査費用の助成や県内初となる保険適用の一般不妊治療費への助成など、子育て世代に寄り添った、切れ目のない支援の拡充を図ってまいります。

 また、保育士確保に取り組まれる民間保育園への助成に加え、公立保育園のクラス編成を見直し、三歳未満児の受入人数を増やすことで、年々増加する保育需要に対応してまいりたいと考えております。

○障がい者福祉の充実について

 平成三十年度から三十二年度を事業期間とする「第五期境港市障がい福祉計画」を策定することとしております。

 また、新たに、聴覚障がい者の社会参加を促進する団体への支援や人工透析患者への交通費の助成を行うなど、安心して地域で暮らすことのできる共生社会の実現をめざして取り組んでまいります。

○高齢者福祉の充実について

 昨年十月から市直営で運営を開始しております「境港市地域包括支援センター」では、介護予防の拡充による健康寿命延伸を重点目標に、高齢者が住み慣れた地域で、地域の一員として社会参加をしながらいきいきと暮らし続けることができるよう、地域包括ケア体制を推進してまいります。

 特に生活支援サービスの充実を図っていくために、地域ごとのニーズとサービスのマッチングやネットワークの構築、新たな担い手の育成・発掘などを行う、生活支援コーディネーターを社会福祉協議会に配置し、生活支援・介護予防サービスの提供体制の整備に取り組んでまいります。

 認知症予防対策事業につきましては、新たに、認知症初期集中支援チームを設置し、認知症地域支援推進員を配置するなど、認知症の早期診断・早期対応に向けた支援・相談体制を整えてまいります。

 また、介護保険事業につきましては、平成三十年度から三十二年度を事業期間とする「第七期介護保険事業計画」を策定することとしております。

○市民の健康づくりについて

 これまで、がん検診等を受診しやすくするため、検診の休日開催や複数の検診を同時に受診できるセット検診の開催、医療機関での個別検診の拡充等に取り組んでまいりましたが、平成二十九年度から、すべてのがん検診の検診結果を受診者全員に通知することといたしました。
 あわせて健康づくりに関する啓発物を同封して、がんや生活習慣病予防の啓発活動に努めてまいります。


 以上、本市を取り巻く状況並びに平成二十九年度に臨む市政運営の基本的な考え方について、その概要を申し述べました。

 具体的な施策につきましては、予算案、その他の議案の提案理由で申し上げたいと存じますので、ご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。