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市政概要報告(平成27年12月2日)

 市政概要の報告に先立ちまして、水木しげる先生のご逝去にあたり、ふるさと境港に限りない愛情を注いで、本市を今日の興隆へと導いて下さいました先生に改めて深く感謝申し上げますとともに、心からご冥福をお祈りいたします。

平成二十七年度の財政見通しについて

 歳入について申し上げます。
 自主財源の根幹をなす市税収入につきましては、償却資産の伸びによる固定資産税の増収が見込まれることなどもあり、概ね当初予算額に見合う収入は確保できるものと考えております。
 また、地方交付税につきましても、普通交付税が当初予算額を下回る決定額となったものの、特別交付税と合わせた交付総額は、当初予算額を下回ることはないものと考えております。
 これら一般財源に、国庫支出金など歳出に連動する特定財源を加えた歳入総額は、予算に見合う額を確保できるものと見込んでおります。

 一方、歳出につきましても、予定しております諸事業は、国の地方創生関連事業に対応した繰越事業と併せまして、概ね順調に実施できるものと考えております。

平成二十八年度予算編成方針について

 本市におきましては、平成十五年度より行財政改革に本格的に取り組んだことによる、市債残高の大幅な縮減や基金の増加など、一定の財政健全化が図られたことから、義務教育施設の耐震改修や給食センター建設などの大型投資事業に取り組んだところであります。

 今後は、少子高齢化の進行に伴う社会保障関係経費の増大に加え、市民体育館の耐震改修や「美保飛行場周辺まちづくり構想」の中で計画している新たな交流と防災の拠点施設整備などの大規模事業を実施していく必要があるほか、歳入においては、財源の根幹をなす市税収入は顕著な好転が見込めず、地方交付税も減少が続いていることから、本市の財政状況といたしましては、一時期の危機的な状況は脱したものの、未だ将来にわたり楽観できる状況にはないものと考えております。

 平成二十八年度の予算編成につきましては、将来にわたって自立持続可能な財政基盤を確立し、市民生活に密着した施策や喫緊の課題に対応していくために、これまで以上に規律ある財政運営に努め、財源配分の重点化を図っていきたいと考えております。
また、大きな課題である人口減少の克服と地域活性化をめざし、十月に策定いたしました「境港市総合戦略」に基づき、厳しい財政運営の中、事業を厳選して取り組むこととしております。 

連携強化による一体的発展について

 本年度、中海・宍道湖・大山圏域市長会では、環日本海国際フェリーの運航支援やクルーズ客船寄港時の歓迎イベントに加え、新たに、圏域の官民組織が連携して山陰が誇る「いいもの」を再発掘し、その魅力を全国へ発信する「山陰いいものマルシェ」の開催や、中海・宍道湖のラムサール条約登録十周年を記念した鳥取・島根両県との共催による「ラムサールシンポジウム」の開催などに取り組んでおります。

 また、地方創生の取り組みにつきましても、人口減少に対し圏域としてダム効果を発揮するため、圏域版の総合戦略を策定し、本年度、国の地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金の上乗せ交付分を活用し、関西圏、中京圏での観光PRやインバウンド対策などを実施する「中海・宍道湖・大山圏域観光振興プロジェクト」に圏域一体となって取り組んでいるところであります。

環日本海交流について

 環日本海国際フェリーは、一月から十月末までに境港・東海間を四十往復運航し、旅客数は二万二千人余で、前年比百五十四%となっており、好調に推移しております。また、同フェリーとアシアナ航空を組み合わせた韓国江原道ツアーが六月と十一月に実施され、課題となっているアウトバウンドの増加に向けた取り組みも進められております。

 一方、境港発着の貨物量は、ロシア経済の低迷により大きく減少し、約四千百トンで、前年比八十七%にとどまっておりますが、七月に開始した舞鶴港への追加寄港による貨物の確保により、航路の収益向上が図られているところであります。

 境港の利用促進につきましては、境港貿易振興会が九月に東京、十一月に松江で境港利用促進懇談会を開催いたしました。東京会場では、過去最高となる二百七人の参加をいただき、境港への関心の高まりを感じたところであります。
 このほか、中海・宍道湖・大山圏域市長会が、十一月にウラジオストク市において、圏域の物産品の販売促進活動を通じた鳥取・島根ブランドのPRに取り組んだところであります。

 「米子―ソウル便」につきましては、マーズ収束後、利用が回復し、十月末現在の搭乗率は六十四・二%で、特に行楽シーズンを迎えた十月の搭乗率は八十三・九%と好調に推移しております。

観光振興について

 観光振興につきましては、各地での旅行会社との商談会に参加するなど、積極的に誘客に取り組んでまいりましたが、バス料金の値上がりに伴い、団体利用客が減少したことなどにより、「水木しげるロード」の観光入込客数は、十月末現在で百六十四万人余と前年比八十二%にとどまっており、年間二百万人達成は難しい状況にあります。

 そのような中で、来年二月一日のJR境港駅前ホテルの開業を控え、「滞在型観光地」への対応・充実を図るため、現在、「夜の観光案内マップ」の作成及び「水木しげる記念館前庭」と「河童の泉」のライトアップ整備などに取り組んでいるところであり、引き続き、誘客に努めてまいります。

 インバウンドの促進策として、十月に台湾で開催された台中旅行博覧会に、鳥取県及び北栄町と共同出展し、漫画・アニメを活用した観光PRと商談会を行ったところであります。

 本年、境港へのクルーズ客船の寄港回数は、二十三回を数え、国内外から過去最高となる約一万九千人のお客様が、山陰両県の観光地などを訪れました。

 また、「米子鬼太郎空港」におきましては、本年の春に続いて、初めてとなる秋の香港チャーター便ツアーが十月二十一日から始まり、年末にかけて十六往復の運航が予定され、最大で延べ二千六百人余のお客様の来訪が見込まれております。

水産業について

 境漁港における一月から十月末までの水揚量は、十万九百トン余で、前年比百八%、また、水揚金額も百五十六億七千万円余で、前年比百四%と好調に推移しております。

 資源の減少、魚価の低迷など厳しい状況の中、昨年度策定した「浜の活力再生プラン」で計画されている、べにずわいがに漁業の収益改善をめざした、新船建造の取り組みを進めております。
十月二十六日に開催された「境港地域水産業構造改革推進プロジェクト協議会」では、「船型やプロペラの改良と発電システム導入による漁船の省エネ化」、「船内冷却水槽の導入やフタ付コンテナの導入による洋上・陸上での生産品質の向上」、「活魚出荷や県外量販店との直接取引などによる販路拡大」に取り組むこととなりました。

 また、九月二十六日に、二年ぶりとなる「第六回みんなで選ぶ境港の水産加工大賞」が開催され、会場は多くの方で賑わいました。
今回受賞された中の二社が十月に三重県鳥羽市で開催された「みなとオアシスSea級グルメ全国大会」に参加され、境港の水産加工品の魅力を全国に情報発信したところであります。

農業について

 本市特産の白ねぎにつきましては、九月に米子市にあります白ねぎ共同選果場の老朽化に伴う改装工事が完了いたしました。出荷調整ラインを分割したことにより、効率的な稼働と作業の安全性が確保され、利用者の利便性及び製品率の向上も図られたところであります。
 「地域おこし協力隊」につきましては、市民の方々との収穫イベント等による交流や高校や大学との共同商品開発、伯州綿を活用した高校での授業の企画など伯州綿を通じて多くの方々と関わりを持ちながら積極的に活動を行っているところであります。

商工業について

 JR境港駅前ホテルにつきましては、「天然温泉 境港 夕凪(ゆうなぎ)() 御宿(おんやど) 野乃(のの)」という名称で、来年二月一日に開業することが決定いたしました。
 客室百九十五室にレストランや露天風呂を備えた地上十二階建ての癒しの宿として、滞在型観光の促進とともに雇用や地域経済に、新たな活力と大きな波及効果がもたらされるものと期待しているところであります。

 「鳥取県西部創業サポートセンター」による創業支援につきましては、特定創業支援の認定を受けた四人が、市内で小売業及びサービス業を開業されたところであります。

水木しげるロードリニューアル事業について

 水木しげるロードリニューアル事業につきましては、現在、道路の詳細設計を進めておりますが、九月に、国の「道路に関する新たな取り組みの現地実証実験」の公募事業に採択されたことを受け、地元関係者などと共に「水木しげるロードリニューアル社会実験協議会」を立ち上げ、十一月二十一日から二十九日までの九日間、一方通行や歩道の拡幅による交通への影響調査などを行ったところであります。
 今後、協議会において、実験の効果と影響を検証し、詳細設計に反映させてまいりたいと考えております。

夕日ヶ丘団地の市街化促進について

 夕日ヶ丘団地につきましては、子育て世代を中心とした定期借地権制度の利用が引き続き好調で、十月末までの契約件数は、すでに昨年度の十八件を上回る二十二件となっております。
 また、地区内に進出する大型ディスカウントストアにつきましては、九月二十九日に事業用借地権設定契約を締結し、来年二月の開店に向け、工事が本格化しております。今後の市街化促進にさらなる弾みがつくことを期待するところであり、平成二十九年四月から実施される消費税率の引き上げを見据え、積極的に定期借地権制度の周知を図ってまいります。

 新たな賑わいの創出と魅力向上を図る「夕日ヶ丘地区中海かわまちづくり計画」につきましては、今月中に国へ認定申請を行うところであり、本年度中には登録される予定であります。今後、国による親水護岸整備など、計画に基づくまちづくりを展開してまいりたいと考えております。

公共下水道の整備について

 公共下水道の整備につきましては、馬場崎町から中野町までのJR境線周辺における工事発注を完了し、面整備を進めているところであり、本年度末の人口普及率は約六十八%を見込んでおります。
 
 また、中海側の早期整備をめざし、平成三十三年度までの事業計画区域として、渡地区のほぼ全域と、県道米子境港線及び市道外港外江線以南の外江地区、並びに米川町など約二百十三ヘクタールを拡大したところであり、来年度からの着工に向け、汚水管渠等の実施設計を行っております。

 下水道センターの整備につきましては、平成二十五年度に着工した水処理施設の増設工事が本年中に完了する予定であり、長寿命化計画に沿って、既存の水処理設備や主ポンプ設備の改築工事にも着手したところであります。
 また、現在、浄化センターで行っている、し尿、浄化槽汚泥の処理を、下水道センターで行えるように、汚泥等受入施設の整備等にも着手いたします。

防災対策について

 本年度は、鳥取県西部地震から十五年の節目にあたることから、十月三日に、地震・津波避難訓練を実施いたしました。 市内全域での地震から身を守るためのシェイクアウト訓練には、約千八百人の皆様に参加していただきました。
外江、余子、中浜の三地区において実施した津波避難訓練では、民間施設を含めた二十六カ所の津波一時避難所に、七百八十五人の市民の皆様に避難していただき、避難経路の確認や災害への備えについての啓発等を行ったところであります。

 原子力災害対策につきましては、十月二十三日の災害対策本部運営訓練において、国と鳥取・島根両県及び六市によるテレビ会議を行い、情報の共有や指示伝達の訓練を行ったほか、十月二十五日には、渡、境、上道、誠道の四地区から、百十五人の市民の皆様にご参加いただき、避難訓練を行いました。
 避難訓練では、放射性物質放出後を想定し、雨具やマスクを着用していただき、災害時に実際使用する伯耆町の避難退域時検査会場で被ばく検査を行ったのち、原子力防災講習を受講していただきました。
 今後も、訓練での課題を検証し、より避難計画の実効性を高めてまいりたいと考えております。

 島根原子力発電所の防災対策費として、鳥取県が中国電力から受ける寄付金六億円の取り扱いについて、十一月十三日、米子市長とともに鳥取県知事から説明を受け、両市が六千万円ずつの配分を受けることで合意いたしました。
 また、原子力発電所の周辺自治体にも原子力防災対策に必要な財源を国が措置するよう県と両市が連名で要望していくことを確認したところです。

 「美保飛行場周辺まちづくり構想策定支援事業」につきましては、学識経験者と関係団体の代表者で構成する「検討委員会」において、市民ワークショップで出された意見等を踏まえ、交流と防災の拠点施設として計画している各施設の規模や自衛隊員との交流等について協議が進められております。この検討委員会を今後三回程度開催し、本年度中に基本計画を取りまとめることとしております。

社会教育について

 十月十八日に開催した「日韓ロ国際交流 第十五回鬼太郎カップ境港駅伝競走大会」につきましては、ロシア・ウラジオストク市からも参加をいただき、県内外の有力な実業団チーム等と共に健脚を披露されました。
大会前日には、昨年に引き続き、四十人のジュニア選手と交流していただき、児童にとりましては、非常に貴重な体験となりました。

 また、「赤ちゃんから大人まで本で楽しいひとときを」をテーマに十一月二十九日に開催いたしました、「第十一回境港市読書活動推進大会」では、現役医師や消防士の「読みメン」による読み聞かせなどを行っていただき、幅広い年代の方々にご参加いただいたところであります。

子育て支援について

 本市では、平成十四年度にブックスタート事業を開始し、その後も、「ブックスタートブラス」、「妊娠期からの読み聞かせ事業」など、市民ボランティアのご協力をいただきながら、先進的な事業展開を行ってまいりました。
 初年度に対象となった赤ちゃんが、中学一年生となった節目の年として、この運動の統括団体である「NPOブックスタート」と連携し、全国に先駆けて記念事業を開催することといたしました。現在、三月の実施に向け、読み聞かせ団体など関係者と準備を進めているところであります。

 児童虐待防止推進月間中の十一月七日に、啓発事業として鳥取県西部地区の関係機関が合同で「オレンジリボンたすきリレー」を実施いたしました。
 本市では、保育士、教員、警察官や医療関係者など八十五人のランナーと、沿道からの声援などを含め、約七百人の皆様に参加していただきました。
全国では児童虐待件数が年々増加する中、本市は件数も少なく、ほぼ横ばいで推移しております。今後も児童虐待の未然防止に向け、啓発活動や安心して子育てができる環境づくりに全力で取り組んでまいります。

生活困窮者への支援について

 生活困窮状態にある方々を支えていくためのセーフティネットとして、本年四月から「生活困窮者自立支援法」が施行され、経済的な自立のみならず日常生活での自立に向けて、個々の状態に応じた支援が求められております。

 本市におきましても、身辺自立のための助言や就職面接の練習などの就労支援、住居確保給付金の給付など、十月末現在で十六件の支援を行なっているところであります。

高齢者福祉について

 地域包括支援センターにつきましては、「境港市包括ケア推進協議会」や「境港市介護保険運営協議会」におきまして、これまでのような市域を二地区に分け、法人に委託する形を改め、市直営による一カ所で運営していく方向で議論を深めているところあります。
 今後、詳細についてさらに関係機関と協議を重ねるとともに、市民の皆様のご意見も伺いながら、地域包括支援センターの充実を図り、地域包括ケア体制の構築を進めてまいりたいと考えております。

国民健康保険について

 本市の国民健康保険費特別会計につきましては、医療費が増え続ける中、平成二十四年度には保険税の税率改定を行うとともに、一般会計からの繰り入れも随時行いながら収支を保ってまいりましたが、本年度末には、予算計上している繰り入れを行ってもなお、大幅な財源不足が生じる見込みとなっております。
 このため、現在、本市「国民健康保険運営協議会」におきまして、保険税の改定をはじめ、平成二十八年度からの保険財政の運営についてご審議いただいているところであります。

マイナンバー制度について

 「社会保障・税番号制度」がスタートし、市民の方一人ひとりに個人番号をお知らせする「通知カード」の送付が、本市におきましては、十一月十八日から開始されました。
 居所を変更された方や、簡易書留を受け取れなかった方の通知カードは、来週には市に返戻されることとなっておりますので、関係機関と連携して、一人でも多くの方にお届けできるよう対応していくこととしております。
 個人番号につきましては、プライバシー性が高く、極めて慎重な取り扱いが必要となります。来年一月から始まる「個人番号カード」の交付とあわせ、引き続き適正な事務に努めてまいります。


 以上、市政の概要についてご報告申し上げましたが、議員並びに市民各位の格段のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。